【小説】第一章 何もない部屋① ー そこには誰もいない
クッソうるさい音が鳴り響くスマホ、昨日設定した目覚ましがちゃんと作動しているおかげで、不機嫌になりつつも僕は予定通り時間に起きることができた。
寝起きが悪すぎるのはいつもの事だし、何よりも大学生に朝は天敵みたいなものだ。できれば、ベットにずっと過ごしていたい。
何ならここで授業すら受けたい気分だ。
朝支度をしながらこんなことを考えるのはいつもの事だし、そんなことができるはずもなく、僕は冷蔵庫からボトルコーヒーを取り出し、テレビを点けて朝のニュース番組を見ながら朝食を食べる