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音楽の杜がおススメする70年代洋楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする洋楽アルバム集
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#スワンプ

Rita Coolidge「Rita Coolidge」(1971)

GW、如何お過ごしでしょうか。 さて今回はスワンプ、デルタ・レディの登場です。リタ・クーリッジって最近では日本の楽曲をカバーしたりして、ポップス歌手というイメージがあるのですが、60年代後半のデビュー当時はスワンプ界のLAコネクションの重要なひとりと目されていました。その楽曲もいぶし銀的なシブさがあり、恐らくは商業的な成功とは無縁と思われますが、特にこのデビューアルバムはロックファンにとっては必聴盤ではないでしょうか。 テネシー州出身のリタは、デビュー前はメンフィスで姉のプ

Delaney & Bonnie & Friends「On Tour With Eric Clapton」(1970)

スワンプロックの中心的存在であったデラニー&ボニー。今から考えると彼等の周りにはスゴイ面子が集まっていたんですね。エリック・クラプトン、デイヴ・メイスン、ジム・ゴードン、リオン・ラッセル、ジム・ケルトナー、ジョージ・ハリスン、カール・レイドル等。 そんな彼等のステージの熱気を記録した本作。1969年12月のイギリス公演の模様を収めたものです。 このライヴのメンバーは以下の通りです。 Delaney Bramlett (Vo,G) Bonnie Bramlett (Vo)

Dave Mason 「Alone Together」 (1970)

サイケデリックな音楽が真っ盛りであった60年代後半のロック。そんな中、スワンプロックが盛り上がってきます。このムーブメントの中心人物がデラニー&ボニー。そしてこのムーブメントが勃興する以前、1967年の春頃、デイヴ・メイスンはLA訪問時、グラム・パーソンズの紹介でデラニー&ボニーと会います。1967年というとデイヴはトラフィック結成間際の頃。でも結局はスワンプへの憧憬は捨て切れなかったのか、デイヴは1969年、トラフィック脱退後に渡米し、デラニー&ボニー等の協力の下、ファース

The Band「Stage Fright」(1970)

ザ・バンドのサードアルバム「Stage Fright」発売50周年盤発売 昨日、本作の50周年記念盤が発売されたらしい。私はあまりこうしたリイシューには興味がないので、何が目玉なのかよく分かりませんが。  ザ・バンドの1970年発表の3作目。ザ・バンドといえばファーストとセカンドがあまりにも名盤過ぎて、この3作目がすっかり目立たない存在となってしまってます。また、もともとウッドストックの劇場に観客を入れたライブ録音を目論んだものの、そのライブは中止。結局、観客を入れない形で

Don Nix「Living By The Days」(1971)

先日、デラニー&ボニーの「Home」を記事にしてから、そのプロデューサーでもあったドン・ニックスのセカンドがヘビーローテーション化しております。 ドン・ニックス…、スワンプ好きならお馴染みの方。でも一般的にはあまり知名度が高くないので、ご存じない方も多いのではないでしょうか? ドンはハイスクール時代、あのスティーヴ・クロッパー、ドナルド・ダック・ダンと同級生で、後に彼等とマーキーズというバンドを結成します。この時、ドンはサックスを担当しておりました。1961年、このバンドが

Eric Clapton「461 Ocean Boulevard」(1974)

程よくレイドバックしたECカムバック作 1970年代前半、エリック・クラプトンは薬物依存症に陥ってしまいます。 盟友ジミ・ヘンドリックス、デュアン・オールマン等の死、そして親友ジョージ・ハリスンの夫人であるパティとの不倫・・・。様々な出来事が重なりました。そしてクラプトンは1971年、バングラディシュ・コンサートを最後に一線から退いてしまうのです。 そして1973年1月、ピート・タウンゼントの呼びかけで開催されたレインボー・コンサートでクラプトンは復活しました。 クラプトン

Marc Benno「Lost in Austin」(1979)

今回は知る人ぞ知るマーク・ベノです。スワンプ好きの方ならよくご存じとは思いますが、一般的には知られていないですよね。また仮にご存じであったとしても、彼のセカンド「Minnows」くらいしか認識されていないのではないでしょうか。 なのでこのアルバムを知っている方はよほどのマニアの方と思われます。1979年という時代にあっても、ディスコサウンドとは全く無縁(笑)、流行に左右されていないサウンド(よって全く売れていないんですが…)。しかもバックはエリック・クラプトン・バンド…と聞け