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いしだあゆみ「アワー・コネクション」(1977)
いしだあゆみのこのアルバムをどれだけの方がご存じでしょうか?いしだあゆみというと「ブルーライトヨコハマ」のイメージが強いと思いますが、本作はティン・パン・アレーと組んだシティ・ミュージック(と呼んでいいか分かりませんが)の屈指の名盤です。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/62231188/picture_pc_078c277fde11d3cfabbcd44273a6b6ac.jpg)
作詞&プロデュースは、「GS関連で最も売れた作詞家」と呼ばれた橋本淳。橋本淳と筒見京平は青山学院高等部時代から先輩後輩の関係(橋本がひとつ先輩)で、後にこのコンビで、いしだあゆみの「ブルー・ライト・ヨコハマ」で大ヒットを記録します。
作曲は御大・荻田光雄と細野晴臣。細野さんの作品は、12曲中、6曲。
メンバーはベース&フォーク・ギターは細野さん。ギターに鈴木茂、ドラムに林立夫。この3人がティン・パン・アレーですね。
キーボードに矢野顕子、岡田徹、佐藤博、羽田健太郎、コーラスに吉田美奈子、山下達郎。
これら豪華布陣で臨んだアルバムなんで、悪いはずがありませんね。
アルバムトップは細野作品の①「私自身」。細野さんの作品は、これ以外に5曲、収録されてますが、実はこの曲のみ細野さんが単独でアレンジを施してます(他の5曲は細野・荻田の共同編曲)。つまり「やりたい放題」の自由なアレンジ・・・ということなんですが、とにかく細野さんのベースの浮遊感が素晴らしい。鈴木さんのシャープなカッティングギターと、林さんのリズミカルなドラム・・・もまたスリリングだし。そこにいきなり台詞から入ってくるいしだあゆみのヴォーカルの存在感・・・、これも圧巻。
③「六本木ララバイ」はイントロなんかはニック・デカロっぽい。
ギターはデヴィッド・T・ウォーカーの雰囲気。サビなんかは歌謡曲っぽくなっちゃいますが。
④「ダンシング」は落ち着いたシャッフルナンバー。
冒頭の ♪ 青山あたりで 暮らすには ♪ の歌詞から引き込まれますね。ドラムレスのパートは細野さんのベースがいい味だしてます。ちょっと気だるい感じに聞こえるのは、いしださんのヴォーカルに拠るもの。
力強いリズムが印象的な⑦「真夜中のアマン」。
林さんのタイトなドラムが素晴らしい。ここでのいしだあゆみのヴォーカル、ユーミンにそっくりですね。
アップした映像は1979年のいしだあゆみとユーミンとの対談。当時いしだあゆみは30歳、ユーミンは24歳。これが初対面だったらしい。お互いが言いたいことを言い合っていて結構面白いです。
⑫「バイ・バイ・ジェット」はレゲエ調のナンバー。
こうしたワールドミュージックは細野さんお得意のもの。また、当時このテの演奏をさせたらティン・パン・アレイに敵うバンドって、無かったのではないでしょうかね。一発で達郎&美奈子とわかるコーラスもいいですね。なんとも贅沢なナンバー。
特に本作は細野さんの才能といしだあゆみさんのヴォーカル力が発揮された名盤です。この時代の日本の音楽、歌謡曲もニューミュージック、ロックも、どれも素晴らしいものが多いですね。
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