見出し画像

【謹賀新年】Neil Young「Neil Young」(1969)

明けましておめでとうございます。

今年は近隣の印旛沼からご来光を拝みました。2年前にも同じ場所から初日の出を観ましたが、今年はコロナの影響を全く気にしていないのか、非常に混雑してましたね。

ということで本年もつらつらと好きな音楽を綴っていきますので、宜しくお願いします。

今年最初にご登場頂くアーチストはニール・ヤングです。CSN&Yのメンバーの中では一番ソロ作をチェックしていないアーチストです。彼の振れ幅の大きい音楽性に付いていけないと勝手に思い込んでいたからなんですが、そうは言っても名作の多い方でもありますので、都度都度チェックしていきたいと思ってます。

個人的にはニールが在籍していたバッファロー・スプリングフィールドが大好きで、サードアルバム「Last Time Around」に収録されたニール作の「On The Way Home」や「I Am a Child」なんかは大好きな楽曲です。
あと実はニール・ヤングってモンキーズの作品にも(多分)1曲参加している楽曲があり、そのギターが如何にもニールらしいんです。その楽曲が「You And I」というディビー・ジョーンズが作った曲。スティーヴン・スティルスとモンキーズの関係から、この客演になったのか、経緯は不詳ですが、明らかにモンキーズの楽曲の中では異色のギタートーン(笑)。

ちなみにバッファロー・スプリングフィールドは同年5月に実質解散。ニールはその後、同年8月~10月にかけて、本作のレコ―ディングをしておりますが、よく調べてみると、このレコ―ディングに使ったスタジオ( Wally Heider's、Sunset Sound)で、モンキーズも「You And I」をレコ―ディングしていたので、たまたま居合わせたニールにモンキーズのディビーが声を掛けた可能性もありますね。

ということで本作、ニール・ヤングのソロデビュー作は1969年1月にリリースされることとなります。ゴッホの絵みたいなジャケですね。
(あまり新年早々見るようなジャケじゃないかも)

いきなりカントリーなインストナンバーにビックリの①「The Emperor of Wyoming」。
自身のファーストアルバムのトップにこうしたナンバーを持ってくる辺りに、ニール・ヤングの大胆不敵さが表れているような気がします。
タイトルの由来は全く分かりませんが、ニールと共同でプロデュースを務めているデヴィッド・ブリッグスは、長らくニールと共同でプロデュースを務めるほどの信頼関係をニールと築いた人物ですが、彼がWyoming出身であり、それと何等か関係しているのかもしれません。
バッファロー時代の盟友でもあるジム・メッシーナがベース、ポコのドラマーのジョージ・グランサムがドラムを担当してます。この2人のリズム隊がアルバムの中心メンバーですね。

後のライブの定番ソングにもなる②「The Loner」。
かなりバッファローに近い、ちょっとサイケな感じもするナンバー。私のお気に入りでもあります。
リズム隊は①と同じ。ニールはモンキーズの「You And I」で見せたような熱いギターとパイプ・オルガンを弾いてます。激しくも、ちょっと美しいメロディを散りばめた、この当時のニールらしいナンバー。カッコいいです!

ちょっとバーズっぽい③「If I Could Have Her Tonight」も後のライブの定番ソングとなっていきました。
ラガロックをやっていた頃のバーズの香りがしますね。こちらも①と同じリズム隊。ギターにライ・クーダーが参加してますが、この曲は複数のギターが織り成すサウンドが美しい。

本作はバッファロー時代からの付き合いのジャック・ニッチェが3曲、プロデュース・ワークに参画しております。その内の1曲が⑤「The Old Laughing Lady」。
バッファロー時代に見せた「Broken Arrow」のような、いくつかの曲を組み合わせたような作風、ジャック・ニッチェによる仰々しいまでのストリングス・アレンジ。サビがあるようでないメロディ。これもまた、この当時のニールらしい1曲。
ここではドラムはアール・パーマー、ベースはキャロル・ケイ、ギターにライ・クーダーといった豪華布陣。途中でゴスペル・ライクなコーラスが入りますが、こちらはメリー・クレイトン、ブレンダ・ホロウェイ等々が参加。

小気味いいメロディを持つ⑧「What Did You Do to My Life?」。
こちらもニールらしいギターが目立つし、ちょっとバッファローの雰囲気を残しているような楽曲。まだまだ初々しさが残るニール、これもまたいいですね。

このファーストアルバムは全体的には暗い印象を残しているアルバムで、特にエンディングの⑩「The Last Trip to Tulsa」はギター1本で9分強、ニールの一人舞台。こちらがその暗い印象を決定付けてます。なかなか味わい深い1曲(特に中盤以降のギターを掻き鳴らしていくところ)なんですが、よく聴き込まないとその良さは分かりづらいので、ここでは敢えて紹介致しませんので、気になる方はYouTube等でチェックしてみて下さい。

ニール・ヤングは本作発表から半年経たずに、クレイジーホースと共に名作「Everybody Knows This Is Nowhere」を発表致します。凄い創作意欲だったんですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?