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慢性痛と身体の歪み・・その関係について

「身体が歪んでいる」とご自身で感じたことや指摘されたことはあっても、その原因や弊害などが良くわからないと思った事はありませんか。
今回は慢性痛と身体の歪みの関係についてお伝えしていきます。


なぜ身体が歪むのか

身体の歪みが起こる要因は多岐にわたりその判断は一概には言えないかと思います。普段の癖や姿勢、ケガをかばっていたり、体調不良や病気、内臓への負担などでも身体の歪みが出てくることは臨床上とても多いです。
様々な研究データや文献をみると身体の歪みとは筋力不足や筋緊張という
結論が多く言われています。
身体の歪みを解消するには筋肉を使うことや筋緊張のケアが有効ということでもあります。


身体の歪みによる弊害

身体の歪みが起こるとどんな弊害があるのか。
以下は長年の臨床経験から起こりやすくなっている症状をお伝えいたします。

①内臓の不調や呼吸のしにくさ
肺や心臓、その他の内臓は脊骨と肋骨に囲われています。
身体に歪みが起こると背骨と肋骨も歪むために中にある肺や心臓、内臓にも負担がかかり、不調の原因につながります。
また肋骨は呼吸を補助する役割を持っているため、身体の歪みは
呼吸のしにくさにもつながります。

②慢性痛が出やすい
筋肉が固くなったりすると痛みを感じたり、炎症を起こすことがあります。
身体のバランスが崩れることで左右どちらかに筋緊張が現れて長引くことで慢性痛へとつながります。

③歪みとは別の箇所が痛む
脊骨が歪む事で動きが制限されるため、他の関節を使って活動をすることになります。例えば右肩が下がっていて肩の動きが悪い場合はそれを補正して手首や肘が痛くなることもあります。
本来の活動以外にも使われることになった関節などに負担がかかり、痛みにつながります。


身体の歪みと側弯症

医療機関でも身体の歪みは病気や症状の指標に関わることがあります。
専門用語では側弯症という背骨の歪みですが、弊害は非常に多いです。

側弯症とはこれまでに述べてきた身体の歪みよりも状況が悪く
背骨が左右に曲がっている角度で判断していきます。
日常生活の中でも症状が進行することがありますので、ご注意下さい。
以下は側弯症の種類です。

【機能的側弯症】
背骨自体に原因はなく、生活習慣によるものが多いとされています。
以下は発生要因です。
・姿勢の悪さや日常生活の癖で歪む
・身体に痛みがあることで痛みをかばい歪む(疼痛回避)
・身体に痛みはないが不具合がある、既往歴があるなどをなんとなくかばうことで歪む(代償性)
・筋力の脆弱性・骨盤の歪み

これらは基本的には整体院や治療院で施術を受けることで慢性痛の症状改善が見込まれます。

【構築性側弯症】
背骨そのものに変形が生じる側弯症です。
原因としては遺伝や栄養障害、加齢などがあげられます。
構築性側弯症のうち原因のわからないものを突発性側弯症といい、発生頻度が一番高くなっています。
突発性側弯症と診断された場合でも、程度にもよりますが、施術を行うことで慢性痛の症状改善が見込めます。



側弯症は脊骨の歪みから起きていますので、前述の通り呼吸や内臓機能への影響、首痛や腰痛の悪化にもつながります。
思春期に突発性側彎症と診断を受けた方が、成年になり首痛や腰痛を訴えるケースもあります。
まずは左右のバランスを整えることが重要です。
少々の歪みでは不調を感じることは少ないかと思いますが、少しの歪みが次の歪みを引き起こし、悪循環につながる可能性もあります。

首痛の症状があり来院された患者様ですが、軽い側弯症と医療機関で診断されていました。施術後、左右の肩の高さのバランスが改善され首痛も軽減されました。

長い期間の慢性痛はもしかしたら、脊骨の歪みが原因になっているかもしれません。
左右の歪みを整えることで今ある不調を改善し、辛さのない生活を送れるようになっていただきたいと思っております。

特発性脊柱側弯症の腰痛に対する筋膜リリースまたは自己筋膜リリースとコントロールポジションエクササイズの効果:システマティックレビュー - PubMed (nih.gov)

参考文献

【変性脊柱側弯症治療におけるカイロプラクティックマニピュレーションの臨床的観察】 - PubMed (nih.gov)

参考文献

今回の記事は以上です。
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