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スラムダンクが爆発的ヒットした理由を徹底解剖してみた結果・・・

高橋です。


僕が小学校5年の時に

夢中になって読んでいた漫画がスラムダンクでした。


当時はバスケをテーマにした漫画が、

他にはほとんどなかったし、


また、そのような実態を知りつつ

漫画を描いていた井上雄彦さんは


「何を書いて考えていたのか?」を想像するに、

「ただバスケが好きだから!」という

とってもシンプルで

単純明快な解答だったろうと想像できます。


また、当時、

NBAのマイケルジョーダンのプレイスタイルに

日本のメディアが注目し、それをきっかけに


彼が試合の際に身につけている

リストバンドやバスケットシューズが若者の間で流行し、


それが各種ファッション雑誌で取り上げられ、


「マイケルジョーダン=流行りでカッコイイ」


という風になっていました。



ちなみに、

スラムダンクの主人公、

桜木花道が履いているバスケットシューズが


「エアジョーダン6」で、マイケルジョーダンが

実際に履いていたモデルと同じで、


しかもそれを履いて

シカゴブルズがNBAを制覇した時のモデルです。


つまり、スラムダンクの桜木花道のモデルは

マイケルジョーダンであると同時に、

彼を中心として物語が進んでいくことになります。



高校に入学したばかりの彼は、

中学時代からの仲間達となんとなく高校に通うだけの不良で、

最初から「バスケがしたい!」とは思っていませんでした。


しかも、中学時代から累計50人にフラれ、

失恋の傷が癒えぬままの状態だったため、

入学当初は機嫌が悪く、その頃、学校の屋上で出会った

流川楓と喧嘩をしています。


しかし、そのような桜木花道に

気さくに声をかけてきた赤木晴子の


「バスケットはお好きですか?」


という質問に対し、


「はい、好きです!」


という風に即答してしまった彼は、

彼女に恋をしてしまい

それがきっかけとなって物語がスタートします。


まぁ、学生時代を経験したことがある僕らなら

「わかる!でも、ありきたりかな・・・」とつい、

言ってしまいたくないようなシーンですが、


でも、そんな

「わかる!でも、ありきたりかな・・・」が

スラムダンクのおもしろさを加速させる要因となりました。



また、ただなんとなく勢いで

「はい、好きです!」と言ってしまったのはいいものの、

いざ、バスケ部に入って練習をしてみると、


「基礎練習」が多く、

何度も「こんな部活もう辞める!」と言って

逃げ出してしまいましたが、


しかし、メガネくんに


「まぁまぁ桜木、そんな怒らないで、な!よく頑張ってるよ」


という優しい言葉をかけられ、再度基礎練習に誘われると、


それに納得し、練習を再開するといったやりとりがありました。



「高橋さん、つまり、最初はヘタレだったって事?」


いい質問ですね。確かにそうです。



スラムダンクの物語がスタートした時点の桜木花道は、

「マインドセットレベル」が低かったため、


メガネくんのような存在に優しく背中を教えもらわないと

続けられないでいました。


しかし、冒頭で少しふれた流川楓がバスケ部にいて、

しかも同学年でライバルという事実を知った時、


「負けられねぇ!!!」


という気持ちが高まった事がきっかけで、

「桜木花道VS流川楓」が

お互いに意識し合いながら切磋琢磨していき、

それがおもしろくて多くの人の心を惹きつけました。



しかし、実は、

バスケ経験者であった流川楓が


「バスケ初心者の桜木花道を相手にする必要が何故あったのか?」


を考えると、


「そんな無駄な事はしないでいいのに・・・」


という風に思ってしまいます。



ですが、


「バスケが上手くなりたい」


という彼の気持ちと、もともと身体能力が高かったという

「生まれもった才能」によって

加速度的に成長していく様子が楽しかったからこそ、


「あえて向き合っていたのではないか?」


という風に考えられます。



まぁ、確かに、

「やる気があって本気でぶつかってくる奴がいる」のは

「ワクワクしておもしろい!」ですからね。


また、そのような2人の様子を見守りつつ、

時の場合によって叱ったりゲンコツしたりして、


チームとしての方向性を見失わないように

軌道修正しているのがキャプテンの赤木です。


彼はバスケ部が弱小だった頃からたった一人で

「全国制覇」を目標にチームを引っ張ってきた人物で、

しかも、チームメイトからも信頼されている絶対的存在です。



スラムダンクは、

「桜木花道VS流川楓」がお互いに成長しながら、

お互いを認めていくというような見方をされてしまいがちですが、


実は、そのようなやり取りを

可能にするだけの環境を与え、

のびのびと成長できるようにしている


「母親的存在のメガネくん」


「父親的存在のキャプテンの赤木」


が重要なポディションを担っているのを忘れてはいけません。



そして、さらに、

そのような状況を優し見守り、

状況に応じて「的確なアドバイス」を与えるのが安西先生です。



彼は物語の当初、

「ただ太っているだけの監督」という風なスタンスで、

試合の際に桜木花道から


「おい!オヤジ、試合だせよ!!」


というようにイジられてしまっていますが、

実は、昔、日本を代表する名選手だった過去をもっている事や、


愛する教え子を事故で亡くした

悲しみを背負って生きているという過去をもっており、


それが物語が進んで行く過程で分かってくると、

それまでの印象が大きく変わって、


「監督としてアドバイスしてきた事の全てに深い意味がある」


という風な見方ができます。



「高橋さん、要するに人間味が分かってくるって事?」


そうです。


ただ、なんとなく見ていると


「ただ太っているだけの監督」


という印象になってしまいますが、



しかし、


「見方を変える=視点を変える」


「背景(バックグラウンド)=過去を見る」


に注目する事で、「深いなぁ」と感じれます。



また、

彼を人生の師匠として、尊敬しているのが三井寿ですが、

しかし、スラムダンクに初登場した時は不良で


「バスケなんかクソ食らえ!」


という態度で、

「バスケ部をぶっ壊してやる!」と、

不良仲間を引き連れ喧嘩を仕掛けに来ますが、


しかし、安西先生と再開し、

心の中の閉じ込めていた本当の気持ちが溢れてしまい


「バスケがしたいです・・・」


と、涙を流しながら伝えた事がきっかけで、

素直になれ、バスケ部に戻ってきた彼は、


髪を短髪にし、いらんプライドは全部捨てて、

生まれ変わってバスケ部を全国に導くような活躍をします。


ちなみに、

キャプテンの赤木と三井寿は1年の時、

「桜木花道VS流川楓」のような

「ライバル関係だったという過去」があり、


学年は違えど、


「同じチームに過去のライバル関係と今のライバル関係」


があり、そのような刺激し合える環境がさらに、

スラムダンクのおもしろくさせます。



と、ここまで、長々と話をしてきましたが、

肝心なチーム内の潤滑油的存在の

宮城リョータの存在を忘れてはいけません。


彼は、マネージャーの彩子に気に入られるため、

桜木花道同様、バスケを頑張るのですが、

しかし、各試合の大事な場面で必ずナイスプレーをする実力者です。


しかも、身長が低いポイントガードなのに、

海南の牧のような選手(神奈川ナンバーワンプレイヤー)と

対等に戦えるほど、身体能力が高く、

また、チームのムードメーカーでもあります。



「で、高橋さん、スラムダンクが爆発的ヒットした理由は?」


いい質問ですね。肝心なのはそこです。


ここまで読んでもらって分かったように、

スラムダンクに登場する人物はすべて、


人間味があって、

しかも、汗臭く泥臭い生き方を

リアルに描いているところが

多くの人から共感されています。


また、

登場する人物すべてが成長していく過程で必ず壁にぶち当たり、

「どうしよう・・・」となっている時、


メンター(師匠)となるべき存在が必ず手を差し伸べ、

「成長のためのヒント」をくれます。


そして、そのような心揺れる葛藤が、

まるで自分が体験しているかのように思えてしまい、


「そうだよなぁ、そうそう!」


と多くの人の心を大きく左右にグイグイ揺さぶります。


だから、スラムダンクは爆発的にヒットしたのです。

公開から3年も経過したのに大人気記事な理由とは?


スラムダンクの記事は、今でも多くの人に読まれる大人気記事です。

スラムダンクは、僕が小学校の時に好きになって今でも読んでます。

「挑戦する中で試行錯誤しながら自分を成長させていく」

それに感動するんですね。

だから読んでしまうのです。

読者は感動するから読むのか?


スラムダンクに関しては、真っ赤な髪にリーゼント。

バスケ未経験だけど恋したのを理由にバスケを始める。

ライバルは流川楓。

桜木花道と流川楓は不仲。

でも、お互いに意識し合ってる。

物語が進んでいく中で、度々協力し合う場面もある。

みんなそれに感動する。

流行してる漫画(アニメ)が長期的に読まれない理由



奇抜で新しい。

「こんなの初めてだわ」

そう言う漫画とかアニメってありますね。

大流行してしまう。

最近多いです。

でも長続きしないです。

10年以上読まれるような名作にはならない。

「一体、理由はなんなのか?」

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