Valerie Carter「Just a Stone's Throw Away」(1977)
ジェームス・テイラーのライヴに感動していた中、ついついヴァレリー・カーターに思いを馳せておりました。
ヴァレリーはJTやジャクソン・ブラウン等、多くのアーチストのバックコーラスを務めておりました。ソウルフルでありながらも愛らしい声、チャーミングな容姿…、皆から好かれていたんでしょうね。あ、スティーヴ・ウィンウッドのヒット曲「青空のヴァレリー」は彼女のことを歌ったもの…でしたね。
本作はヴァレリー・カーターのファーストアルバムです。
3人組のグループ「Howdy Moon」(1974)でデビューしたヴァレリーですが、このアルバムをプロデュースしたのがローウェル・ジョージで、以降ローウェルが亡くなるまで、彼はヴァレリーの良き指導者でした。
もちろん本作もプロデューサーにローウェルは名を連ねております。
セカンドのAOR系が堪らなく好きな私にとっては、ちょっとメロウな①「O-o-h Child」でもうノックアウトです。この1曲だけでも大満足ですね。
宙を舞うようなドリーミーなギターソロはローウェル・ジョージでしょうか? そのギターソロに絡むようなハイトーンのヴァレリーのヴォーカルの美しいこと…。ビル・ペインの愛らしいアレンジも最高です。
この曲、1979年の映画「Over The Edge」のエンディングテーマになったらしく、その映像がありました。映画の内容は知りませんが、妙に余韻を残す曲です。
そういった意味では②「Ringing Doorbells in the Rain」もちょっとリラックスムード漂うAOR的楽曲ですね。このタイトでリズミカルなドラムはジェフ・ポーカロでしょうか?
⑤「So, So, Happy」はEW&Fのモーリス・ホワイトが共同プロデュースした作品。ホーンがフューチャーされたコミカルな1曲。聴いているだけでワクワクしてきます。この曲も好みですね~。
ローウェル・ジョージが共同プロデュースした⑥「A Stone's Throw Away」はバーバラ・キースの名曲のカバー。サザンロック的なネチッこさが堪りませんね。リトル・フィートの面子が参加したフィーツ・ミュージックと言ったところでしょうか?
それに続く⑦「Cowboy Angel」、ジョン・セバスチャンのハーモニカが心に染みます。こちらもローウェル・ジョージが共同プロデュースしてます。
バック・ミュージシャンはリトル・フィートの面々、アサイラム関係者、AOR系等々、非常に多彩な面子が関わっているため、本作、ちょっと散漫な印象を与えるのも事実ですが…。でも楽曲は素晴らしい。
しかしこれだけのスター達を従えてしまうヴァレリーって、人間的にも相当魅力的な方だったんでしょうね~。
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