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【認知科学】峰岸先生の三角錐モデル論を使ってセールスに応用する方法

こんにちは

今日は慶應義塾大学大学院理工学研究科の教授、峰岸真琴先生の「三角錐モデル」とセールスとの関係について記事にしていきたいと思っております。

認知科学の三角錐モデルとは、人間の認知を理解するためのモデルです。

このモデルでは、認知を「知覚」「思考」「行動」の3つの段階に分けて考えます。

「知覚 」は外界からの情報を取り込む段階です。
私たちは、目や耳、鼻、舌、皮膚を使って、外界からの情報を取り込みます。これらの情報は、脳に送られ、処理されます。

「思考」 は外界からの情報を使って、意味を理解し、判断し、問題を解決する段階です。
私たちは、思考を使って、外界からの情報と自分の知識を結びつけ、新しい知識を獲得します。

「行動 」は思考の結果に基づいて、外界に働きかける段階です。
私たちは、行動を使って、自分の考えや意志を実現します。


三角錐モデルでは、これらの3つの段階が相互に影響し合っていることを強調しています。つまり、知覚は思考に影響を与え、思考は行動に影響を与え、行動は知覚に影響を与えます。

たとえば、私たちが道を歩いているとき、何かの音を聞いたとします。この音は、知覚の段階で処理されます。そして、この音が何かの危険信号であると判断した場合には、思考の段階で、危険を回避するために行動を起こします。この行動は、知覚の段階に影響を与え、次の回に同じ音を聞いたときに、危険を回避するための行動を起こしやすくなるということです。

「この三角錐モデル」は、セールスにも応用することができます。
たとえば、私たちが商品やサービスを提案しようとするとき、まず、顧客の「知覚」に訴えかける必要があります。
顧客が商品やサービスに興味を持って、知覚に訴えかけることができれば、顧客は商品やサービスについて思考を始めます。

ここでいう「知覚」とは「体感・体験」のことです。つまり「言葉」というトークと言われるものだけではなく、お客様に「疑似体験してもらう」ことが大切です。
例えば「明るさ」であれば本当に明るいのかを体感してもらいます。
「家事楽」であれば本当に家事が楽になるのかを体験してもらいます。
これを接客に取り入れることで「知覚」に訴えることが出来ます。

もう少し具体的に言うと「モデルハウス」や展示場で行うことはお客様に「説明する」のでは不十分で「触ってもらったり」「ビジュアルツールを使って説明する」ということが大切です。

そして、顧客が商品やサービスについて「思考」を始めると、顧客は商品やサービスを買うかどうかを判断します。
つまり、「いいな」と思ったら「これを使ったらどうなるだろうか」とイメージをします。これが「思考」です。これをより触発するには「これを使ったらこうカイゼンする」という「他の人の成功体験」を使うといいでしょう。それらは事前に準備をしておきましょう。

顧客が我々の提案を採用と判断すると、顧客はサービスを買う行動を起こします。
これを買う為の条件を知りたくなります。
つまり「欲しくなれば」「価格を聞かれる」のです。

まとめると「三角錐モデル」を使ってセールスをするためには以下の3つのポイントを押さえておく必要があります。

①顧客の知覚に訴えかける
②顧客に思考を促す
③顧客を行動に移させる

この「三角錐モデル」は認知科学における基本的な部分です。ですので「全員が共通する部分」なのでこれを意識することで「効率的に」セールスをすることが出来ます。

今でも「気合」と「根性」でとにかく「トーク」ばかりをやっている古い営業が多いと思います。(特に営業幹部が年配の場合)

この「気合」と「根性」からいち早く業界全体が脱却していくことが大切だと本気で思っています。



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