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またしても…日本バスケに根強く残るパワハラ体質と、Bリーグの甘すぎる対応処置

先日リーグから発表がありましたが、愛媛オレンジバイキングスと新潟アルビレックスBBでヘッドコーチや社長兼GMによるパワハラ発覚劇。

日本のバスケットボールに根強く残るパワハラ体質や、リーグの処分の甘さや対応の拙さについて語っていこうと思います。


①再発防止に務めるとはなんだったのか、繰り返されるパワハラ不祥事

過去を辿ると、香川ファイブアローズの当時ヘッドコーチだった衛藤晃平によるパワハラがBリーグにおける"始まり"でした。

また島根スサノオマジックの当時ヘッドコーチだった鈴木裕紀によるパワハラが発覚した時も、繰り返される不祥事にバスケットボールファンは大きな怒りと失望を感じていました。

そして今回の新潟と愛媛における事件ということで、全くといってパワハラが根絶できてないことが大きく浮き彫りになっています。

②根本的に加害者への処分が甘すぎる。パワハラについての認識が弱く、事の重大さを理解していない。

例えば鈴木裕紀のケースにおいては、わずか2ヶ月の職務停止という大甘の処分にとどまり、20-21シーズンからはヘッドコーチに復帰させるという理解に苦しむ決断がなされました。

更に曖昧な理由によりシーズン中に自ら退任するという、後手後手に回った不可解な醜いドタバタ劇が展開される結果になり、バスケットボールファンから大きな非難を浴びています。

根本的にクラブやリーグ、JBA(バスケットボール協会)がパワハラに対する処分や認識が甘いが為に、スキャンダル防止への処置として機能せず、現在においても横行するという実情なのです。

絶え間なく続くパワハラに対しての問題性や事の重大さを理解しておらず、このパワハラ根絶への取り組む姿勢や本気度があまりに低い日本バスケットボール界には失望を覚えます。

鈴木裕紀

(再度チャンスを与えたいという意向があったにも関わらず、シーズン中に曖昧な理由で辞任するというドタバタ劇を展開した島根スサノオマジックの醜態に激しい怒りを覚えたバスケットボールファンも多かったのではないでしょうか。)

③相変わらずのやっているアピールに終始する島田チェアマン。パワハラ問題に本気で取り組もうとしているのか?何故パワハラが起きてしまうのかという根本的な本質が理解できていない

また今回の問題発覚を受けてオンライン会見を行った島田慎二チェアマンですが、自分が『暴力・暴言・ハラスメント追放プロジェクト』を立ち上げ、『B.LEAGUE通報相談窓口』による報告があった為にパワハラの事実を確認できたと、自分の手柄であると言わんようなミスリード主張をするお粗末さ。

「被害を受けた方々を守り、再発防止に務める」と主張していますが、根本的にパワハラ加害者への甘い処分を黙認し、火種を放置する処置に終始した結果再発したわけで、島田氏にも責任がまったくないとは言い切れないのは明白です。

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(自分が立ち上げたパワハラ相談窓口が機能した為に、問題発覚に繋がったと自分の手柄をアピールするような発言を残した島田チェアマン。リーグの代表ならばもっとパワハラ問題に対して真摯に対応した上で、なおかつ厳罰を処すのが本来チェアマンとしてやるべきことではないのか?)

④ツッコミどころ満載の新潟のリリース

今回の問題についての新潟のリリースも酷かったです。

第三者が見て明らかにパワハラであるというのは周知の事実であるにも関わらず、極力"パワハラ"というワードの使用を避けてのリリースであり、特に人格否定発言があったにも関わらず、「行き過ぎた言動」と"修正"するような言葉遣いかつ、「それがパワーハラスメントに該当すると判断された」とパワハラについての認識が自分達にはないと感じさせる文言。

改めて日本バスケットボール界のパワハラへの認識の弱さ低さを窺い知ることになりました。

FireShot Capture 010 - コンプライアンス事案に関する制裁について - 新潟アルビレックスBB - www.albirex.com

(パワハラに関しての認識や問題の深刻度を全く理解できてない新潟のプレスリリース。呆れる気持ちと怒りがこみ上げてくる。)

⑤改めて要求したいパワハラ加害者への厳罰、Bリーグからの処分の甘さは相変わらず

愛媛の庄司和広ヘッドコーチは3ヶ月の職務停止、新潟の小菅代表兼GMに関してはけん責と制裁金50万円という、島根の時と同じような大甘な処分に落ち着いています。

特に指導者レベルのパワハラについてはライセンスの剥奪が相当ではないでしょうか。改めてゼロから指導者ライセンスを取得させる段階を取らせることにより、本人に反省をさせ、ゼロから指導者キャリアをやり直させることが必要だと私は思います。

新潟のケースに関しても同様で、このような問題を起こした人間が引き続き職務を継続させること自体が異常であり、GMや代表職に関して資格停止が妥当でしょう。

⑥下位チーム中心に相次ぐパワハラ、国内バスケットボール界で慢性的に指導者が不足している背景

私が個人的に気になったのは、相次ぐパワハラがBリーグで下位に成績低迷しているチームに集中しているという点です。

新潟の人格否定発言に関しても、成績低迷について激しく叱責を受けたという背景がありました。

各カテゴリーでの残留争い含めて、チームの成績が落ち込み、余裕のない環境で問題が多発する…そういう繋がりを感じさせます。

また急速的に2つのリーグを統合させた上でBリーグを立ち上げたということもあり、これまでプロレベルで指導できるようなコーチングスタッフを育成できていなかった日本バスケットボール界。

特に日本人の指導者に関しては需要と供給のバランスが取れていないように感じます。そういった未熟な環境と、日本人コーチの人材不足と能力不足が故に、未熟な指導者の乱発とパワハラが横行する一因だと私は思っています。

特に指導者の育成に関して、根本的にJBAの取り組む力や姿勢に大きな不足を感じずにはいられないのです。


感想・まとめ

止まないパワハラ問題について大きな怒りを覚えたバスケットボールファンも多いのではないでしょうか。

あまりにもパワハラについての認識度や問題へ取り組む姿勢の甘さと、改善されない現状は、日本国内に置けるバスケットボールという競技のイメージダウンに繋がっていくという深刻な事情があります。

もはや

BリーグのBはブラック・暴力のB

という皮肉もあながち間違いではないでしょう。

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