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Paul Williams「Life Goes On」(1972)

今週は幕張メッセで行われている「CEATEC」というイベントで登壇してきました…。

そして今日は蓼科に遠征ゴルフに来ております。余裕あれば高原ゴルフの写真を後からアップしようかなとも思ってます。

さて、今回はポール・ウィリアムスのサード・アルバムをご紹介致します。
ポール・ウィリアムスといえばロジャー・ニコルスと組んで発表した数々の名曲の作者として有名ですが、私としてはモンキーズのオーディションを受けた署名人の一人との認識です。そのポールも後にモンキーズに楽曲提供しておりました。中でも「Someday Man」は秀逸でしたね。今でもこの曲は60年代ソフトロックの最高峰の楽曲じゃないかと思ってます。

ポールはこの「Someday Man」をアルバムタイトルに冠し、1970年5月にソロデビューを果たします。
翌年にはA&Mへ移籍し「Just an Old Fashioned Love Song」を発表。そして本作発表に至ります。

セカンドに続いて本作にはリーランド・スカラー(B)、ラス・カンケル(Ds)、クレイグ・ダーギー(Key)のザ・セクションにデヴィッド・スピノザ(G)が参加しております。
このサードアルバムにはポール・ウィリアムス&ロジャー・ニコルスの作品が3曲、他のライターと組んだ作品が2曲、ポール単独作が4曲、他人が書いた曲が1曲収録されておりますが、やっぱりポール&ロジャーの3曲が抜群に素晴らしいですね。

そのポール&ロジャーの名曲②「Out in the Country」をどうぞ。
スリー・ドッグ・ナイトへ提供した名曲ですね。
デヴィッドの洒落たアコギのカッティングとボビー・ホールの軽快なパーカッションが心地いい。このグルーヴィーなリーランドのベースもいいし、やはり何といってもこの曲の仰々しいサビ…ロジャー・ニコルスらしい。ちょっとソウル風味も加味したような間奏のアレンジも大好きです。
コーラスのクレジットがないのですが、まさかポール自身の裏声ではないですよね。

ポールの実弟のメンター・ウィリアムスもソングライターでした。特に1973年にドビー・グレイによって歌われたメンター作「Drift Away」は大ヒットを記録しました。そのメンターとポールが共作した④「Rose」。
スワンプ色が濃い楽曲かと思ったら全く違います(笑)。バラードですね。
ポール色が濃いのでしょうか。ストリングアレンジはジミー・ウェッブ。メンターはコーラスでも参加しております。叙情的なデヴィッド・スピノザのギターソロがいいですね。

ポールとクレイグ・ダーギーの共作の⑥「Life Goes On」。
賑やかな楽曲ですが、詞はポールらしくシニカル。

 ♪ Times been worse, friends all gone
  Don't get crazy, life goes on ♪

と歌われます。人生は続いていくので、逆境にも負けるな!って感じでしょうか。
この曲のコーラスにはリンダ・ロンシュタットとジャクソン・ブラウン、アメリカのジェリー・ベックリー等が参加しております。リンダの声は目立ちますね。ポールとリンダの接点ってあまり見出せないのですが、やはり交流はあったんですね。

あまりにも有名な名曲⑧「I Won't Last a Day Without You」。
同時期に発表されたカーペンターズのバージョンで有名ですよね。ポール&ロジャーの共作。
こちらはオーケストラアレンジが強調されたもの。やっぱりいい曲ですよね。

今回、この記事を書こうと思ったのは、先日のサンソンで⑨「Traveling Boy」がオンエアされたからでした。
もちろんアート・ガーファンクルのバージョンは知っていたのですが、本家のバージョンは初聴。それがかなり良かったので、本作もじっくり聴いてみたくなったのでした。こちらもポール&ロジャーの作品。
この曲は、時と場合によっては男性は愛する女性を捨ててでも旅をすることがある…といった内容との理解です。それにしてもポールはいい詩をかく天才ですね。ポールの叙情的な詩に、ロジャーの書くメロディが実にマッチします。

この後、ポールは俳優としての活動にも力を入れはじめ、充実した70年代を過ごすこととなります。

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