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【読書記録】#29幸福の「資本」論 友だちは本当に必要か?

はじめに

この本は幸福を作るにはどうすればいいかという本。幸福の土台である3つの資本を軸に話が展開されていく。

友だちの考え方、働くことの考え方、そもそもどういうときに幸福を感じるのか、などを読み、自分の経験やこれまで読んだ本とつながる点があり参考になった。

1.友だち不要論は万人には通用しない

これまで私は友だち不要論を主張する話や本にかなり共感していた。しかしこの本を読んで友だち不要論はすべての人に当てはまるわけではないことがわかった。

友だちは幸福への3つの土台のうちの1つを構成するもので、そこから富や幸福を得ている人もいるということ。私も幸福の土台を構成する上で、友だちを捨ててしまうのはまだ早いのではないかと考え直した。なぜなら、他の2つの資本を構成する「金融資本」「人的資本」を十分に持ち合わせているとは思えなかったからだ。

「友情の核は平等体験」というワードが本には出てくる。最近私は友だちとどんどん疎遠になったり、「気が合わないな」と感じることが多くなってきた。この本を読んでこの現象を分析すると、「高校卒業から時間が経ち、高校の同級生とは平等感が薄れてきた」「高校卒業からの時間経過で共通の話題がなくなってきた」「双方ライフスタイルの変化で趣味が微妙に合わなくなってきた」などの3つが考えられる。
この3つを考えると、友だちが減るのは当然ということになる。そこまで悩む必要はなく、距離感を調整していけばいいんだと思えるようになった。

2.好きなことに全力を注ぐ

まさかこの結論に回帰するとは思わず、少し驚いた。現代で幸福を掴むために「生涯現役」や「組織を出る」ことは重要であり、そのためには好きなことをやるのが必須だそうだ。

自分は好きなことに全力を注げていないと焦りを感じている。好きなことに打ち込むこと自体が幸福でもあると思うので、時間、エネルギーの使い方を再考したいと思う。

このために最近始めたのはスケジュール化でこの曜日のこの時間は〇〇をすると決めてしまうようにした。1日の始まりに今日はなにをしようかと考えていると、「やらない理由」を探してしまって、いつまでもできないというのがここ2年間くらいでやっと分かったからだ。

3.逆境こそが幸福につながる

結局幸福を掴んでからも主観的には「他の人よりちょっと幸せ」程度にしか思えないというのは妙に納得がいった。幸せには慣れてしまう。10万円稼いでもいざ稼いだら満足してしまうし、欲しいものを手に入れたらどんどん満足度が低下してしまうことからもよく分かる。

なにか欲しいもの(モノだけに限定しない)に向けて試行錯誤しているときが一番幸福というのには共感した。



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