見出し画像

山下達郎「FOR YOU」(1982)

やたら蒸しますね~。昨年まで名古屋に単身赴任していた身としては、名古屋の蒸し具合からしたら、ここ千葉の環境は天国…。それほど苦ではないですが…。というわけで清涼剤の山下達郎さんにご登場頂きました。

名盤「FOR YOU」。個人的には「Ride On Time」より大好きなアルバム。達郎サウンドの肝は青山純伊藤広規の強烈なリズム隊に支えられたものであり、このリズム隊が揃った「Ride On Time」以降の達郎さんのアルバムが大好きです。

画像1

達郎さんは、この2人のリズム隊以前は、曲に応じてリズム隊を変えていたのですが、やはりライブではそういう訳にもいかず…。で、バンドオーディションにこの2人が参加した際に、達郎さんはいろいろなパターンの譜面を渡したそうです。最終的にこの2人に決まった際に、達郎さん、青山純に歳を聞いて、その若さにビックリしたというエピソードは有名ですね。
で登場したアルバムが「Ride On Time」。私、この1曲目の「いつか」
って曲が大好きなんです。この2人のタイトなリズムが堪能出来る名曲です。
そしてその曲に負けず劣らず、いや、むしろ達郎さんのカッティングギターも堪能出来るという意味では、達郎サウンドの最高峰的な楽曲。それが本作1曲目の①「SPARKLE」ではないかと思うのです。イントロの高りゆく高揚感…、青山純が繰り出す華麗なフィルイン、ファンキーな伊藤広規のベース。シンコペーションが効きまくった名曲ですね。

アルバムでの達郎サウンドの素晴らしさは、緊張感とリラックス感のバランスが上手いこと。②「Music Book」はリラックスムードたっぷりのAORナンバー。間奏のトロンボーンソロなんか最高です。
この楽曲だけはドラムは渡嘉敷祐一、ベースは岡沢章。この2人も名手ですね。エンディング近くのアカペラを支える吉田美奈子の厚いコーラスも素晴らしい。

「Music Book」と同系色の楽曲の④「Morning Glory」。云わずと知れた竹内まりや嬢へ提供した名曲。本家達郎さんは、まりや嬢のAOR感たっぷりのアレンジが気に入らず、セルフカバーしたとのことですが、ここでもAORフレイヴァーたっぷりなんですけどね~(苦笑)。

マニアックな私としては超有名曲はあまりアップしたくないのですが、やはり⑦「LOVELAND, ISLAND」は本作では避けて通れず。
このイントロ、いつ聴いても心がワクワクしてきます。イントロのハープ(と思われますが)の使い方とか、絶妙ですね。達郎さんのカッティングギター、鉄壁のリズム隊が繰り出すタイトなビート。超メジャーな楽曲ながらも、やっぱりよく作り込んだ楽曲ですね。

学生時代にずっとボディボードを九十九里界隈でやっていた私は、いつもいつも行き帰りの車中で達郎さんの「Big Wave」ってアルバムを聴いてました。本作エンディングの⑫「Your Eyes」は、そのアルバムにも収録されています。
当時は新鮮だった英詞の名バラード。ボディボードで体は疲れているのに、よく車中で歌ってました(笑)。そして今でも(下手ながらも)カラオケで歌って顰蹙を買ってます。洋楽・英詞カラオケって、いつの時代も爪弾きにされてしまいますからね…。
ここでも実は青山純のタイトなバックビート感たっぷりのドラムがキーだと思ってます。素晴らしいドラムです。

青山純さんは2013年12月にお亡くなりになられてしまいましたが、実は息子さんがその意思を次いで、BABYMETALのドラマーとして頑張っておられます。往年のジェフ・ポーカロばりの青山純さんのドラミング映像と、スタイルの全く違う息子さんのプレイを。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?