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徒然なるままに#1 片付けの楽しみ

【徒然なるままに とは】

日常で考えたことを考えたことを綴ってみようと思い始めました。自分の中で考えていることは言葉にしないときっと忘れてしまう。言葉にすることで頭の中でなんとなく思っていることを形にできるのではないかと思いながら、少しずつ言葉にしていこうと思います。

【片付けの楽しみ】

試験期間が終わると私は宝物を探すように部屋中の箱を開ける。片付けの時間だ。片付けは私にとってのちょっとした楽しみである。三つの喜びがそこに眠っているからだ。  

一つ目が「思い出の箱」。友達から昔もらった手紙や小学校の卒業アルバム等文字通り「思い出」の欠片が収められている。捨てられないものだから毎度同じ場所にしまい、そこにあることは当たり前である。しかし、見つけるとついつい見返してしまう。すると不思議なことに片付けの度に中身を確認しているはずなのに、「こんなところに」という新しい発見があるのだ。前回は一年前のクリスマスにもらったお菓子の箱が「メリークリスマス!」と書かれたまま「思い出箱」に眠っていて驚いた。自分が忘れていた思い出を再発見できるのはちっちゃな喜びの一つである。


二つ目は「収集の箱」だ。栞やブックカバー、美術館博物館等の入館券などなど幼い頃から何故か集めている品々がぎゅっと詰まっている。私はそれらを眺めながら、一つ一つを得た経験を思い出して密かににんまりする。例えば、高校の修学旅行で訪れた森鴎外記念館のチケットを見て、じっくり回り過ぎて先生にせかされたなぁと思い返したり、いかにも手作り風な栞を見て、小学校のおはなし会でもらったものだと思い出したり。一つ一つの物にちゃんと物語が詰まっている。


最後の喜びは片づけ終わった部屋の空気だ。あるべきところにあるべきものが収まっている時の空気は澄んでいるように感じる。心と部屋の綺麗さはつながっていると何かで読んだが、本当にその通りだ。試験期間でごちゃごちゃとしていた頭の中まですっきりと整理できる。片づけ終わった部屋を見まわして私は凛と胸を張る。


これが私の半年に一回のちっちゃな喜びだ。片付けと言うと妹は嫌な顔をするが、私は片付けが結構好きだ。喜びがあちらこちらに埋まっている。

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