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大江千里「未成年」(1985)

ユーミン・フォロワー、大江千里3枚目の極上ポップスアルバム

大江千里さんについては賛否両論あるかもしれませんね。決して歌がうまい訳ではありません。しかしポップスとしての曲の質は一流と思ってます。

特にこのアルバムは鬼才清水信之がプロデュース・アレンジを全面的に担当し、大江千里のポップスセンスを清水信之がうまく引き伸ばした、超名盤です。

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発表は1985年。私がまだ高校生の頃でしたが、1984年に先行シングルカットされた⑨「十人十色」にすっかり参ってしまいました。当時、CMソングに使われた記憶があります。

  ♪ラッシュの波に押されて 少し遅れた夜には 
   改札口でおどけたように 大きく君に手を振るよ♪

その歌詞は叙情的であり、アレンジも清水氏得意のポップスセンス溢れるもの。特にエンディングで余韻を残すオルゴールを持ってくるあたり、清水氏のセンスが光ります。
どれを取っても最高ですね。未だにこのイントロを聴くと心が踊らされます。そういえば私が人前で初めて歌った曲がこの曲でした(苦笑)。

本作は全曲が金太郎飴的に極上のポップスですが、特に撥ねるリズムが心地よい②「SEXUALITY」、真冬の情景が思い浮かぶようなアレンジがいい④「真冬のランドリエ」、いまだにクリスマスにはよく聴く⑤「もう一度X'mas」、学生時代一番聴いた⑥「赤茶色のプレッピー」など素晴らしい作品が満載です。
また歌詞も当時高校生であった私には刺激的でした。

若々しい千里さんを・・・。まずは②「SEXUALITY」の貴重なPV。

弾けるライヴ映像も・・・。大好きな⑤「もう一度X'mas」。

当時、プレッピーという意味が全く分からず、調べた記憶があります。最高にポップな⑥「赤茶色のプレッピー」。ライブ音源ですがどうぞ。懐かしい~。

この曲も忘れてはいけませんね。①「REAL」。

このアルバムは清水信之氏が殆どの楽器を手掛けてますが、ギターに佐橋佳幸、コーラスにEPOが参加してます。松原高校出身者メンバーですね。その影響でしょうか?以前書いたEPOの初期のアルバムと同じような香りがしますが、もっと清水氏の個性が発揮された名盤ですね。

この後発表していくアルバム「乳房」「AVEC」・・・には「未成年」に見られた極上ポップスの香りは消えたような気がしますが、如何でしょうか?

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