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№4 -水の精 お産のこと -memory of birthing-
お腹の赤ちゃんの影響だろうか?
妊娠期間中は、美しい水をとにかく求めていた。
清らかな水の癒しは、すべてを包み込み、
水に出逢うために、旅をしているようだった。
その後、訪れた上高地の碧き世界。
心を透明なところに連れて行く粒子の細かい世界。
新穂高で出逢った、混浴の温泉とアクアマリンの透明な山水が交わる渓流は
今まででいちばーん大好きな場所になった。水と火が交わる心地よさは夢のようだった。
美しいお水にふれていると、お腹がふにゃふにゃになって赤ちゃんも穏やかになるようだった。
8ヶ月の妊婦が海や川で、でーんっと泳いでると心配されたりしていたけれど、
水に浸ってるときがとっても幸せで、胎教にもよいかと思う。
水の情報が羊水に共鳴し、同調していくようなイメージと感覚があった。
水の癒しは、子宮にいたときから、ずっとずっと知っていた記憶で
ハワイでイルカと泳いだり、萩の海で潜ったりしながら、妊娠中は、水の記憶を辿っていった。
臨月に入り、そろそろかなあと想う。
赤ちゃんのお洋服を洗濯して、雑巾がけでお掃除をしたり、模様替えをしたり。
巣作り本能に火がついたように、お家のことを色々と調えていった。
9月の中秋の名月。予定日の2週間ほど前。
友人達と自宅でお月見をして、宙を見上げながら、ピーンっとお月様と繋がる感覚があった。
それと同時にお腹がかたーくなって、子宮が収縮した。
今この地球に産まれてくる命たちに語りかけられてるようで、その意思たちの力強さが凄まじく、ここを選んでくれてありがとうと涙がこぼれた。
おそらと細い1本の線と繋がっていて、直感が研ぎ澄まされて、繊細に、
物事を感じ取れるようになっていた。
この時期になって、印象的な本に出逢う。
― "イブの出産、アダムの誕生" きくちさかえ
割と大胆な研究や体験をした18人のキーパーソンから、綴られている本で、この中で、お産と水の関係から始まり、"イルカと水中出産をめぐる人々" 「水に生まれるヒト」について、触れられている。
この時期、「水」というキーワードや「水中出産」という言葉がメッセージのように次々とくるようになっていた。
そして助産師さん主催の”オーガズミックバース”というアメリカの
ドキュメンタリー映画の上映会に主人と訪れた。
アメリカで10年前に作られた、快楽共にお産にのぞむというもので
数々の女性のプールでの水中出産の映像がそこにはあった。
あまりに気持ちよさそうにお産をするので、せっかく自宅で産むのなら私も水中出産をしたい!と決めて、自宅の和室にプールを設置することにした。
和室にプールを設置して、38度くらいのお湯と塩で羊水に似た環境を作り出してみよう。
羊水から、もっと大きな海へと出ておいで。
照明を落とし、キャンドルと好きなアロマを焚いて、リラックスできる音楽を聴きながら、、、
という至福なお産を、イメージした。
blessingな体験として、ひとつのセレモニーとして、お産したいというのが、私 (たまちゃん) のBirth planだった。
お産という体験は人生で何度しか出来ないのだから、
純粋に、とっても楽しみだった。
とはいえ、初めてのことなので、どうなるか分からない。
きっと全て上手くいくわけじゃないし、
私の意志を越えたところで、計らいや運命というものが働くのだろう。
結局、決めるのは私ではなくてお腹の赤ちゃんで、覚悟をもって出てくるわけだから、いくべきところへ運んでいってくれるだろう。
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