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山下達郎「GO AHEAD!」(1978)

金曜日に休暇を取り、蓼科高原にゴルフ合宿に来ております。合宿といっても遠いので、単に前泊しただけなんですが。台風の影響が気になりましたが、特段問題なさそうです。避暑地だけあって涼しいですね。名古屋単身赴任時代は、木曽駒高原ゴルフが楽しかった記憶がありますが、同じようなイメージです。

さて達郎さんのライヴに初参戦したのが昨年の9月6日のNHKホールで、その圧倒的なステージに感動。これは絶対に再参戦しないと…と心に強く思い、当時会場を後にしたのですが、今年も達郎さんのツアー、21都市43公演が決定。これは絶対に応募しなければ…と思い、ダメ元で応募した7月20日のNHKホールが当選でした!!
倍率、ちょっと下がっているのかなあとも思いつつ、また今年も楽しんできます~。

ということで今回は今更何ですが、達郎さんの初期の名作をご紹介致します。
私自身はこの後の「MOONGLOW」や青山純&伊藤広規のリズム隊が確立された「RIDE ON TIME」以降の達郎さんが大好きでしたので、ファンキー色の濃い初期作品はスルー気味でした。ところが昨年のステージで、本作から3曲演奏され、特に「BOMBER」に痺れてしまいました(これも今更なんですが)。やっぱりこの頃の達郎さんもいいなあと。実際このアルバムも、世間一般的に後からジワジワと高く評価されていったような気もします。

インタールード的な「Overture」からの②「Love Celebration」。
アップした音源は笠井紀美子のカバーと両方聴けるもの。達郎さんのバージョンは4分16秒辺りから。
田中章弘のファンキーなベースが印象的。それを支える上原裕のドラムも心地いいですね。
この当時の日本の音楽シーンでは、こんなR&B的な渋い曲を作っていたのは達郎さんくらいだったのではないでしょうか。メロディとリズムで聞かせるジャパニーズ・ソウルな名曲です。

今や達郎さんのライヴの定番ともなった③「Let's Dance Baby」。
昨年初参戦した際、この曲が始まると観客の皆さんがなんかソワソワ、ゴソゴソ…、何かなあと思ったら、あのクラッカーにビックリ。2番目の歌詞 ♪ 心臓に指鉄砲 ♪ のあの部分ですね。
この曲はライヴアルバム「JOY」でも演奏されている通り、間奏にボビー・フリーマンの「踊ろよベイビー」が挿入されていたり、エンディングでの達郎さんの熱いシャウト…、あれが大好きなんですよね(よく聴くと「心臓に指鉄砲」でクラッカー音が聞こえますね)。全体的にグルーヴィなノリがめっちゃ心地いい。この曲は実際にナマのライヴで体験すると、そのグルーヴにかなり感動しますよ。
ちなみにスタジオ録音バージョンのコーラスには吉田美奈子と共に当時の担当ディレクターだった小杉理宇造が名を連ねております。小杉氏はもちろん後のアルファムーンを達郎さんと共に立ち上げた人物。ジャニーズとの関係は、小杉氏を通じたものですね。

R&B色の濃い④「MONDAY BLUE」。こんな曲を書ける日本人アーチストってそうそういないでしょうね。
これはそのままWikiより以下引用しておきます。
「R&Bテイストの三連バラードを前から作ってみたいとの思いから、村上秀一、岡沢章、松木恒秀、佐藤博という陣容を想定して、自身が言うところの“座付き作家”パターンで作った作品」

名曲⑦「潮騒」…。
ポップスが大好きだった昔は、こうした味わい深い曲は苦手でした。もちろん今ではこうした曲も大好きなんですが。
この曲は今では人気の高いナンバーですね。切ないメロディーと吉田美奈子が描く世界観、ピッタリ合ってますね。ギターソロは達郎さん自身、印象的なシンセは坂本龍一。美奈子さんのコーラスも最高です。
ここでは盟友村田和人さんがカバーした素晴らしいバージョンをアップしておきます。

「Bomber」も大好きですが⑧「Paper Doll」なんかが好みです。
日本人がこんな曲をこの当時作っていたなんて、驚きです。数年後に到来するクールなR&B、クワイエットストーム的なアプローチと言えなくもないアレンジ。当時はシングル用に作った曲とのことですが、これは売れないでしょ(笑)。レコード会社からは案の定却下されたようですが。でもこういう洋楽的アプローチなエバーグリーンな曲は達郎さんにしか作れず、今聴いても全く色褪せない名曲。

ハリー・ニルソンがビーチボーイズのブライアン・ウィルソンに捧げたナンバーの⑨「This Could Be The Night」。なので当然、共作者はフィル・スペクターです。
私は達郎さんのカバーとしては、後に「Big Wave」に収録されたバージョンでこの曲を知りましたが、ポップでビーチボーイズ風、かつアカペラが含まれているところとか、大好きです。ビーチボーイズ好きな達郎さんが、ビーチボーイズの楽曲ではないけど、ビーチボーイズ風に採り上げた、かなりマニアックな選曲。

恥ずかしながら、未だに「Circus Town」「Spacy」はじっくり聴いたことがなく、今回改めて「GO AHEAD!」を聴いて、これはやっぱりデビューアルバムから完成された達郎さんの世界を堪能しなければいけないと思った次第です。
この頃の作品、時代が達郎さんに追いついたとも云えるかもしれませんね。


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