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Dillard & Clark「The Fantastic Expedition of Dillard & Clark」(1968)

昨日のブリトーズの記事、ジーン・クラークの流れからディラード&クラークに言及したので、そのアルバムもアップしておきます。
本作はジーンが1968年にブルーグラス・バンドのディラーズのダグ・ディラーズと結成したバンドのデビューアルバムです。

ジーンといえば、バーズの創業メンバーですが、いち早く脱退し、ディラーズ&クラークを結成しました。一方のバーズも変わり身の早いバンドで、グラム・パーソンズを中心としたカントリーバンドに転身。本作より少し早く、カントリーロックの名盤「ロデオの恋人」を発表してます。ジーンはカントリーを追及するためにバーズを脱退したのに、いつの間にか、そのバーズがカントリーロックをやっていた…って形なんですよね。皮肉というか…。この辺りの事情はもっと調べてみたいのですが…。

あと昨日も言及した通り、本作には、バーズのクリス・ヒルマンがマンドリンで2曲参加してます。そしてイーグルス結成前のバーニー・レドンもメンバーとして参加しているんですよね。

1曲目の①「Out On The Side」(ジーンの単独作)こそニール・ヤングのソロっぽいフォーキーな作品ですが、以降はブルーグラス&カントリー系作品のオンパレードです。しかも①以外は全曲ドラムレスのブルーグラス・スタイルなんですね。
②「She Darked the Sun」はジーンとバーニーの共作。イントロの軽快なバンジョーはダグではなくて、バーニーによるものでしょうか。ジーンの哀愁漂うヴォーカルが、この曲の持つ雰囲気とピッタリですね。

こちらもジーンとバーニーの共作④「Train Leaves Here This Mornin'」は聴いたことがある方も多いでしょう。そうです、イーグルスのデビューアルバムに収録されていた「今朝発つ列車」です。バーニーはイーグルスにおいては、この曲のリードヴォーカルを務めてました。本作ではジーンがリードヴォーカルですね。リラックスムード満点です。

本作中、一番人気のある楽曲が3人(ジーン、バーニー、ダグ)の共作の⑤「With Care From Someone」でしょう。バーニーとダグのバンジョーの競演、ジーンのハーモニカもいい味出してます。ハーモニーも素晴らしいブルーグラスです。

クリス・ヒルマンのマンドリンが聴ける⑨「Something's Wrong」。こちらはジーンとダグの共作。こちらも哀愁漂う雰囲気が、如何にもジーンらしい1曲に仕上がってます。

個人的にはバーズの「ロデオの恋人」よりも、よりフォーキーな雰囲気のこちらの方が好みですし、カントリーロック界に対する影響度からいったら、こちらの方が大きかったような気もします。

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