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BOØWY「JUST A HERO」(1986)

学生時代、BOØWYのコピーバンドをやっていた関係で、BOØWYの音楽は頭にこびりついてしまってますね~。以前こちらでも「BOØWY」を記事にしてますが、やはり本作が彼等の最高傑作だと思ってます。

BOØWYのオリジナルアルバムは実は6枚しか発表されてません。
以下列挙しておきます。
1.MORAL(1982年)
2.INSTANT LOVE(1983年)
3.BOØWY(1985年)
4.JUST A HERO(1986年)
5.BEAT EMOTION(1986年)
6.PSYCHOPATH(1987年)

1,2枚目は彼等のパンク性と微妙にポップな部分が出ており、3枚目はそのポップセンスが顕在化され、そして4枚目の本作でBOØWYサウンドが確立。5,6枚目は個人的には音がストレートなポップになり過ぎた感があります。
ですから未だによく聴き返すのは本作なんですよね。

本作は初めて布袋が実質一人でアレンジを施したアルバムで、メンバーの自信作だったようですし、本作完成後、解散を真剣に考えていたと云われています。実際この後発表された2枚のアルバムは、燃え尽き症候群のような音ですよね(それでも大ヒットを記録しましたが)。

1曲目の①「Dancing In The Pleasure Land」から、いきなり従来の音と違います。布袋のギターは七変化のような多彩な音だし、シンセが効果的に使われてます。また高橋まことのドラムはシンセドラムがいい味だしてますよね。パンクバンドだったBOØWYが完全にロックバンドに変貌し、サウンドから楽曲まで、完璧に頂点に達したことがよく分かります。

当時は西城秀樹が歌っているものとばかり思っていた③「わがままジュリエット」。もちろんよく聴くと声質が全然違うのですが(笑)。とにかくポップです。

そして続く④「Plastic Ocean」。LPには未収録なのですが、これまたポップ。しかも英詞で、かつ大胆にもヴァイオリンがフューチャーされてます。このヴァイオリンは中西俊博氏です。このリズムはThe Whoの「My Generation」そっくりですね。

本作中、一番好きな曲が⑤「Justy」です。氷室の怪しげな詞、布袋の華麗なギター、松井のクールなベース、まこっちゃんのリズミカルなドラム、これらがBOØWYサウンドの魅力だと思いますが、これら要素が全て詰まっているのがこの曲ではないかな、と思ってます。
 ♪Justy 季節はずれのアイリス 
  Justy 危険な恋のサンライズ♪
ヒムロックらしい詞です。
また複雑なギターに、タムを駆使したドラムプレイ。かっこいい曲です。
この曲、ドラムコピーしましたが、叩いて気持ちよかった。高橋氏のドラムは、この頃からろロートタムをドラムセットに取り入れ、その独特の音を効果的に使ってましたが、このJustyではフルにロートタムが気持ちよく鳴ってますね。う~ん、この曲はやっぱりロックの名曲です!

⑦「1994-Label Of Complex-」の後半、突然ヒムロックと違うヴォーカルが??
結構ヒムロックの声質にそっくりですが、誰だかお分かりですよね?
そうです。吉川晃司です!後に布袋とCOMPLEXを結成することになる二人は既に、ここで共演していたんですよね。

当時から好きだったのが⑩「Like A child」。これも④に通じるポップな曲。このアルバムはパンキッシュな楽曲とポップな楽曲がうまい具合に収録されており、どちらもBOØWYらしいサウンドなんですよね。

今改めて聴き返しても、アルバムとしての完成度はかなり高いですね。特に布袋のアレンジが冴え渡ってます。個人的にはこの作品がBOØWYのひとつの頂点だったのではないかと見ております。そしてこの後に発表されたライブアルバム「“GIGS”JUST A HERO TOUR 1986」は、彼等の脂の乗り切った演奏が詰まった本当に最高なライブアルバムです。

久しぶりに熱くなりました・・・。

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