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発言するということ

あなたのクラスでは1日に何割の子どもたちが発言をしますか?
また、発言をすることの意義をどう感じていますか?

今回は発言について書いていこうと思います。




1 発言の意義
2 発言を促すために
3 終わりに




1 挙手の意義

 挙手をして発言してほしいというのは教師がもつ永遠の課題の1つなのではないでしょうか。

 子どもたちが自分の意見を発言したいと盛んに挙手をする、活気あふれる教室、、、

 誰もが一度は目指したことがあると思います。

 ただ、なかなか人前で発言するこが難しいという子どもも一定数いますし、意見を表出するという意味では発言以外の方法もたくさんあります。

 最近ではGIGA端末が子ども一人一人に配られたおかげで、GoogleクラスルームやGoogleフォームなどのさまざまな媒体を使って意見集約することが容易になりました。

 しかし、なお挙手をして発言するということに僕は意義があるというふうに感じています。その理由は以下の通りです。




①社会性の育成
 子どもの時は主に授業で互いに意見を交わすという場があります。社会に出れば組織の中での会議やチームミーティングなどでやはり同じように意見のやり取りがあります。

 しかし、自分の組織を思い出してください。

 何人の人がその会議の中で発言しているでしょうか。

 もちろん、組織の業態や人数、会議の在り方によって一概に言えるものではないとは思います。

ただ、「僕はこう思っていたのに、結局意見が言えないまま決定してしまった」

ということを多くの人が経験しているのではないでしょうか。


ほら、、だからまずいってば、、、

どんどんと自分が思っていたまずい方向に進んでいくプロジェクト

そんなことを思いながら働くのも嫌ですし

チームから見れば改善策をもっているメンバーがいるのにその意見を共有できないのは不幸ですよね

自分から発言をしていくとは個人の有用感を高めるためにも、そしてその集団をさらにより良いものにしていくためにも大事なことなのだと考えます。






②主体的な学びへ

もう一つは主体的に学ぶ姿を引き出すということです。

正直、僕は学生の頃は積極的に発言をするタイプではありませんでした

(自分はそういうタイプじゃない)と、自分で決めつけてしまっていたのです。

しかし、教師を志して大学に入り、考えを改めました。

これから教師になるという奴が授業で発言もできないなんておかしい

そう思うようになり、勇気を振り絞って発言をするようになりました。

するとある変化を感じるようになります

それは


今までよりもはるかに、必死に人の意見を聞き、自分の考えを考えるようになっていました

そして、何より授業が今までよりもずっと楽しく感じられたのです。

もっと早くこうすればよかったなぁと、後悔もしました

発言をする

たったこれだけのことだけれど、

それをするかしないかで、学びへの主体性は大きく変わる

理解も大きく変わる

そう思います。





2 挙手を促すために

では、子どもたちが積極的に発言するようになるためにはどのような手立てがあるのでしょうか


①発言することの意義を伝える
 僕は先ほどの大学での経験を最初に子どもに伝えています。小学生の頃は発言するような子どもではなかったこと、大学に入り、そのままではダメだと思い勇気を出して発言するようになったら、学びが充実するようになったこと、、、

 Iメッセージとして、教師の思いを伝えることでみんなで発言しやすい環境をつくっていこくという雰囲気ができていく





②人の発言をバカにする奴は許さないという教師の姿勢
 

発言したいけれど発言できない

 
そう思っている子どもは案外多いです。

どうして発言できないの??

と聞いてみると

「間違えた時や変な意見を言ってしまった時に周りに笑われたのが嫌だった」
「それからは『もう二度と発言なんかしてやるもんか』と思うようになった」

という答えが返ってきます

勇気を出して発言したのにも関わらず、それに対して嘲笑されたら、それは誰でも嫌ですよね

なので

年度初め

授業が本格的に始まる時に

「人の発言を馬鹿にするような奴は僕は絶対に許さない」

と子どもたちに伝えます

そして、最初に言うだけではなく

授業中にそういったような様子が見られた時には徹底的に指導をします

そういう教師の姿勢を示すことで、勇気を出せる子がだんだんと増えてくるのです



③発言のレベルを示す

授業中の発言にはどのようなものがあるのでしょうか

算数を例に考えてみましょう

レベル1「問題を読む」などのただ書かれているものを読むという発言
レベル2 「簡単な問題について答えを発表する」という発言
レベル3「問題の解き方の過程を皆んなに説明する」という発言

簡単に分けるとこのようになるのではないでしょうか(実際にはもう少し細分化したり、発言の種類を多様にすることもできます)

僕はレベル1であれば誰でもいえるようなクラスにしたいというふうに思っています

ある程度、クラスの雰囲気が良くなってくれば、レベル1の発言については

「書いてあるものを読むだけなら誰でもできる!!勇気出してみよう!!」

と積極的に促すこともあります

そういうふうに発言に挑戦するという体験と風土を形成していくのです



3 終わりに

「発言なんてできない」

僕自身、小学生時代にそう思っていました

でも、発言をするようになってから気づいたんです


自分が発言できない人間だと思っているのは世界で自分一人

なんだと

子どもたちをみていると、発言できるようになったことをきっかけに
様々なことに積極的に挑戦する姿がたくさん見られます

一歩踏みだす勇気を育むために

発言は有効な手段なのかもしれませんね


夏に

やまchan@現役教師✖️コーチングさんと発言についてTwitterでお話しさせていただける機会があり、改めて発言について自分の考えを言語化してみました。

ノートに考えを書くことなど、発言以外にも意見の表出をする方法はあります。GIGAスクール構想が始まり、ますますその方法は多様化されているように感じます。

ただ、

自分の言葉で

相手に合わせて

その思いを伝える

ということは

やはり価値があることなのではないでしょうか



「対話的」な授業をつくっていきたいものですね

今日はこれでおしまい。

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