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Deep Purple 「Perfect Strangers」 (1984)
さて、今回は80年代のパープル。私が洋楽を聴き始めて、耳がこなれてきた頃に発表された1枚。もちろん再結成されたディープ・パープルなんですが、このアルバムは当時、何回も聴きましたね。
イアン・ギランが自身のバンドを解散させたのが1982年。喉の治療のため…ということらしい。でもこの後のギランの動きは、治療に専念するため…という理由が怪しくなるくらい活発な活動を開始します。水面下ではディープ・パープル再結成の話は動いていた筈で、それが一旦流れ、1983年、イアンは突然ブラック・サバスへ加入。イアン・ギランがサバスの曲を歌う?? ちょっと想像出来ませんが(笑)。
そして満を持して1984年4月、ディープ・パープルは再結成を果たします。デヴィッド・カヴァデールはこの再結成を「金のため!」と仰ったらしいのですが、それも再結成の理由のひとつでしょう。ただそれ以上にメンバー全員が「プレイを楽しんだ」ことが最大の理由であって欲しいと思いますし、実際再結成第一弾の本作は、充実の1枚だと思います。
アルバムトップの①「Knocking At Your Back Door」を初めて聞いたときの衝撃は忘れない。パープルが帰ってきた。そんなことを確信させるようなスリリングなイントロ。ハードロックの様式美を兼ね備えたような展開。この当時、いろいろなH/R、ハードロック系バンドが大ヒットを飛ばしてました。ヴァン・ヘイレンにボン・ジョヴィ、イングヴェイ・マルムスティーンなどなど。そんな中でもこのパープルのこの1曲は、ハードロックの見本のような快心の1曲でした。
こちらも80年代のパープルらしいロックの②「Under The Gun」。1985年のライヴ映像をアップしておきます。この当時のメンバー、イアン・ギラン、リッチー、イアン・ペイス、ロジャー・グローヴァ―、ジョン・ロード、皆が風格あります。各々のメンバーが、パープルを一旦辞めた後も活躍していましたしね。
この映像では間奏のリッチーのギターソロワークが見どころでしょうか。なかなか激しいギターアクションです。
本作ではちょっと大人しめのハードロックの④「Mean Streak」。個人的にはこうしたシャッフル系のハードロックが大好きです。
リッチーらしい様式美を兼ね備えた、アルバムタイトルトラックの⑤「Perfect Strangers」。アップした映像はレコーディング風景を収めたもの。随所に変拍子も交えたドラマティックな展開は、往年のレッド・ツェッペリンがやっていたようなサウンドのような気がします。それを80年代サウンドに味付けたような…。
⑥「A Gypsy's Kiss」は本作中、一番のお気に入りの作品。一瞬「Kill The King」を思わせる激しいリズム。この曲をコージー・パウエルが叩いていたら…、う~ん、この曲なんかはレインボーっぽい(笑)。特に間奏のキーボードソロなんかはパープルというよりレインボーかも。そういった意味ではロニー・ジェイムス・ディオとイアン・ギランは、何となく似たようなタイプのヴォーカリストですね。
これもまた、イントロがレインボーっぽい⑧「Hungry Daze」。80年代以降、よりメロディアスな方向にハードロックが向かっていった中で、先見性のあるリッチーはレインボーを結成していった訳で、本作がレインボーっぽい要素があるのはやむを得ないでしょうね。間奏のイエスが使ったようなオーケストレーションは余計だと思いますが(笑)。
本作は時代を反映した、捨て曲なしの良作ではないかと思ってます。但し、予想通り元々不仲だったイアン・ギランとリッチーは仲違いし、イアンは脱退。その後釜に、元レインボーのジョー・リン・ターナーが加入したときはビックリしましたが。
それからジョーが脱退し、またまたイアンが復活。今度はリッチーが脱退という展開に…(笑)。
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