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「父になる」ということ

父になった。

3/17に第一子が産まれた。
顔は自分に似ている気がする。
髪の毛はクルクルしていて、
妻の天然パーマを受け継いでいる気がする。

最後まで逆子が治らず、
入院して帝王切開で産まれた。
感染症対策として出産には立ち会えず、
誕生の連絡を自宅で待つしかなかった。

手術は1時間で終わると聞いていたのに、
手術開始予定時刻から2時間経っても
連絡がない。不安に襲われる。

結局連絡があったのは
手術開始からおよそ2時間半後。
テレビ電話で、産まれたての我が子の
姿を確認する事が出来た。

およそ1週間後に退院。
妻は子供を連れて実家に1ヶ月ほど
帰る事が決まっていたので、
それまでの5日間だけ一緒に暮らせるように
仕事は休みをもらった。

病院に迎えに行って、
初めて我が子を抱く。
想像の半分くらいの大きさしかなかった。
身長48センチは、こんなにも小さいのか。

この時、妻はすっかり母親になっていたが、
自分はまだ父親にはなっていなかった。

5日間一緒にいる時は、
ミルクを作ったりお風呂(沐浴)に入れたり
買い出し、炊事、洗濯、掃除など
出来ることをやった。あっという間だった。

そして妻は実家に帰り、
週に1度、または2度会いに行く生活が
1ヶ月ほど続いた。

ちょっと会わないうちに、
子供は成長していく。
だんだんと顔の周りがふっくらしてきて、
表情も豊かになっていき、
泣き声もだんだん大きくなっていく。

1ヶ月検診の頃にようやく3人暮らしが始まる。
仕事が忙しく、起きている時に
立ち会えない日もあったり、
夜なかなか寝ず、寝不足になる日もあったり、
色々あるけれど、力を合わせて何とか暮らしている。

自分は「父親」になれているだろうか。
24時間一緒にいる妻とは違い、
自分はその半分も子供と一緒にはいない。
どこかまだ、胸を張って子供の父親と言えない
自分がどこかにいる。

「父になる」ことは、
想像以上に難しい。

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