【恋つづ】人気の秘密は上白石萌音の”ちょいブス力”にある
今朝、スマホを見たらこんなネットニュースが飛び込んできた。
火曜ドラマ『恋はつづくよどこまでも』無料見逃し配信でTBS史上最高の283万回を記録!話題沸騰中の『恋つづ』があの大ブームを巻き起こした『逃げ恥』超え!!
火曜22時に放送されてる連続ドラマ「恋はつづくよどこまでも」が、
・TBS史上最高の再生回数を達成
・逃げ恥の記録を超えた
とのこと。
僕は職業柄か世の中のトレンドをチェックすることはあるのですが、恋愛ドラマで「逃げ恥」を超えるっていうのは相当な事件だと思っている。
ここ近年で世間の人々はテレビという大きなスクリーンからスマホという小さなスクリーンで動画コンテンツを楽しむのが主流になった中で、逃げ恥を超えるコンテンツを作ることはかなり難しい。
もちろん、逃げ恥の平均視聴率は13〜20%であり、恋つづは最高でも11.9%。
(なんだ、逃げ恥ほどのムーブメントではないな…?)
と思うかもしれません。
しかし、リアルタイムでテレビを視る人には差は開いているものの、見逃し配信という市場で超えるだけでもすごいことだと思う。
では、なぜこんなにも「恋つづ」がヒットしてるのか?
ここには現代のドラマでヒット作を生んでいく秘訣や、これからビジネスで成功したい人にとっての大きなヒントが隠されています。
巷では、
「佐藤健の天堂先生が胸キュンすぎる…!」
「佐藤健とLINEができるサービスが新しかった!」
「シュガーで佐藤健と電話できるサービスがたまらん…!」
みたいな意見があり「佐藤健パワー」が注目されています。
もちろん恋つづの佐藤健マーケティングは素晴らしかったし、ここまで1人の俳優さんがドラマの宣伝活動に加わったことは人気の要素ではあるでしょう。
しかし、
僕は恋つづの人気の秘密は佐藤健にあらずと思っています。(佐藤健ファンを敵に回したいわけではありません…)
恋つづの人気の秘密はヒロイン・上白石萌音の”ちょいブス力”にあると確信してるのです。
(上白石萌音さんのファンを敵に回したいわけではありません)
残念なことに、主演女優が綺麗すぎるのではないか?
まずヒットするドラマがどんなものなのかを理解するために、ヒットしないドラマの特徴を上げていくのが効率が良いです。
僕が「このドラマはコケたな〜…」と思う印象的なドラマは2017年春クールにやっていた「人は見た目が100パーセント」という作品(木曜22時〜)。
簡単に言うと、主演・桐谷美玲が見た目が冴えないブスな設定で女子力を磨いて、想いを寄せる男性とゴールインしていくドラマだった(はず)です。
恋愛コメディ系のドラマなのですが視聴率は初回9.5%だったものの、2話以降は終始5〜6%ていどでドラマの業界では”爆死”と呼べる数字だ。
では、なんで「人は見た目が100パーセント」が爆死をしたのかと言うと・・・
桐谷美玲が、桐谷美玲だったから。
と言っていいと思います。
もうね、見た目がブスで女子力を磨く役をやっても綺麗すぎるんですよ。
ね、かわいいよね。(好き)
だから、こんな美人が「女子力を上げる!」だの「私は◯◯さんと違って、見た目はさえないから…」と言っても共感0%なわけです。
こんなかんじでTwitterでも「共感できない」と話題になっていました。
ドラマ・映画などのストーリーを盛り上げるためには、主人公は「さえない」という要素は欠かせないのですが、残念ながら桐谷美玲は綺麗すぎるので、世界観に入りづらいのではないかと思います。
次の事例を紹介しましょう。
2019年に放送された深田恭子主演の「初めて恋した日に読む話」(火曜22時〜)。
このドラマは視聴率は7〜9%と爆死というわけでもないですが、ヒット作とも呼べないでしょう。
「初めて恋した日に読む話」のあらすじを読んでみると↓
仕事も婚活もうまくいかない残念なアラサー女子と、タイプの違う3人の男性が織り成すラブコメディー。
仕事も婚活もうまくいかない残念なアラサー女子・・・?
この人のこと言ってますか??
まさか、この人が”残念なアラサー女子”って言ってるんですか?
うん、好き。大好き。
ではなくて。。
これも一緒で主演の女優さんが美人すぎるから正直・・・共感しづらい点、設定への違和感が残ってしまう。
結局、恋愛ドラマの面白さは
ダメな私が理想の恋人を射止めていくストーリー
に心を打たれ、感情移入するポイントにあるのではないでしょうか。
その「ダメな私」を演じる女優さんが綺麗すぎるというのは、一般の女性からして見ると、どこか納得がいかないと考えるのが普通の感覚だと思う。
もちろん主演女優は美人で、かわいくて、見てるだけで目の保養になるのは良いことです。
しかし、ヒット作を生み出すために必要なのは「そこ」じゃないと思うのです。
上白石萌音という絶妙すぎる”ちょいブス女”
さて、話を「恋つづ」に戻します。
綺麗すぎる女優さんはヒット作を生みだす障壁になっているとお話しました。
それでは、その事実を踏まえた上で「恋つづ」の上白石萌音さんを見ていきましょう。
どうですか?
どうでしょうか?
じ〜〜〜〜っくりと、眺めてみてください。
僕は好きですよ。
が、桐谷美玲さんや深田恭子さんのような絶世の美女とまでは言い難いのではないでしょうか?
よ〜〜〜く見ると可愛くも見えるけど、見る角度を変えたら「あれ?ブスかも?」と思えるほどの絶妙なちょいブスというジャンルに入るのではないでしょうか。(何度も言いますが、僕は好きです)
独特のイモっぽさがありながらも、可愛げのある顔の造形をしていらっしゃる上白石萌音さん。
この子が「ダメな私」を演じていると、なぜかすんなり共感できるし、違和感がないんですよね。
正直、「恋つづ」の出演者が公開されたときに『なぜ、この子が主演?』と思ってしまった人もいるとは思いますが、この親近感があって”ちょいブス”な特徴を持っているからこそのストーリーに入り込める人が多いのではないでしょうか?
そして、恋人役が佐藤健演じる天堂先生というマッチングが絶妙にマッチして、超共感できるキュンキュンを生み出しているのでしょう。
つまり、ヒットするドラマを作る地盤には「ちょいブスな主人公」というエッセンスが必要なのではないかと思うのです。
実は「逃げ恥」にも”ちょいブス力”が働いてるのではないかと睨んでいます。
逃げ恥といえばヒロインはガッキーですし、そこは共感が足りない部分が出てくると思います。
しかし、
問題はこの人です。
星野源って、どうなんでしょうか。
めっちゃイケメンってかんじ……ですかね?
念の為ですが実験として、佐藤健と比較してみました。
いかがでしょう。
やっぱりカッコいいっちゃ〜カッコいいだけど、イケメンと呼ぶには至らないのかなとは思います。
逃げ恥というムーブメントは、この星野源のちょいブス力があったからこそ熱狂が起きたと言っても過言ではない。
逆に、これが・・・
佐藤健 × 新垣結衣(ガッキー)
この組み合わせであれば、逃げ恥はそこまでのヒット作にならなかったのではないでしょうか?
もちろん、ここまでの話はドラマのストーリーであったり、放送時間帯なども大きく関係はするとは思いますが、主演の"ちょいブス力"がこれからの鍵になっていくのではないかと思っています。
上白石萌音は、我々の延長線上にいる存在である
この「恋つづ」のムーブメントには、あらゆるビジネスでのヒントも隠されています。
例えば、You Tuberという職業がブームになって市民権を得ていますが、あれもテレビで見るような絶世の美女よりも「ブスがメイクで頑張ってみました」という共感力があるコンテンツのほうがバズる傾向にある。
逆に、芸能人がメイクをするYou Tube動画は「可愛いもの見たさ」のファンもいるかもしれませんが、心のどこかに・・・
(いや、あなた元々めっちゃ可愛いやん)
という黒々とした感情が湧き上がる経験をしたこうはないでしょうか?
どんなに言葉では、
・私は昔から全然モテなくて〜
・私ってすっごい顔デカかったんだよね〜
・私ってすっごい不器用で〜
と言っても「見た目の良さ」というのは、時に共感ではなく反感を生む要素になってしまう。
結局、今ってみんなは美人・イケメンの偽りの共感よりも、ちょいブスくらいの本物の共感を求めているわけです。
You Tuberが人気な理由っていうのは芸能人のような綺麗さがないからこそ、親近感が生まれて、共感できるってポイントは大きいです。
You Tuberは僕らの延長線上にいるから、どこか手が届きそうで感情移入していきファンになってしまうんですね。
「私って、全然モテなくて〜」
↓
(は?ざけんな)
「私って、全然モテなくて〜」
↓
(うんうん、分かるよ。私たち仲間だね。)
つまり、上白石萌音は我々一般人の延長線にいる存在だと感じられるから、ここまで共感できるんですね。
今、民衆が求めているものは本物の共感です。
ビジネスのシーンでの”ちょいブス”とは?
この”ちょいブス理論”は、ビジネスのシーンでも応用できます。
昔は、「虚像の憧れ」を作っていくことがビジネス的には正解でした。
例えば、ネットワークビジネスの世界では
表「え、俺は不労所得でお金も入ってくるし、海外旅行とかもバンバン行くし、インスタ映え〜!」
っていう表面的なところを見せていくだけでも、そこに憧れて人が動いていったと思います。
要は、完璧で綺麗な一面だけを見せていく「THEイケメン」というアピールをすれば良かったのです。
しかし、こういったネットワーク屋さんの裏の顔としては、
裏「今日も後輩たちの面倒見て、ちょっと面倒な人と顔合わせして、新規の顧客の勧誘を手伝わされて、ぶっちゃけしんどいわ…」
という「泥臭いブスな一面」があったりします。(ネットワークビジネスは結構な労働集約型です)
じゃあ、今の時代性を考えたときにどっちの顔を見せていけばいいかと言うと、今までは隠してきた裏の顔のほうを見せるのが正解。
自分の理想のためにめっちゃ努力して、時には大変なことがあって、上手くいかないこともある…。
それでも、今やっている仕事にやりがいを感じて、ビジネスを飛躍させていく姿に人々は共感を得ていき「私も動いてみたい」と思うもの。
僕はブログでマネタイズをする手法を教えたりするコンサル業をやっていたりもしますが、コンサル生さんに「なんで僕のコンサル受けようと思ったの?」と聞くと・・・
コンサル生「なんか、普通に頑張っていく必要があるって伝えてくれて、嘘を言ってなさそうだったから。」
という回答が結構な割合を占めます。
昔はネットを使ったビジネスの世界は「ネットで自由に不労所得」みたいなかんじで、青い海にトロピカルフルーツを持ちながらハンモックに揺られるという虚像を売ってる人も多かったです。
しかし、SNSで誰もが情報にリーチができるようになり「嘘がバレる時代」になっていき、ビジネスの世界でも本物の共感を求めるユーザーが増えたように思える。
昔は
・努力せず
・不労所得で
・1クリックで
というコピーが刺さっていたが、今は
・自分の好きなことを没頭して
・やりがいのある働き方で多くの報酬を
・自分がどこのコミュニティに属するか
そんな意識の高まりが生まれてきています。
これも虚像の共感の時代ではなく、本物の共感を求めていった結果そうなっているとしか言いようがない。
「恋づつ」の人気の秘密から、わりと意味不明な話になって混乱させてしまった人もいるかもしれません。
ただ、ドラマのヒット作を生み出している”ちょいブス力”を見習い、僕らは今だからこそ上白石萌音を目指していくべきではないでしょうか。
等身大の共感が得られる存在が、これからの時代に主導権を得ていくのではないかと。そう思ってこのnoteを書いてみました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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