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Survivor「Vital Signs」(1984)

一昨日から連休に突入した方も多いと思いますが、私は今日から。でもコレといった予定もないので、じっくり音楽でも聴こうかなと思ってます。

さて、本日ご紹介する1枚はサバイバー。そもそもサバイバーって、80年代をリアルタイムに過ごした洋楽ファンにとっては「Eye Of The Tiger」の印象が強烈かと思います。あの超ビッグヒットの後に出したアルバム、「Caught In Th Game」も私は覚えてます。この時までのリードヴォーカルはデイヴ・ビックラー。ベレー帽のお兄ちゃんです。ただしそのイメージはフックの弱いハードロックバンドって感じでした。
ところがこれからという矢先にデイヴが喉の不調で脱退。そこで白羽の矢が立ったのが元コブラのジミ・ジェイミソンでした。彼が加入して、すぐに発表されたのが「バイタル・サインズ」だったのです。コレが実にいいアルバムなんですよ~。

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曲は引き続き全曲、ジム・ピートリック(Key)とフランキー・サリバン(G)の共作。ただしプロデューサーは従来、フランキーが手掛けていたものを、本作よりハードロック界の重鎮、ロン・ネビソンが手掛けております。でもその割に、かなり商業ロックに寄っているかなといった印象。新たに加わったジミが与えたインパクトも大きいのではないでしょうか。

何といっても1曲目の①「I Can't Hold Back」。ドラマチックな印象のアコギのアルペジオ。そこからエレキが鳴り響き、ドラムが加わってくるカッコいいアレンジ。メロディは従来のサバイバーにはないかなりポップなメロディ。間奏の展開もいいですね。本作からのファーストシングル。全米最高13位まで駆け上がりました。

新生サバイバーを象徴するようなメロディアスロックの②「High On You」。こちらはセカンドシングルですが、こちらの方がヒット性の高いナンバーですね。当時のプロダクションも、さすがにいきなりこっちをファーストシングルにするのには抵抗があったのかもしれません。
アップした映像は、1985年の来日公演とメンバーのプライベートシーン。実は私はこの公演(恐らく)見に行ってます。映っていないかなって捜しちゃいました(笑)。

サバイバー流のハードロックの③「First Night」。イントロはバラードなんですが、曲調はハードロック調に転換していきます。ただしこれも80年代に流行った聴きやすいロック。この当時のロックって、商業ロックって揶揄されましたが、個人的には素晴らしい楽曲だと思ってます。ある意味、この「First Night」は、商業ロックの頂点のような1曲と考えます。

サバイバー一世一代の名バラードの④「The Search Is Over」。いい曲です。こちらは全米最高4位を記録。こちらは当時のPVをアップしておきます。メンバーがビリヤードに興じるシーン、なんか覚えてます。メンバーの襟足を伸ばす髪型、当時カッコいいなあと思ったものです。

本作はA面に強力なナンバーを収録したのでしょうか。B面は比較してしまうと、ちょっと失速気味ですが、1曲だけご紹介しておきます。
⑨「I See You In Everyone」、ちょっとドラマチックなアレンジです。力強いドラムとベース、わかりやすいギターリフ、覚えやすいメロディ、これらがサバイバーの魅力でしょうか。

サバイバーは1986年には「When Seconds Count」を発表。ジミはジム=フランキーと4曲共作しております。その後、人気は急低下、1989年からは活動休止に。

そして時は過ぎゆき、サバイバーは生き残り、実はその後デイヴもジミもサバイバーに戻り、2013年には、なんとツインヴォーカル体制となってました。ただし残念ながら2014年8月、ジミは心臓発作で亡くなってしまいます。享年63歳。R.I.P.

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