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Gino Vannelli「Nightwalker」(1981)
ジノ・ヴァネリの代表作というと6枚目の「Brothe To Brother」(1978年)ということになるでしょう。私もジノの曲は「Brother To Brother」1曲しか聴いたことがありませんでした。AORですが仰々しいボーカル、ドラマティックな曲調がジノに対する印象ですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1681048604354-iVfSzby20o.jpg)
だから熱烈なジノのファンというわけではありませんでした。20年近く前、たまたま行きつけの中古CD屋で本作品を見つけ、題名とジャケットから勝手に「夜のムーディな曲」と勘違いし、購入した1枚なんです。
表題①「Nightwalker」から「AOR??」と思ってしまう荒々しい展開。但しアレンジはAORしております。ジノのヴォーカルとここでのドラムがやたらと仰々しいですね~。
そして②「Seek and You Will Find」。
私はドラムをやっていたことから、ついついドラムに聞き入ってしまうのですが、このドラミングはやたらとフィルインで3連のおかずが入り、手数の多いドラミングです。クレジットを見るとおお~、ヴィニー・カリウタですね。そしてベースはニール・スタベンハウス。強烈な布陣ですね。
ジノの曲はドラムが仰々しいとは聞いていましたが、これほどとは…。
④「I Believe」もジノにしては珍しい明るいAOR調ですが、後半、熱のこもった演奏になって、異常に盛り上がっていきます。
大ヒット曲⑥「Living Inside Myself」はジノにしてはおとなしいバラード。名曲ですね。
某誌曰く、AOR3大完璧主義者はジェイ・グレイドン、ドナルド・フェイゲン、そしてジノ・ヴァネリらしい。本作は恐らくジノの作品のなかではPOPなアルバムなのでしょう。それでも単純な音ではない。練られている。ヴィニーのドラムがうるさいにしても、聞けば聞くほど味の出てくるアルバムですね。
ちなみにこんな名作を残したのに、このアリスタレーベルからは本作品1作しか発表せず移籍してしまいます。アメリカの業界大御所でアリスタの社長でもあったクライヴ・デイヴィスと衝突したからで、何でも介入してくるクライヴと完璧主義者のジノが衝突するのは時間の問題だったかもしれませんね。
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