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音楽の杜がおススメする邦楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする邦楽アルバム集
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#アイドル

桜咲き誇る中、38回目の佳桜忌

今年も4月8日、38回目の佳桜忌を迎えました。 もう佳桜忌だからといって、ここ数年は特段何かすることもなくなっておりましたが、特に今年は東京ではまだ桜が咲き残っている中での佳桜忌、かつ個人的に一昨日観たジェームス・テイラーのライヴで、人と人との繋がりの縁とか、人に対する優しさ、人間としてのあるべき生き方なんかを考えさせられたわけで、やはり(毎年でなくても)事ある毎に岡田有希子への感謝の念は表してもいいんじゃないかなと思った次第です。 私が音楽に目覚めていくきっかけとなったバ

キャンディーズの魅力

こちらのnoteはだいぶハードロック系洋楽がお好みの方が閲覧頂いているので、そろそろタイトルの話題に言及してもいいかなと…(苦笑)。    コアなファンはよくご存じと思いますが、キャンディーズのメンバーは洋楽好きで知られています。あ、キャンディーズって、70年代に活躍した渡辺プロダクションが生んだアイドルグループで、メンバーは伊藤蘭(ラン)、藤村美樹(ミキ)、田中好子(スー)。 彼女たちのデビュー曲が「あなたに夢中」。スクールメイツ出身の彼女達は、最初はNHKの番組アシスタ

山口百恵「花ざかり」(1977)

このアルバムが発表された当時は私は音楽には全く興味がなかった小学生。ただ山口百恵・桜田淳子・森昌子の花の中三トリオ、キャンディーズにピンクレディーといった歌謡曲は耳にしておりました。 このアルバムは8年位前に「ハードオフ」で発見(しかも105円)。正直彼女のアルバムなんて聴いてこともなかったのですが、取りあえずレアな作品だったので購入してしまいました。 1977年に発表された、彼女の13枚目の「花ざかり」というアルバム。実はこの前の作品(「GOLDEN FLIGHT」)はロ

キャンディーズ「悲しき慕情(Breaking Up is Hard to Do)」(1977)

「悲しき慕情」、言わずと知れたニール・セダカの1962年の大ヒット曲ですね。ポップス好きな私にとって、気分をワクワクさせるような曲なんです。 そしてこちらはニールがスローバージョンとしてアレンジしたもの。出だしこそ1962年バージョンですが、ジャージーなスローバラードに変わります。こちらもあまりにも素晴らしい。 そしてこの名曲をキャンディーズがカバーしていることをご存じでしょうか。1977年発表のキャンディーズ8枚目のアルバム「キャンディーズ1+1⁄2〜やさしい悪魔〜」に

郷ひろみ(feat.樹木希林)「林檎殺人事件」(1978)

2011年、突然飛び込んできた「希林 33年ぶりフニフニダンス」の記事。フニフニダンス??? あの林檎殺人事件のこと?? 記憶の片隅に残っている名曲。正直TVドラマ「ムー一族」を見ていた記憶は全くないのですが、この当時の郷ひろみの歌う楽曲は小学生の心を確り掴んでいたのでした。 「お化けのロック」「林檎殺人事件」「いつも心に太陽を」「マイレディー」・・・。制作スタッフも強力なナンバーを用意していたものですね。 で、その「林檎殺人事件」。2011年当時、安藤裕子がカバーしたも

伝説のアイドルバンド「レイジー」

ラウドネスの前身バンド、レイジーを再評価和製ベイシティ・ローラーズ、レイジーをご存じでしょうか?ラウドネスの高崎晃、樋口宗孝が在籍していた実力派バンド。その演奏力は抜群で、当時メンバーはアイドル稼業に相当フラストレーションが溜まっていたと推察されます。 レイジーの仕掛け人は藤田浩一氏。後に杉山清貴&オメガトライブや菊池桃子の売り出しで大成功を収めた人物。GSグループ出身で、バンド解散後はかまやつひろしのマネージメント等を務めていましたが、そのかまやつ氏から紹介を受けたのがレ

キャンディーズ「早春譜」(1978)

最近こちらにキャンディーズの洋楽カバーをアップしましたが、キャンディーズが洋楽好きであったことをもう少し知ってほしいなあと思ったもので、今回はキャンディーズのイメージを覆すようなアルバム、楽曲をご紹介致します。私自身も当時は、キャンディーズの音楽よりも「みごろ!たべごろ!笑いごろ!」のコミカルなキャンディーズが大好き小学生だったんですけどね…。 過去に「キャンディーズの魅力」という記事を別ブログに投稿させて頂いておりますが、こちらは1978年2月発表のラストシングル「微笑み

松田聖子 「SQUALL」 1st (1980)

あまりにも初々しい松田聖子のデビューアルバム。記念すべき、このアルバムの発売は1980年8月。なんと40年以上前の作品なんですよね。 本作が未だに名盤として語り継がれている理由は、アイドルのアルバムなのに、楽曲のテイストが洋楽フレイヴァーたっぷりであること、ミュージシャンのクレジットが示されていること(ミュージシャンもフォーカスした最初のアルバム、作曲家の小田裕一郎氏がレコード会社に交渉したらしいです)、そして何より松田聖子というまだ原石ながらも素晴らしいヴォーカリストが見事

田原俊彦「ハッとして ! Good」(1980)

田原俊彦…、洋楽にどっぷりはまっていた私にとっては、彼の曲が好きなんて、とても表立っては言えませんでした(笑)。特に1980年9月に発表された彼のセカンドシングル、「ハッとして ! Good」。大好きでした。バカにしてはいけません。甘酸っぱいJ-POPメロディと、チャールストン・ミュージックが素敵でしたね。 当時、飛ぶ鳥を落とす勢いの存在となりつつあったアイドル歌手に、こうした楽曲を歌わせたディレクターのセンスも素晴らしいですね。ちなみに当時のトシちゃんと双璧をなす女性アイ

石野真子「春ラ!ラ!ラ!」(1980)

3連休でもあるので、ちょっと気になるアイドルについて、サラッと言及したいと思います。 それは、現在放送中の大河ドラマ「光る君へ」にも出演している石野真子…。とても63歳とは思えない美しさ。若い頃よりも美しくなっていると言っては言い過ぎでしょうか。 当時はファンでもなんでもなく、数あるヒット曲も別に好きでもなかった…と思っていたのですが、実は石野真子の楽曲は、記憶の片隅に微かに残っていたものが多く、後から「この曲、知ってるなあ」と気付くことが実に多いんですよね。その代表的な

松田聖子「North Wind」2nd (1980)

1980年12月に発表された松田聖子のセカンドアルバム。ファーストアルバムが夏をイメージしたものに対して、こちらは秋から冬のイメージ。 先行シングルは同年10月に発表された「風は秋色」。サードシングルですね。 それにしてもセカンドアルバムにて、もう名盤の風格漂うジャケットです。このジャケットは結構好きですね~。 この頃の松田聖子は、まだ発声が完成されたものではなく、溌剌とした歌い方といった印象でしょうか。アルバムの作りは、やはりリゾートを印象させる作りですね。リゾートアルバ

松田聖子「Silhouette」3rd (1981)

松田聖子のサードアルバム。当時の帯には「扉をあけたら、もうひとりの私…聖子」とありました。前2作までは作詞:三浦徳子、作曲:小田裕一郎が殆どの楽曲を作ってましたが、本作より、いよいよニューミュージック界とのクロスオーバーが始まります。そして本作は「チェリーブラッサム」と「夏の扉」という初期松田聖子の2大ロックチューンが収録されてます。そういった意味では洋楽好きの私も、本作は実は名盤だと思っております。 彼女を発掘したディレクターが当時CBSソニーに在籍していた若松宗雄氏。実

松田聖子「風立ちぬ」4th (1981)

ここ数ヶ月、松田聖子のアルバムを聴きまくってますが、やっぱり「風立ちぬ」が彼女のベスト、いや80年代J-POP史上に残る名盤ではないでしょうか。 松田聖子はデビュー以来、「SQUALL」、「North Wind」、「Silhouette〜シルエット〜」と、いかにもアイドルらしいアルバムを発表していきますが、ここで松田聖子の制作陣は新たな挑戦に挑みます。 時は1981年、その年の3月、「A LONG VACATION」というアルバムがビッグヒットを記録します。あの元はっぴい

松田聖子「Candy」6th (1982)

たまにはアイドル歌手のアルバムもアップしておこうかなと。実は松田聖子の80年代のアルバムは大好きなんです…。今回は1982年発表の彼女の6枚目のアルバム「Candy」をご紹介しておきます。 この「Candy」は「Pineapple」と「ユートピア」の間に発表されたアルバムです。 このアルバムの特徴は、なんといってもはっぴいえんどの最後の一人、細野晴臣から初めて曲提供を受けたことですね(他の大滝詠一、鈴木茂、松本隆(作詞)は既に提供済)。そして「風立ちぬ」でも「らしさ」を発揮