見出し画像

『属性』システムのココがイイ! ココがダメ!

こんにちは、白銀優介です。

今回は趣向を変えて
具体的なゲームタイトルの記事ではなく、
ゲームシステム関連についての記事を書こうと思います。

今回のテーマは『属性・特攻』です。


【属性とは何か】

そもそも属性とは何なのかを
考えていきましょう。

ゲームにおける最も有名な属性は
『火は水に弱く』
『水は雷に弱い』

みたいな感じの、弱点属性をぶつけた時に
ダメージが2倍になったりするアレですね。

昨今ではほとんどのゲームに導入されているかと思います。

属性とは、ひとことで言えば
『有利不利をわかりやすくカテゴリ化したもの』
と言えるでしょう。

では、実際のゲームにおいて
もうちょっと具体的な例を出しながら考えてみます。

【実際のゲームにおける属性・特攻について】

ポケットモンスター、通称『ポケモン』では
キャラクター1匹1匹に属性が設定されています。

ピカチュウは『でんき』タイプですから
『じめん』タイプに弱く、『じめん』タイプの技を食らうと
2倍のダメージを受けます。

逆に『ひこう』『はがね』などに強く、
これらの技を食らっても本来の半分のダメージで済みます。

そしてこれらの敵に『でんき』技を放てば
2倍のダメージを与えることが出来ます。

これが多くのゲームで採用されている属性の基本形でしょうか。

別のゲームで、ファイアーエムブレムというゲームがありますが、
こちらの場合も名称は違いますが
ほとんど同じシステムがあります。

『剣』は『斧』に強く、『槍』に弱い
『斧』は『槍』に強く、『剣』に弱い
『槍』は『剣』に強く、『斧』に弱い

また、上記とは別に特攻というシステムもあり、

『弓』は『飛行ユニット』に強い
などがありますね。

もう少し別の例も出してみましょう。

デモンズソウル、ダークソウルなどの
ソウルシリーズなどに採用されている
『パリィ』というシステムも
属性や特攻とほとんど同じ意味を持っています。

パリィというのは敵の攻撃をタイミングよくはじくことで
大きな隙を作り、強力な一撃を叩き込むことが出来るシステムです。

簡単に言えば『カウンター』ですね。

『攻撃属性』『カウンター属性』という見方で見れば

『攻撃』『カウンター』に弱い、となり
これも属性や特攻と同じシステムと言えるでしょう。


また、格闘ゲームなどにも属性が存在します。

格闘ゲームには3すくみによる有利不利が設定されているものもあり、
多くの格闘ゲームで採用されているものは

『打撃』は『投げ』に強く、『ガード』に弱い
『投げ』は『ガードに』強く、『打撃』に弱い
『ガード』は『打撃』に強く、『投げ』に弱い

という感じになっていますね。

これらも全て
属性システムと同じだと言えます。


さらに、一般的には属性とは呼ばれませんが、
アクションゲームなどにおける攻撃範囲なども
ある意味、属性と捉えることも出来ます。

攻撃の届く距離を『リーチ』と呼んだりしますが、
『リーチが長い技』『リーチの短い技』に対して
とても有効です。

なぜなら相手の攻撃が届かない距離から
一方的に攻撃をすることが可能だからです。

『リーチが短い側』は、攻撃が届かない以上
近づくか、ガードをするしか選択肢がありません。

ですが、多くの場合『リーチの短い側』は
攻撃が出るまでの速度が速く設定されています。

なので両者の攻撃が届く密着の間合いの場合は
『リーチが短い側』が勝てるようになります。

これを『攻撃範囲』『発生速度』という属性に
分類分けして考えてもいいかもしれません。


さて、それでは上記を踏まえた上で
属性の役割とは何かを考えてみます。

【属性の役割とは何か】

属性は
『ゲームを単調にしないための装置のようなもの』
だと思っています。

属性があることによって
一辺倒な戦いにならないようになります。

ポケモンで言えば
『でんき』技がすべてのキャラに対して有効であれば
相手が何タイプであっても
『でんき』技だけを使っていればよくなります。

ですが『でんき』技を無効に出来る
『じめん』タイプという存在が居ることによって
『でんき』以外の技を使う必要が出てきます。

格闘ゲームの場合でも全く同じですね。
『打撃』が『投げ』にも『ガード』にも有効であれば
ひたすら『打撃』だけを繰り返していれば良くなります。

ですが『打撃』をほぼ無効化出来る
『ガード』という存在があることによって
『投げ』という選択肢を取る必要性が出てきます。

これが属性が持つ効果です。

それでは属性というものの定義が終わったところで、
実際に属性のイイ部分とダメな部分を語っていきます。

【ココがイイ!】

・わかりやすくダメージが増減する

シンプルにダメージが2倍になったりするので
見た目でわかりやすく、
感覚的にダメージが増えるのがイイです。

炎属性っぽい見た目の敵に対して
水攻撃をしてみたらどうなるかな?というプレイヤーの推測が
そのままダメージとして表現されるので、
プレイヤーの成功体験として機能します。

また、同じ技でも対象が変われば威力が変わるので
今まで勝てなかった敵にも、
攻撃手段を変えることで勝てるようになることもありますし。

・相性の有利不利を考えた戦略的なゲームに出来る

先ほども書きましたが、
属性相性、特攻などの有利不利がなかった場合、
1つの高威力技だけあれば良くなってしまうことが多々あります。

ですが、有利不利が存在することで
1つの戦法、キャラのみで完結せず、
多種多様な技を要求出来ます。

これにより常に新しい戦法を模索したり、
新しいキャラをパーティーに加えたりする必要があり、
ゲームプレイに厚みが生まれます。

また、格闘ゲームのように対人戦がメインのゲームにおいては
それが非常に有効に作用し、互いに相手の行動を読み合い、
非常に戦略的に、高度な駆け引きが出来るようになります。

【ココがダメ!】

・属性不利の状態で戦うのが非常に困難になる

続いてダメな部分ですが、
属性相性が不利な状態での戦闘が相対的に苦しくなり、
バランス調整やゲーム性によっては
相性不利側が勝つことが非常に困難になります。

例えば、自分が『炎』で相手が『水』だった場合、
こちらの攻撃は相手に対して通常の半分程度に減衰されるのに対し、
相手の攻撃は通常の2倍の威力となります。

両者が同程度のステータスならば、
属性不利側が勝つのは
ほぼ不可能と言えるでしょう。

なのでキャラを変えるか、別の技などがあれば
そちらを使うなどのプレイが求められます。

・属性有利の状態で戦う際も思考停止になりやすい

また、属性有利の側で戦っている際も面白みにかける場合があり、
今度は自分が『水』で相手が『炎』の場合、
自分は『水』攻撃をすれば
『炎』相手に2倍のダメージが与えられるわけですから
他の選択肢を取る必要がなく、
ひたすら『水』攻撃だけをしていれば良いわけです。

仮に技が10個くらいあったとしても
水攻撃が2倍、他が1倍なら
大抵の場合は2倍になる水攻撃をしたほうが良くなります。

これは非常に退屈ですね。

自分のやりたいことではなく
『やると効果的だからやる』に変わってしまうので、
プレイヤーは、やらされているような感覚になってしまうでしょう。

ゲームというのは能動的に、自発的にやるから楽しいのであって、
受動的に、誰かにやらされている状況になってしまっては
楽しくなくなります。

これを回避するには先ほどの格闘ゲームのように
3すくみによる相性の有利不利や
適度なバランス調整が必要だと思いますね。

・取れる行動の選択肢が減る

上記をまとめると、有利の状態にしろ不利の状態にしろ、
両者の取れる行動の選択肢が減ってしまうということです。

有利の側はひたすら有利な選択肢を押し付け、
不利の側はキャラを変える、
不利な状態で戦い続ける、
別の技でなんとか凌ぐなど、
受動的にならざるを得ないでしょう。

取れる選択肢は多い方が楽しいはずです。

ジャンケンで言うと
『グー』しか出せない人よりも
『グー』『チョキ』『パー』という
3つの選択肢を持てる人の方が楽しいはずです。

相手が『グー』しか出さないとわかっているなら、
こちらは『パー』を出し続ければ良いのです。

これは『グー』しか出せない人も、
勝つために『パー』を出し続ける人も、
両者共、楽しくないと感じるはずです。

『グー』『チョキ』『パー』という3つの選択肢が
3すくみになってはじめて属性が機能する
と言っても良いかもしれません。

・属性や特攻の種類や名称によっては非常にわかりにくくなる

また、ゲームの世界観や設定によっては
非常にわかりづらい属性が作られてしまうこともあります。

ポケモンを例に出しますが、
『炎』『水』『草』『でんき』
など、初期の方に作られたタイプは非常にわかりやすく、
子供でも感覚的に有利不利を把握することが出来たのですが、

『あく』『はがね』『フェアリー』
などが登場し、何が弱点なのか
わかりづらくなってしまいました。

『フェアリー』タイプは何が弱点なのでしょうか?

攻略サイトを覗いてみると、
『どく』『はがね』に弱く、
『かくとう』『むし』『あく』に強いらしいです。

感覚的に理解できないので、
一度聞いても全く覚えられる気がしません。

これを覚えることがゲームの上達だ、成長要素だ、
と言えば聞こえは良いですが、
ただただ分かりづらく、
遊びにくくしているだけとしか私には思えません。

・弱点の押し付け、かぶせ合いになりやすい

百歩譲って属性の有利不利、相手の弱点を覚えることを
『ゲームが上手くなること』とした場合でも
単調なゲームになってしまうことが非常に多いです。

全ての弱点を覚えた後、もしくは
勝てないボスが居た時に、
攻略サイトを見たり、手持ちの技を順繰りに使用するなどの方法で
敵の弱点を理解した後、

プレイヤーはどのような行動を取るでしょうか?

見つけた弱点をひたすら使い続け、
こちらの有利を押し続けるだけになるのではないでしょうか?

育成していたキャラではなく、
強敵のボスを倒すためにそのボスの弱点属性のキャラを育成しなおし、
ひたすら有利属性で攻撃し続け攻略する
というようなプレイヤーも出てくるかもしれません。

こうなってしまっては本末転倒と言えるでしょう。

本来、自分が好きになったキャラや技などを使いたかったはずなのに、
勝つために有利キャラを使うというだけになってしまい、
常に敵キャラの弱点を突き続けるために
キャラや技をコロコロと変えていく戦いかたになります。

目的がストーリーやゲームクリアだった場合は
それでも良いかもしれませんが、
キャラの育成や戦闘の面白さなどがメインコンテンツの場合は
これではダメだと思いますね。

格闘ゲームなど、1対1でのゲームの場合は
相手に勝てないからとそのキャラに有利なキャラを使って勝ったとしても
また別のキャラに負けてしまうこともあるでしょう。

その時にまたそのキャラに勝つために有利なキャラを~と続けていっても
ゲームは上手くなりませんし、
仮に勝てたとしてもいつか楽しくなくなるはずです。

【実際にゲームに属性を取り入れる際に気をつけること】

ここまで踏まえて、実際にゲームに属性を取り入れる際には
どうしたら良いのかを考えてみます。

・ポケットモンスターの場合

ポケモンを例に出しますが、
先ほどの『炎』『水』タイプの相性の時、
他に何も要素が無いのなら『水』が絶対に勝ちます。

これは『水』が『炎』に対して有効で、ダメージが2倍になるからです。
ですがここに命中率の概念やPP(他のゲームだとMPやAPなど)を入れてみるとどうでしょう?

『水』の技は命中率が30%でPP(技を使用できる回数)が3。
『炎』の技は命中率が80%でPPが10。

これで両者が戦うと、
もしかしたら炎側が勝つことがあるかもしれませんね。

『水』の技が命中率30%しかないわけですから、
3回とも外してしまうかもしれません。
『水』の技を全て使い切ってしまうと、別の技を使わなければならず、
他に有効な技がなければジリジリとした戦いになることでしょう。

このように『水』と『炎』という
単一の要素のみで構成された属性は単調な試合になりますが
『命中率』『会心率』『PP、MP』『攻撃範囲』『反動、後隙』など、
様々な要素と組み合わせることによって
単調な戦闘にならないような工夫が出来ます。

ポケモンではそのような工夫がされており、
対人戦なども盛り上がっています。

ただ、個人的にはポケモンは
『好きなキャラで冒険をするゲーム』だと思っていたので、

炎タイプ6匹とかで旅してたら
(好きなポケモンを集めてたら自然とこうなった)
水タイプのポケモンに完封されてしまい、

泣く泣く好きでもないでんきタイプのポケモンをパーティーに加える
というプレイをすることになり、
それがすごく不満でした。

不利属性のみで構成されているパーティでも
レベルを上げれば勝てることもありますが、
物凄い労力がかかってしまうので、しんどかったですね。

炎と水のように『弱点』『抵抗』くらいなら
まだなんとかなる場合もありますが
ノーマルとゴーストのように『無効』となった場合は
レベルを上げてもどうしようもありません。

なので属性弱点を作る場合は
どんなゲームにしたいのかを良く考えて
適切な属性を導入する必要がありますね。

属性はあくまでもゲームを単調にしないための手段ですから、
属性を入れたことによって
単調なゲームになってしまったら本末転倒ですし、
そもそもプレイヤーは自分のやりたいこと、
好きなことをしたいと思っているので、
それを阻害してしまうような属性にしてしまってはダメですね。

極端な有利不利は戦略性を壊します。

そこで、思い切って属性という存在そのものを
取っ払ってしまう方法もあると思います。

・ドラゴンクエストモンスターズの場合

ドラゴンクエストモンスターズでは
モンスターには属性がありません。

あるのは耐性だけで、
それもポケモンのタイプ相性ほどは重要じゃないので、
自分の好きなキャラだけでパーティーを組めます。

反面、色々な技を覚える必要がなく、
回復技、蘇生技、バフ、攻撃技を
それぞれ1つずつ覚えておけば大丈夫ですし、
全てのキャラに同じ技を覚えさせても大丈夫になります。

まぁ、極端な例ではありますが、
ドラクエの場合は属性がないおかげで
スライム系3体でパーティーを組むことも出来るので
キャラが好きな場合はこの方式の方が良いのかもしれません。

戦略的なゲームをさせたい、したい場合は物足りなくなる場合があるので
属性の有利不利を導入するか、技毎にクールタイムを設定して、
同じ技を連続で使用できなくさせたりなどの工夫が必要ですね。

・ボス戦での属性の扱いについて

また、ボス戦など強力な敵を用意する際に
どのように属性を作るのかは大きな課題です。

ポケモンのように敵自体に属性を設定してしまうと
勝てなかった時に有利属性の技やキャラで戦うだけになりがちです。

勝てなかった際の救済措置としてならまだ良いですが、
その場合でも何か工夫は欲しいところです。

ダンジョンのように色々な属性のキャラが複合して登場するような状況だと
有利な状況で戦える瞬間もあれば
不利な状態で戦わなければならない時もあります。

これにより、完全な正解というものがなくなり、
プレイヤーによって自由に技やキャラを編成することが出来ます。

しかしボスが単一の属性のみを持っていて、
今の技やパーティーで勝てなかった場合に
属性を変えるだけで勝てるようになってしまうのなら
そうしてしまうプレイヤーも多くなると思います。

複数のボスと連続で戦うようなシチュエーションならば
これだけを入れておけば良いとはなりづらいのでいいですが
毎回毎回それではプレイヤー側も疲れてしまいます。

ボスが手下を召喚したりボスが2体まとめて登場したり、
戦闘の序盤、中盤、終盤で属性が変わるなどの手法もありますが
どれもあまり根本的な解決にはなりません。

アクションゲームであれば、
『攻撃範囲』『攻撃速度』『技の挙動』などの要素があり、
仮に属性有利の攻撃技だったとしても
発生が遅く、挙動も特殊で当てづらい技だったりすると
その技を使う以外に
当てやすく、挙動も素直な技を使う選択肢が視野に入ります。

ですがポケモンようなコマンド型のRPGは
少々むずかしいです。

命中率を下げて当てづらくしてもアクションゲームのように
工夫や上達で命中率が上げることが出来ないので
いつまでたっても使いづらい技のままです。

なので面白みを感じにくいです。

また、クールタイムを導入し、
同じ技を連続で使えないようにしても
使えるようになるまで耐えるだけになってしまいがちです。

これも面白みを感じにくいと言えるでしょう。

ではどうすれば面白くなるのか。

残念ながら、それを解決する方法は個人的には
『存在しない』と思っています。

それがコマンドRPGが衰退し、
アクションゲームが流行るようになった要因の
1つではないかと考えています。

ですがポケモンは今でも現役で売れていますし、
今現在でもコマンドRPGを採用する新規のソシャゲも多いです。

崩壊スターレイルもコマンドRPGですし、
しっかりと売れています。

戦略的なゲーム性にするのではなく、
キャラクターを魅力的にすることで
アクションゲームとは違うベクトルで
プレイヤーを楽しませています。

この辺りはいずれ書く
『コマンドRPGのココがイイ!』の記事にて
詳しく話します。

さて、話を戻しますが
根本的な解決法は存在しないと言いましたが
対策や改善は、ある程度出来ると思っています。

・役割を持たせる

1つの方法として、
属性ではなく、役割を持たせて上げるというのがあります。

『炎』という属性を持たせるのではなく、
『アタッカー』みたいな役割を持たせ、
『ヒーラー』『バッファー』のような役割を持つ
他のキャラと組み合わせて
パーティー構成を考えられるゲーム性にするなど。

6人パーティーを組むゲームとした場合、
6人全員がアタッカーでも戦うことは可能ですが
回復も出来なければ味方を強化することも出来ません。

プレイヤーがそれぞれ試行錯誤し、
最適なパーティー、戦術を考えていく楽しみがあります。

勝てなかった際もパーティー全体のバランスを考え直して
微調整とかを繰り返していくことが面白みに繋がります。

少なくとも、有利属性のキャラを入れることで
楽に勝てるようになるよりはマシと言えるでしょう。


対人戦であれば格闘ゲームのように
3すくみにすることも可能かもしれませんが
相手がコンピューターの場合は読み合いが成立しない場合が多く、
少し難しいです。

まぁ、それを形にしたのが
モンスターハンターストーリーズというゲームだったりするわけですが。

1つの解決法ではありますが、
残念ながら完璧に機能しているとは思えませんでした。


攻撃範囲を属性という見方で見た場合、
空の軌跡などの軌跡シリーズは見事だと思いましたね。

シミュレーションRPGに似たシステムを使っており、
キャラの位置関係と攻撃範囲によって3体の敵をまとめて攻撃できたり、
逆に、攻撃範囲が噛み合わず、1体にしか攻撃できなくなったりします。

なので移動やノックバックなどを駆使して敵と自分の位置を調整し、
攻撃の効率を最大化出来るようにプレイヤーは工夫をします。

当然、相手も常に移動や攻撃をしてくるので
プレイヤーが「こうしたい!」と思っても
相手が全然違う場所に移動してしまったりして
うまく巻き込めないことも多々あります。

2手先、3手先を読む必要なども出てきて、
非常に戦略的なゲーム性に仕上がっています。


シミュレーションRPGや軌跡シリーズからヒントをもらうとするならば、
有利な状況に持って行くまでの過程を楽しませるというのが
もう1つの解決法になるのではないかと思います。

『炎』と『水』という属性の例に置き換えて考えてみると、
すべてのキャラは『無』という属性を持ち、
そこになんらかの状態が加わることによってはじめて
『属性を持つようになる』

例えば、『無』の状態のキャラクターに『油』を付着させ、
その後に着火させることで『炎状態』という属性を獲得させ、
その上で『水属性の攻撃』を与えることによって大ダメージを与える

ただ、これだけではただの『炎』『水』という属性と
何にも変わらないので、
油を付着させられた状態の時、
着火される前に水攻撃を受けると油が水で流され、
再び『無』の状態へと戻るなどの要素が必要になるかと思います。

回復などに『水』の属性を付与させても
面白いかもしれませんね。

そうなると適度に読み合い、駆け引きが生まれ、
単調なゲームになりづらくなるかもしれません。


・プレイヤーが敵に油を付着。
『無』『油』属性へ。

・敵は自身に対して、『水』の属性を持つ『回復技』を使用。
→油が流され再び『無』属性へ。

・プレイヤーは再び油を付着させるのか、
2倍ではないが『炎』属性で攻撃をして
ダメージを与えるのかを選択する。

操作キャラが複数いる場合などは
行動順なども戦術に関係してきますし、
1種類ではなく、複数の属性を同時に付与出来ると
さらに深みが増します。

このように様々な要素をもたせることによって
単調になりにくい属性システムが作れるかもしれません。

反面、複雑なゲーム性になりがちで、
とっつきにくくなってしまいます。

なので、何をさせたいゲームなのか、
メインのターゲット層は誰なのかを考えることも
非常に重要です。

その意味ではポケモンは
小中学生をメインターゲットにしていたと思われるので
『ほのお』『みず』などのわかりやすい名称にし、
単純にダメージが2倍など仕組みにしたのだと思われます。

なので単純な属性がダメというわけではなく、
作りたいゲームの方向性によっては
全然あり、ということですね。

私個人としては複雑なゲームシステムだったり
戦略性のあるゲームが好きなので
ポケモンのような単純な属性システムは
合わなかったというだけの話です。


さて、私の属性についての結論は以上です。

今回もだいぶ長い記事となってしまいましたが、
書きたいことは全て書き切りました。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?