日本ワインを知る【前編】-国産ワインの真実と日本ワイン法-
おはようございます。
最近テレビを見ている2歳10ヶ月の娘に「聞こえない!」と怒られる34歳2ヶ月の西岡です。
ちょっと喋ると怒られますw
さて、今日は本業である飲食の自分の店の主力商品でもある日本ワインについてです。
日本ワインと聞くと、
「日本のワインかー( ´Д`)」みたいな人がまだまだ多いことがまず前提にお話しします。
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「日本のワインって甘いでしょ?」
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このイメージは、根深い。
もともと日本にはワインの需要があまりなく、おみわげワインなどでの甘いワインが主流な時期のイメージが強いです。
そもそもワインは戦国時代に伝来し、上流階級の人たちでは飲まれていたようですが、明治になって庶民にも流通され出した。
ところがスペインなどから輸入したワインは日本人に合わないのか、不評。
今のサントリーの前身が「日本人の口に合わせて」甘味料などを用いて甘いワインを作り、宣伝活動や関東大震災への支援なども影響して大ヒット。そこからこの赤玉ポートワインと呼ばれるワインは日本のワインの代名詞となる。
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そもそも赤玉ポートワインはワインではない
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細かい説明をすると専門的な話が増えちゃうので、ふわっと説明します。
まずお酒というのは基本的に酒税法でさまざまなルールがあるんです。「このお酒はあの分類になるので、税金はこういう感じで」という形で。つまりお酒の定義付けも酒税法が基盤です。そして日本ではワインというものを定義する分類が酒税法上にはなく、果実酒になります。なので「ワイン」という呼称自体に何かを保証する力がないんです。
赤玉ポートワインは、数割のワインに水や甘味料、香料など様々なものを入れて、調味されたお酒です。いわば偽物ワインという汚名もあるものです。
これだけではなく、国産ワインと呼ばれるワインの中にはワインと呼べないワインは多いんです。国産ワインは、原料は海外の葡萄でもいいし、何なら濃縮ジュースでもいいんです。そんなのがゴロゴロあります。
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ワイン先進国においてのワインの定義
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「ワイン」と名乗れるものにはワイン法という厳格なルールがあります。
葡萄から作らないといけないとか、製法はこうでないと、この名前は名乗れないとかすーごく沢山の項目がある厳格な法律です。
この法律っぽいものが国産ワインと照らし合わせたらほとんどのワインがワインと呼べないものだとされてしまいます。
これが日本のワインの悲しみです。
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そこで登場!日本ワイン!
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言葉の響きで言えば、
国産ワインと日本ワインには大差ないと思いますよね?でもこれが全然違うんです。
日本ワインとは、簡単に言うと、日本産の葡萄を100%使用して醸造して作ったワインのこと。
海外もダメ。濃縮ジュースもダメ。
国産ワインを100とすると、日本ワインと呼べるのは約20%です。まだまだ日本のワインの取り巻く環境は発展途上といえるでしょう。
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日本ワイン法が2018年から適用
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発展途上の発展に拍車をかける変化が今年ありました。それが日本ワイン法施行です。
↓詳しくはこちらが分かりやすいです。
よくお客さんに言われるんです。
「日本のワインの美味しいワインを見つけるにはどうしたらいいの?」と。
前までは、「デカデカと酸化防止剤不使用とかそういうので売ってるワインはやめたほうがいいですよ。」とか“こういうのは避けましょう”しか言えなかったんです。
でもこの法律ができたおかげで、
裏ラベルを見て「日本ワイン」の表記があればハズレはないですよ。
という説明ができるようになりました。これは大きい。
そもそも酒税法上、果実酒ですから国産ワインの裏には「果実酒」という表記しかなかったんです。でも日本ワインには「日本ワイン」が追記されている。これによって消費者は選びやすくなった。そうなると日本ワインが選ばれる可能性が少しづつ高くなるだろうし、日本ワインが重宝され、国産ワインの中の比率が上がれば、日本ワインのイメージも変わっていくという好循環が生まれるという未来を描きやすくなる。なので今年の日本ワイン法施行は日本のワインにとって大きな一歩なんです!!
ここまでわかってくると、
日本ワインの立ち位置は今どんなものなのか。どこで主に作られているのか。
その辺も気になるところです。
続きはこちらで。
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