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【映画記録】優しさとのジレンマを描き出す「シン・仮面ライダー」は必見!

はじめに

「シン・仮面ライダー」を観に行ってきました。前作の「シン・ウルトラマン」も観ましたが、「なんのオマージュか」と「仮面ライダーあるある」が分かっていたため、より深く楽しめました。

7つの気づき、感動

1.パンチで血しぶきがあがる衝撃!

現在の日曜日の朝に放送されている仮面ライダーシリーズでは、攻撃時に火花があがるような演出がほとんどです。その演出ももちろんカッコいいですが、設定上、ほとんどのライダーはパンチやキックにトン単位のパワーがあります。トン単位のパワーで殴ろうものなら、血しぶきが上がるのは当然なのです。

血やグロテスクな演出が苦手な私でも、程よい不快感が混じりつつ、「カッコいい!」と思える演出に仕上がっていました。

2.話のテンポが良い

ショート動画が流行る昨今。集中力が低下している現代において、121分はなかなか長いと思います。しかし、時間を忘れるほど作品に入り込むことができました。

テンポが良いと感じた理由は、オーグを倒すごとに物語が進んでいくわかりやすさにあったと思います。

3.豪華すぎるキャスト

安田顕氏や仲村トオル氏の出演を一発で当てた人などいるのだろうか、、
個人的に大好きな竹野内豊氏や斎藤工氏の尺が多いのは嬉しい点でした。さらに、ラストでその二人が立花と滝と名乗られたのは衝撃でした。

4.「優しさ」こそジレンマであり、唯一のもの

本郷猛の「優しさ」を様々な人物に「甘い」と指摘されていました。これは仮面ライダーシリーズ全体で共通する一つのテーマだと思います。

本郷がもし、「甘さ」を完全に克服してしまったら、それはオーグたちとなにも変わらない存在になってしまいます。人間を守るために力を使うには、どうしても「優しさ」は必要です。仮面ライダーたちが苦しみ続けるジレンマがシン・仮面ライダーでもしっかり描かれていました。

5.「辛さ」を乗り越えられるかが分かれ道

本作では度々「辛さと幸せは紙一重」と語られます。印象的なのが、ルリ子(浜辺美波氏)にショッカーの洗脳を解かれる一文字(柄本佑氏)のシーン。

一文字は洗脳の影響もあり、本郷のような「優しさ」を持たないまま力を得てしまっている状態でした。洗脳を解かれたとき、快楽物質で上書きされていた「辛さ」を乗り越えられなかったら、ショッカーと同等の存在になっていたでしょう。しかし、一文字はこれを乗り越え、本郷の「優しさ」に影響されて、人間を守るために力を扱うことができるようになったのです。

6.一文字隼人を演じた柄本佑氏がとにかく魅力的だった!

一文字は群れることを嫌います。しかし、力尽きる本郷を見届け「また一人か…」と寂しがったり、ラストシーンで一人ではないと心強さを感じながら組織と戦っていく決意をするシーンに深く共感しました。

孤独を愛する「個」の強さを持ちつつも、本郷との共闘を楽しみ、心強さを感じるのは人の性なのではないでしょうか。

孤独を愛する一文字と柄本佑氏の演技があまりにもマッチしていてカッコよかった。「個」の強さに、ヒーローとしての憧れを感じました!

7.群れをなすショッカーライダーたちの不気味さの演出が秀逸

シン・仮面ライダーでは「大量発生型相変異バッタオーグ」というらしいですね。
"大量発生"から連想される気味の悪さが群れをなすバッタの飛行音ではなく、11体の連なるバイクのエンジン音で表されていたのに衝撃を受けました。
「群れ」の薄気味悪さと「個」の本郷と一文字を対比して描かれていたように思います。

おわりに

バイクシーンの豊富さは近年の仮面ライダーにはない魅力の一つだと思います。とにかく柄本佑氏が演じる一文字隼人がカッコ良すぎました。

劇中何度も出てくる横文字は一度の鑑賞では到底理解できないので、観るたびに面白さが変わってくる作品だと思いました。

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