KT Tunstall「Eye to the Telescope」(2004)
中国人の血を引くエキゾチックなKT。先日の洋楽カラオケで彼女の大ヒット曲「Suddenly I See」を歌った方がいらっしゃって、その独特の曲調に引き込まれ、ついつい彼女のデビューアルバムを今更ながら聴いております。
KTはアコギを抱えて、ループペダルを駆使する実力派シンガーです。ループペダルって自分の演奏をそのまま録音し、ループ再生する機械で、オーバーダビングすることも可能です。
地元UKではこのループペダルが急に売れ出したらしいです。それもその筈、YouTubeにジャクソン5の「I Want You Back」をカバーした彼女の演奏がアップされてますが、ぶっ飛びます! まずはその映像をご覧下さい。
どうです! コレ、野外ライブなんですよね。スゴイでしょう。
下の映像ではギターをパーカッションに使い、それをループペダルで録音、タンバリンをオーバーダブする様子がよく分かります。こんな芸当が出来るなんて・・・。ちなみに演奏中もアコギを弾きながら、タンバリンをキックしてますね。
KTのハスキーなヴォイスもかっこいい~。個人的にはかなり衝撃的でした。
そんな彼女のデビューアルバムが本作。
映画「プラダを着た悪魔」に使われた④「Suddenly I See」が大ヒット。この曲がもちろん群を抜いて素晴らしい。シェリル・クロウにも似ていますが、もっと曲は独創的で、楽器の使い方もユニークだと思います。
彼女の素晴らしさが最も現れている⑫「Black Horse and the Cherry Tree」。この曲は2007年のグラミー賞にノミネートされてましたが、アコギがかっこいい、かなりハードでアコースティックな曲です。こちらもYouTubeにライヴ映像がありますが、ループペダルを駆使した大道芸人的な彼女が堪能できます。いや~、かっこいい。エンディングのスキャットのループは異様な盛り上がりを見せます。
アコギを激しくかき鳴らす彼女ですが、実は静かでピースフルな曲も収録されてます。③「Under the Weather」や⑨「Heal Over」等は彼女の優しいアコースティックな一面を現してます。
また⑪「Through the Dark」のちょっとアーシーなバラードなんかはノラ・ジョーンズを彷彿させますね。
なかなか多彩な彼女、今年発売された2nd「Drastic Fantastic」はちょっとロック寄りとなってますが、今後の活躍が楽しみなアーチストですね。
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