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わかりあえないことを、わかりあう(夫婦喧嘩編)


夫婦喧嘩をしました。
よくあるやつです。大したことないやつです。

きっかけは大したことはないんだけど、その小さなきっかけから、普段の積もり積もった文句が口から溢れる溢れる。アリみたいに小さなことから恐竜みたいにデッカイやつまで。どこにこんなに溜めてたんだろう?まるで濁流のようでした。


それで、夫が何に怒ったかっていうと、夫が買ってきた食パンを食べないうちに、
私が新しくパンを買ってきて、そして更に私がその新しいパンから開封するということに関して。

ね、大したことじゃないでしょ。パンだよパン。ケンカの原因がパンだなんてさ、ケンカの部類からしたら平和な方だよ。
不倫とか、暴力とか、ギャンブルとかじゃないし

パンだし


私の中では「え、賞味期限までにどっちも食べればよくない?だって、今は超熟の食パンじゃなくて、レーズンパンが食べたかったんだからさあ」
という気持ちだったんだけど、

夫は「賞味期限までに食べればいいって問題じゃなくて、食材は古くなるほど鮮度が落ちるんだから、古いものから順番に食べないと、美味しさが減るじゃん」
ということでした。

うん、そうですね。ごもっともです。だけど、そんなに怒ること?
廃棄することになっているわけでもないんだからさ、賞味期限内なら鮮度順は守れなくても許しておくれよ。気分で決めさせておくれよ。


夫   食べたい気分<鮮度
私   食べたい気分>鮮度

ということが判明したわけだった。
大した判明でもないけど
とりあえずそれ以外のこともひとしきり罵り合って疲れて、お菓子休憩挟んで、わかったことは、こんなに一緒にいても、お互いが何を思っているのか、考えているのかということはぜんぜんわかりましぇ〜〜〜ん!ということでした。

夫は、私があまりにも超熟の食パンを食べないので、超熟が嫌いか、はたまた、俺が買ってきた食パンが嫌い=俺が嫌いかと思い込んでいたらしく、被害妄想を風船のように膨らませていた様でした。

とりあえず超熟も夫も、そんなに嫌いではない。ということを伝え、たまたま食べる気持ちにならず、賞味期限間近になってしまっていたということを伝えると、そんな事があるのか!と驚いていた。

そしてこんな風に些細な行為から、「こう思ってんだろうな。どうせ。」という被害妄想を膨らますということをお互いに普段からやり合っていたんだなァということもわかった。

そんでもってまぁ、ケンカばっかりも疲れるし?
どうせなら、偶然出会って偶然子ができて結婚してという、偶然が重なって一緒にいることになったんだし、どうせなら仲良くやりましょうや。お互い様精神でんがな。という感じになり、被害妄想を膨らまさず互いに日々平穏に暮らすためにどうしたら良いか頭をひねってみたが、さっぱり良い案が浮かばなかった。

とりあえず定期的に話し合う?的な方向にはなったのだが、貴重な時間を話し合いに費やすのかァ。とまだ話し合ってもいないのにお互い憂鬱な気分になり、夫は水曜日のダウンタウンかヤクルト観戦に時間を費やしたいといい、私もお菓子を食べながらダラダラしたいし、ぜんぜん夏服がないので夏服をネットで買いたい。

フシギなのはさ、去年の夏は一体何着てたんだっけ。という疑問。だってTシャツとか全然ないよ。去年捨てた?捨てちゃったの?

話は逸れたが、
話し合い=エネルギーを消費=つかれる

という方程式を予測し、2人とも、せっかくの余暇タイムに、話し合いなんてまっぴらごめんさ!
と、まったくもって夫婦関係を円満に保ちましょう!という理念にヤル気が持てない感じだ。困った。困ったぞ。話し合いたいのに話したくないなんて。なんてことだろう。

けっきょくのところ「話し合いで解決」なんて、そんなことがまかりとおるなら、世の中こんな離婚率ではないハズ。と話し合いで夫婦円満説をナナメから眺めてしまう
たまにどちらかがその問題をとりあげる時以外は、スルーしながら日々をたのしく過ごすことしか思い浮かばんヨ

そんな風にこれといった解決策も打ち出せず
またただの日常に戻っていく父と母を見て、
一通りのことをなんとなく感じ取っていた中2の長男が

「わかりあえない。ってことをお互い認めればいいんだよ。わかりあおうとしなくてもいいんじゃないの。
わかりあえないことをわかりあえば」

といきなり言ってきた。

美輪明宏に相談したわけでもなもなく、ただ中2の長男に言われた言葉だったのでびっくりした。


前向きにとらえる的な感じでしょうか



とりあえず心の奥底に追いやった夫婦間の問題の近くあたりに、その言葉を貼っておこうかな。話し合いを永遠に延期しないようにも気をつけよう





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