キミを知れ。スターの真似をしても勝てないと気づき、脇を極めて勝利する。

先日、福本清三さんの訃報を知りまして現場でたくさんの事を教えていただいたことを思い出します。
師匠(坂口祐三郎)の関係で時代劇の現場では「映画人」としての在り方をまざまざと見せつけられました。
ハリウッド大作の『ラストサムライ』に出演されトム・クルーズの側で絶妙な存在感を出されていたのは大部屋役者の希望の星でした。
いつも時代劇(京都撮影所の全ての作品)の「その他大勢」で出演され、スタートは違う工夫で活躍されていました。
特に学んだのは「海老反り斬られ」
斬られた瞬間に体を思いっきり反らせて(イナバウアーのように)背後にある主役を撮るためのカメラにバッチリと顔を映すというテクニック。
この篠原、随分とパクリました(笑)
どんな華の無いと言われる役者でも、工夫と努力を惜しまなければ成功することを僕は福本先生と1994年に亡くなられた汐路章さんに教わりました。
ちなみに汐路章さんは『蒲田行進曲』で大スター銀ちゃんの為に大階段を転がり落ちてみせた「ヤス」のモデルになった方です。
お会いした時に僕は思わず「本物だ・・・」と心の中で呟いていました(笑)
お二人とも、大スターになるタイプの容姿ではありませんでした、でも出演本数ではどんなスターも敵いません(もっとも撮影所の正社員というものありますが)
現場を知り尽くし、映画を知り尽くし、
同時に自分の個性も知り尽くした二人だからできた成功なのです。
多くの起業をする人は、まず「自分は誰か」を知らないことが多いです。
なので「誰かの真似をする」事になるのですが、自分の素質を知らずにいるので結果を出せていない人が多いです。
有名人のフォロワーになっている人に特に多いです。
たとえば、今とても旬なキングコングの西野亮廣さんに憧れて、クラウドファンディングやオンラインサロンなどそっくりそのまま真似をして「上手くいかない」と言う人。
まず、何て言っても忘れてならないのは「彼はスター」であることを忘れてはいけません。
日本中から叩かれたとはいえ、その知名度はズバ抜けています。
チケットを手売り、クラウドファンディングも戦略があっての事ですが、その戦略も「注目される」人が出来る手法です。
「嫌い」と言われていても、テレビで売れていた人です。誰かが話題にはしてくれます。
その「話題」すら持っていないのが「僕ら」です。
絵本を書き始めた時に2億円の貯金を持っていない僕らは、僕らなりの戦い方をしなくてはなりません。
↑ ちなみに僕は西野さんの書籍を全部買って読むほどのファンです。
誰かのフォロワーになっていくのではなく、それらは「参考」にして、新しい「自分のビジネスモデル」を構築することが大切なのです。
斬られ役の人はそこを極めること、テクニック的にもそうです。
クオリティはキチンと保証されなくてはなりません。
同時に、誰も真似のできない自分の武器を持つ。
例えば汐路さんは容姿が怖かったです。同じ撮影所の悪役商会の皆さまもとても素晴らしい武器を持っています。
ちなみに俳優、四方堂亘さんは飲みながら僕に「自分だけの武器を持て」と言っていました。亘さんはその武器を磨き上げ、結果として「嫌味なセクハラ上司」や「サスペンスドラマで怪しい会社員」としてメチャメチャ活躍しています。ディスってません(笑) 尊敬してます先輩っ!
僕はそれらを学び、特に特徴の無い容姿を武器として「何にでもなれる」を武器に仕事を増やしていました。メイク次第で悪役でも善人でも自由自在で、覚えにくいので同じ映画に三役の別の役で出演して予算削減に貢献しました(笑)
自分は「何をしたいのか?」それを達成するためにはどのような工夫と努力をすればいいのか?絶対にその方法はありますので、そこを追求していきましょう。

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演出家として、寫眞作家として多くの女性と向き合い『ゆーりママ』と呼ばれる篠原有利の経験と思考とその他いろいろを、もっとも赤裸々に書いていきます。 ビジネスもプライベートも、深くセンシュアル(官能的)なライフスタイルも、全てを分け隔てることなくフラットに、大切に見つめることで大事な「生き方」が見えてくる。 他のところに書いたものの【完全版】を含みます。

「私だけでしょうか?」 演出家ときには写真作家をしています僕の元にはそうした多くの相談が寄せられます。 人は誰もが特別。誰もがそれぞれ…

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