Santana「Abraxas」(1970)
今回は今までほとんど語って来なかったバンド、サンタナのアルバム
のご紹介です。音の複雑なアンサンブルが堪能できる彼等のセカンドアルバム。また彼等にとってはセカンドにして、初の全米No.1を獲得したアルバムです。邦題「天の守護神」。
ジャケット、実に華やかです。
そしてこのセカンドアルバムにはまだジャーニーの二ール・ショーンは参加しておりません(後にジャーニーを共に結成することなるグレッグ・ローリーは既に参加しております)。ギターはカルロス・サンタナひとり。そしてここにはフリートウッド・マックのカバーである②「Black Magic Woman/Gypsy Queen」が収録されていることでも有名。
でも私はこの曲よりも、よりサンタナらしい④「Incident at Neshabur」や⑥「Se a Cabo」のパーカッション応酬のスピーディーで緊張感のある楽曲が好みです。
④「Incident at Neshabur」のアップした映像が非常にリリカル、かつスリリングですね。もともとこの曲は中間部分のメロウな部分と前半後半の激しいロックの差が激しく、聴き所満載なのですが、その良さがよく表れてます。
カルロス・サンタナのギタープレイが堪能できる⑤「Se a Cabo」の映像もアップしておきます。
パーカッション&ドラムのインタープレイ、この当時のホットなサンタナ・バンドを象徴するように、実に熱い!パーカッションのホセ・チェピート・アリアスが作曲した楽曲。それからキーボードのグレッグ・ローリー(のちに二ール・ショーンとジャーニーを旗揚げする人物)もなかなかイイ! そういえば「Black Magic Woman」でのシブいヴォーカルはグレッグだったんですね。
もともとサンタナはサンタナ・ブルース・バンドとして1966年に結成され、当時はブルースを奏でるバンドで、とにかく長尺な演奏を得意としていたようです。サンフランシスコのライブハウス・フィルモアの経営者であるビル・グレアムは、サンタナに限らず長尺な演奏をしないとフィルモアに出演させなかったようですね。
グレッグ・ローリー作の⑥「Mother's Daughter」はその当時を思い起こさせる黒っぽい演奏が聞けます。グレッグのヴォーカルもちょっと黒っぽい! ブルースというかR&Bというか・・・。
最後にもっとサンタナらしい泣きの1曲を。⑦「Samba Pa Ti」、邦題「君に捧げるサンバ」を最後にアップしておきます。
たまにはこんなアルバムをじっくり聴くのもいいですね。