Karla Bonoff「Restless Nights」(1979)
秋めいてきました。しっとりとしたアルバムを聴きたく、カーラ・ボノフをチョイスしました。
リンダ・ロンシュタットが名盤『風にさらわれた恋』でカーラの作品を3曲も取り上げ、それがきっかけでカーラは1977年にデビューアルバムを発表。ウェストコーストの歌姫というと、リンダ・ロンシュタットの方がふさわしいかもしれませんが、私は地味ながらも渋く、永く残るような曲を作るカーラを推します。
カーラは今まで4枚のアルバムを発表していますが、どれも素晴らしいし、ジャケットも魅力的。特に本作のジャケットは物憂げで、アルバムタイトル「Restless night」通りの様子を現してるのかもしれません。
本作は盟友ケニー・エドワーズのプロデュース。参加メンバーはアンドリュー・ゴールド、J.Dサウザー、ラス・カンケル、ダニー・コーチマー、ドン・ヘンリー、ジェームス・テイラー等。
①「Trouble Again」はリンダ・ロンシュタットもカバーしている、ちょっと後期イーグルスっぽいロック。
このアルバムでは②~③のしみじみした流れが好きです。表題②「Restless Night」は前の彼を思う歌。サビが印象的なバラード。
また本作中、私が一番好きな曲が③「The Letter」。すごく地味な曲ですが、リアルな歌詞がいいんですね。浮気をしている旦那と何も知らない妻。旦那の留守中、妻は浮気相手から旦那宛の手紙を発見してしまう。そこへ旦那が来る。
♪ You asked 「Are you all right?」
「I’d better go」 was all I said.
But there in your room
I saw something that I realy wish I never read. ♪
淡々とカーラはドン・クローニックのエレピだけをバックに歌います。カーラの詞はラブソングでもリアル感がありますね。
⑨「The Water is wide」はトラディショナルソングですが、完璧にカーラオリジナルの曲のようなアレンジで、カーラの声にも合ってます。CMにも使われた曲なので、ご存知の方も多いでしょう。この曲のコーラス&ギターはジェームステイラーです。
アップしたのは最近のカーラ。ギターはNina Gerber。
ひとつひとつの曲を丁寧に歌うアーチスト。ステージでも余計なMCはなしで、淡々と歌う人と聞いてます。非常に真面目な人間なんだろうな、と思ってしまうアーチストです。最新作が聞きたいですね。
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