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ゾーン 相場心理学 第5章


これまでの章で何度も述べられたように、最終的な目的は一流のトレーダーの独特な精神状態を身に着けることである。

そして、この章ではこの目的達成の支援のために「マーケットと自分との関係を再定義する方法」を教えてくれるという。

なぜ、再定義する必要性があるのか考えた、多分、本当に自分のものにするには物事の成り立ちや仕組みを根本的に理解する必要があるからだろう。

トレードとは全く関係の内容ない話も出てくるので、なんのこっちゃとなる部分のあるのだが、これが後々繋がってくるのだと思う。
全てがつながる、瞬間がやってくるのだろう。

その一つが、心のエネルギーの性質について。
そして、このエネルギーを検証するはじめとして「認識プロセスの分析」があげられる。

地球上には、ありとあらゆる物体があり、動物的なものや無生物であっても、その存在について確かな情報を発している。そして私たちは、以下のようにその情報を受け取る。

情報(エネルギー)⇒感覚器官⇒電気的エネルギーに変換⇒物質の情報を心の環境に蓄える

わたしたちはごく当たり前のこととしてこのプロセスを行っているので、エネルギーのことを意識しない。

かなり奥深い話になってるので、まとめるのが難しいが、作者は形のないもの、例えば 記憶、区別、信念、夢がエネルギーとして存在すると主張している。

しかし、原子や分子で構成されるものが形あるものとして認識されるに対してこれらは目に見えないものであるため証明が難しい。

しかし、確かに存在するものであり これらを証明する例としては普段私たちは言語で考え、その言語を声や、文字、もしくは芸術などで形を変えて発している。 

なぜ、ここでエネルギーの話が出てきたかというと後々から出てくる 【認識】について理解するためである。

わたしたちの身の回りには、あらゆる情報がその性格、性質、特性について知らせている。

しかし、私たちは その全てを理解し感じとっているわけではない。

なぜ、全てを理解し感じ取れないかというと心のエネルギーも関係しているかららしい。

この心のエネルギーが、外からの情報の大部分をシャットダウンし わたしたちの認知を制限しているのである。無意識に自分が知りたい情報を選び取り、制限しているといった方がわかりやすいかもしれない。

心のエネルギーは、プラスエネルギー(ポジティブなイメージ)とマイナスエネルギー(ネガティブなイメージ)に分かれる。

私たちは、マイナスに経験をした時に、その経験の元となった物事に対してネガティブな感情を抱きやすい。
そして、次にその物事と類似した物事に対してもネガティブなイメージを抱きやすい。

本文では、子供が犬に襲われたことを例にしてわかりやすく説明しているのだが、このように人間は類似した性質、特性のあるものを自然に関連づけるというプロセスを経てしまうのだ。

ごく当たり前のように思いがちだが、時にはそれが非合理的なことにもなり得る。

トレードをすることにおいて、非合理的になりやすいのは、 例えばトレードに負け続けていたとして市場で上昇のシグナルを見つけた時 無意識にまた負けるのではというマイナスの感情を抱きやすいということだ。

負けた時のトレードと今、この現在のトレードは全くの別物であるに限らずだ。

この感情が、わたしたちが一貫したトレードを行うに当たって邪魔してしまうのだ。


これはトレードに限らず、日常的にも起こりうることではないだろうか。

恐怖という感情は自分を守ってくれるものだが、時によっては学習や成功を妨げる1番の要因になってしまう。







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