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とにかくつまらなくて、不登園だったよね

12月1日(土)19:00-22:30に、下北沢にある『BOOKSHOP TRAVELLER』にて【本屋の未来を語らない】というイベントを開催します。
本や本屋に関わる2人のトークライブ、パフォーマンスや展示など、普段とは一味違う知的で不思議な本屋さんが表れます。
この連載ではトークライブに出る木村と、パフォーマンスで出演する國立、日菜子の3人がインタビューのような、雑談のような、お互いの人柄を知っていく様子をまとめました。
初回:感情を溜めておくために、パッと線を引くみたいに言葉を置くんです。
2回:私の才能が「それはつまらないよ」って語りかけてくる
3回:陶芸家、華道家、画家、彫刻家、わたし
4回:音読を聞いただけで、教科書1冊暗唱できたんです
5回:職人気質の正体とおもちゃ箱
前回:「私」でいるための、闘争と逃走

木村:おれも学校嫌いだったの。なんなら幼稚園から不登園始まってるから。笑。酷いときは週一とか。「(幼稚園に)行かない!」って譲らなくて。親に制服着させられるんだけど、上着させられてるうちに下を脱いで、ズボン履かせられてるうちに上を脱ぐみたいなのをエンドレスループ。

日菜子:すごーい!怒られなかったの?

木村:悲しんでたよ。行って欲しいじゃない、幼稚園。でもどうしても行きたくなかったんだろうね。

國立:どうしても行きたくないっていう理由は何かあったんですか。

木村:つまんなかったんだと思う。話が合わなかったりとか。「これって楽しいよね。」とか「これ好きだな。」って思えるものが無かったりとか。他のみんなが良いと言ってるものを、良いと思えないような、たぶんそういう感覚があって、凄いつまんなくて。

國立:凄いですね。合わないってわかる感性がすごいと思う。

木村:だって楽しくないんだもん。高校もおれは…ちょいちょい行かなかったんだよなぁ。高校の時はなんか反骨心があって…中学くらいが一番楽んで行ってたかな。大学も実はあんまり行ってないし。“学校”って空間が合わないんだと思う、残念ながら。笑

日菜子:私は小学生の時にタイにずっとすんでたの。8年くらい。私、4歳から小6までタイ。

木村:そんな長い間住んでるとは知らなかった。

日菜子:私、小学校3年生までは日本人学校に行ってたの。そんで私、日本人と合わなくて。なんかもう、無理で。笑。10分休みとか昼休みとかあるじゃないですか。その休み時間にずっとドッヂボールしろって先生に命令されてたんですよ。
私絵を描くのが好きで教室で描いていたいのに、ドッヂボール。抵抗してたらひたすら叱られまくって泣かされて。毎日泣いてたわ。

木村:一緒に遊びなさいって?

日菜子:そう。一緒にドッヂボールしなさいと。嫌だよ!!!笑

木村:休み時間なのに!!笑

日菜子:休み時間なのにみんなと一緒にドッヂボールやらされて。なんなの意味わかんないと思って。それで小3で、もう日本人学校無理って言って、インターナショナルスクールに受験してお引越し。…でもそこ行っても私結局変わり者だったんだけど。笑

木村:そこではどう違うの?

日菜子:そこでは、そんな強制は全然なくて。自主的に子供が集まって遊ぶことはあったけど、先生が休み時間まで拘束することはない。授業も、興味あるサブ科目を選べたんです。日本人学校では、全然そういうのないですよね。皆と一緒に座ってれば卒業できるみたいな…。

國立:へえ。なんか大学みたい。

日菜子:移動してすぐは、みんながそれぞれ教室に移動しているのが理解できてなくって、英語もわからないし。「なんか皆いなくなっちゃった…」ってことが何回かあって。1時間ずーっと草むらに隠れてしゃがんで時間潰すみたいなことがあった。笑。無事慣れて行ったんだけど。それでも怒鳴られたり殴られたりする(当時の)日本の小学校よかマシだわー!

木村:よかったねでも、そっちでは馴染めて。

日菜子:一緒にドッヂボール強制は怒りを感じていましたね。

國立:なんか2人はある意味、他者と自分の境界がはっきりしていたんですね。

木村:今思えばだけどね。当時はただ嫌だって思ってただけだよ。なんでって言われても、行きたくないから。行きたくない自分がここにいるから、って感じで。言葉にする力もないし。

日菜子:それって、お母さんが恋しいから〜とか、おうちがいいから〜とか
では無かったんですか?

木村:つまんなかったんだよ。つまんなかった覚えがある。よっぽどつまんなかったんじゃないかな!

國立・日菜子:

木村:でも一日行かないと…行かなきゃいけない場所だとは思ってるからさ。なんか罪悪感もあるし。

日菜子:幼稚園生で?凄くない、それ。

木村:兄貴も小学校行ってたし。行かなきゃいけないところなんだなぁとはね。親も行って欲しいって思ってるのわかるから。家は家で暇だし。だから月火行って、水休んで、また木金行く。週4日までしか行けなかったんだよきっと。

國立:そっから先は行きたくない何かがあったんだね。

木村:月火でつまんないエネルギーが充満して、爆発するんだろうね。それで1日放電してまた行くという。

國立:私は幼稚園ではひたすら砂場にいて、なんで貝が有るのかが不思議で仕方なくって。『なんで海がないのに貝があるんだろう?』って。砂つぶの中に綺麗な石があって集めてた。周りに子は、泣いてるか自分のことに集中してるから、『自分も好きなことやってればいいや。』って、自由だったから楽しかったかな。

日菜子:怒られてたな。私。幼稚園から小学校までおこられてた記憶しかない。

國立:先生から見ると自発的ないい子だと思われてて。わたし凄く質問魔だったの。

木村:気になったこと聞いちゃうんだ。

國立:そう。先生が私を連れて歩くみたいな。ただ『今忙しいからあとでね。』言われるとちゃんと1人遊びやってるから、大丈夫だろと思われてたらしくって。小学校よりのびのびできてたなぁ。

日菜子:美しさの感性はその時期に砂場から生まれたんだね。

國立:あとでその集めた石をどうやって使うかもちゃんと考えてて、それをボンドでくっつけてハート作ったり。そういうことをなんか、自主的にやってた。

日菜子:自主的にって凄いね。私は親から教えてもらってたから作ることはできる。けど、自分で何を作りたいとかは無かったのかもしれない。(國立さんは)そういうのが砂場から生まれてたのかもしれないね

國立:砂場が凄かったんだよ、丸くて綺麗なのとか、貝とかカタツムリみたいなのとか。色んなのが出てきた時に『この世は不思議じゃ…』みたいな気持ちに。

日菜子:砂場に宇宙を見てたんだね。


【変な話、アーティストってそういうものだと思ってたよ】
につづきます


お知らせ
12月1日(土)19:00-22:30に、下北沢にある『BOOKSHOP LOVER』にて【本屋の未来を語らない】というイベントを開催します。

詳細はこちらのイベントページへ

イベント名【本屋の未来を語らない】

▶概要
どんな未来になるか語っても、予測することはできません。どんな未来を作りたいか考えて、そのために行動する。
本屋さんの未来は自分たちで作ることができます。トークライブやパフォーマンスや展示など、普段とは違った本屋さんを作るイベントです。

▶日時
12月1日(土)19:00-22:30

▶タイムテーブル
19:00open
19:30start
19:30-20:00 第1部トークセッション
20:00-20:10 休憩/交流
20:10-20:50 第2部 パフォーマンス
20:50-21:05 休憩/交流
21:05-21:45 第3部 パフォーマンス
21:45-22:00 休憩/交流
22:00-22:15 第4部 パフォーマンス
22:30-23:00 交流
22:30 close

※途中参加・途中退出可能です。
※タイムテーブルは当日変更になる可能性があります。

▶内容
1.トークセッション
BOOKSHOP LOVER 和氣さん×korekore木村さん

2.パフォーマンス
イベントページ内で随時告知していきます。

3.展示
イベントページ内で随時告知していきます。

▶参加費
一律3,000円(1ドリンク付き)
パフォーマンス参加、展示参加、一般参加全て一律料金になります。

▶会場
BOOKSHOP TRAVELLER

▶住所
東京都世田谷区北沢2-26-7アパートメントストア1F

▶参加募集
(1)パフォーマンス出演
1組あたり最大10分になります。
参加費は参加人数×3,000円が必要になります。機材はスピーカーのみご利用頂けます。

(2)展示
絵画、写真、イラストなどジャンル、テーマを問わず募集しています。
出展スペースは90cm×90cm目安、点数はスペースに収まれば何点でも大丈夫です。
販売可能、販売手数料なしになります。
展示に必要な機材(釘、金槌など)は各自持参でお願いしています。
細い釘、虫ピン、押しピンは使用可能です。(太い釘は使用できません。)

▶ポスターデザイン
大鐘ハル(HRQ RECORDS)
https://twitter.com/haru9pic

▶主催
劃桜堂(かくおうどう)

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