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安全地帯 「安全地帯Ⅳ」 (1985)

個人的には玉置浩二はあまり好きになれません(もちろん面識もないので、過去の言動等々から判断しただけですが)。でも彼が作る音楽は素晴らしいし、日本を代表するメロディーメイカーであることもまた事実。彼が作る音楽はかなり私の好みです。

私の学生時代に安全地帯はメジャーとなり、また大ヒットを連発。多くのニューミュージックのアーチストがテレビ出演を辞退しているなか、安全地帯は生真面目なくらいテレビに出演し、それらを演奏していたと記憶してます。多くのヒット曲を持つ安全地帯ですが、個人的には「悲しみにさよなら」が大好きなんですよね。
今回ご紹介するアルバムは、その「悲しみにさよなら」が収録されている、彼らの4枚目のアルバム。いいアルバムですね。

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アマゾンで本作の評価・意見を見ると、やはり高評価が多い。確かに玉置浩二が紡ぎだすメロディ、安定感のあるバンド演奏、そして星勝の華麗なアレンジ、どれもがクオリティが高く、すごくプロフェッショナルな内容であると感じられます。

本作では当然乍ら⑦「悲しみにさよなら」がお気に入りですが、今回アルバムの曲も初めて聴いて、アルバムトップの①「夢のつづき」に不覚にも感動してしまいました。
このテの泣きのメロディの楽曲がトップに収められていることも驚きですが、ここでは珍しく玉置さんがサビをファルセットヴォイスで歌ってます。
この曲は出だしから泣きのメロディで、2番からは玉置さんのダブルトラック(ハモリ)で優しく歌われます。そう、この曲も持つ雰囲気は優しさなんですよね。ハートウォーミングな楽曲です。間奏のハーモニカなんか郷愁を誘いますし。エンディングのピアノ、そして如何にも星さんらしいストリングスでこの曲は幕を閉じます。この曲は完璧ですね。

②「デリカシー」はベース&ドラムがシンセサウンドで、当時流行っていた音ですね。
でもここでは何といっても玉置さんの妖艶な、怪しげなヴォーカルが冴えてます。私は記憶にないのですが、ドラマ「親にはナイショで」のテーマソングだったらしいです。

⑤「こしゃくなTEL」はライヴ映えするスピーディなナンバー。
ライブバージョンをアップしておきますが、これを聴くと、バンドとしての安全地帯の力量がよくわかります。この当時流行っていたバンドの中には、仮面バンドみたいなバンドもいたと思われますが、安全地帯は間違いなく叩き上げのバンドです。ちなみに私は知らなかったのですが、彼らのバンド結成は1973年。当初は玉置さんと武沢豊(ギター)、武沢氏の兄の3人でフォークソングを歌っていたらしいです。彼らも70年代終わり頃には北海道ではアマチュアNo.1のバンドと目されていたようで、そこにキティレコードとの出会い、星勝氏との出会いがあった・・・という訳ですね。

やっぱりアップしておきます、⑦「悲しみにさよなら」。
なんでも玉置さん、この曲を5分で書き上げたとか。自身、自分のことを天才と呼んでいる玉置さんですが、ホントに天才です。この当時の玉置さんはおとなしい感じが素敵だったのですが・・・(笑)。
最後転調、転調していくところ、ラララと歌われているメロディー、J-POP史のなかでも指折りの名曲だと思ってます。

この翌年に私の大好きな曲、「夏の終わりのハーモニー」を井上陽水と発表。「夢のつづき」「悲しみにさよなら」といい、この当時の玉置さんのメロディーメイカー振りはホントに天才としか言いようがありません。
ちなみに「夏の終わりのハーモニー」、とにかくハモリが難しい。これがキチッと決まると鳥肌モノなんですけどね。アップした映像、「笑っていいとも」の特番でしょうか。タモリさんを交えて、陽水&玉置、アコギのみの「夏の終わりのハーモニー」。ハモリの難しさがよく分かります。


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