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音楽の杜がおススメする邦楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする邦楽アルバム集
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2021年9月の記事一覧

ゴダイゴ「Dead End」(1977)

ゴダイゴってどういうイメージをお持ちでしょうか? やはり親しみやすいメロディ、大衆音楽を英語でやっているバンド…、みたいなイメージでしょうか。でも初期のゴダイゴはエッジの効いたロックバンドでした。その真骨頂が発揮されたアルバムが、本作「Dead End」です。彼等のセカンドアルバムで「西遊記」がブレイクしたのは本作発表の1年後ですね。 ゴダイゴのファーストアルバム「新創世記」は、もともとはタケカワユキヒデのソロアルバムとして制作がスタートし、そこに「ミッキー吉野グループ」の

いしだあゆみ「アワー・コネクション」(1977)

いしだあゆみのこのアルバムをどれだけの方がご存じでしょうか?いしだあゆみというと「ブルーライトヨコハマ」のイメージが強いと思いますが、本作はティン・パン・アレーと組んだシティ・ミュージック(と呼んでいいか分かりませんが)の屈指の名盤です。 作詞&プロデュースは、「GS関連で最も売れた作詞家」と呼ばれた橋本淳。橋本淳と筒見京平は青山学院高等部時代から先輩後輩の関係(橋本がひとつ先輩)で、後にこのコンビで、いしだあゆみの「ブルー・ライト・ヨコハマ」で大ヒットを記録します。 作曲

郷ひろみ(feat.樹木希林)「林檎殺人事件」(1978)

2011年、突然飛び込んできた「希林 33年ぶりフニフニダンス」の記事。フニフニダンス??? あの林檎殺人事件のこと?? 記憶の片隅に残っている名曲。正直TVドラマ「ムー一族」を見ていた記憶は全くないのですが、この当時の郷ひろみの歌う楽曲は小学生の心を確り掴んでいたのでした。 「お化けのロック」「林檎殺人事件」「いつも心に太陽を」「マイレディー」・・・。制作スタッフも強力なナンバーを用意していたものですね。 で、その「林檎殺人事件」。2011年当時、安藤裕子がカバーしたも

布施明「君は薔薇より美しい」(1979)

カミさんの1回目コロナワクチン接種が10月9日とまだまだ先だったのですが、3日前に市の集団接種の予約サイトを覗いてみると、本日26日が1人分空いていることが分かり、急遽前倒し。我が市はかなり接種が遅れていたので、昨日・今日と1日2000人の接種を敢行。予約のキャンセルも発生しつつあるので、だいぶ接種が進んでいるようです。 その合間、ちょっと時間ができたので、サラッと大好きな曲をアップしておきます。 先週、ゴダイゴのヒット曲はポール・マッカートニー的なタケカワユキヒデが作っ

LAZY「LAZY BEST」(1981)

段々秋めいてきました。季節とは関係ありませんが、たまに聴きたくなるバンドがレイジー(苦笑)。やっぱりいいですね~。すごくいい!! ラウドネスの高崎晃、樋口宗孝が在籍していた和製ベイ・シティ・ローラーズ。ただその演奏力は抜群で、メンバーはアイドル稼業に相当フラストレーションが溜まっていたと推察されます。 レイジーの仕掛け人は藤田浩一氏。後に杉山清貴&オメガトライブや菊池桃子の売り出しで大成功を収めた人物。GSグループ出身で、バンド解散後はかまやつひろしのマネージメント等を務め

松田聖子「ユートピア」7th (1983)

初期松田聖子のアルバムが非常にクオリティが高いことは、常々申している通りで、3枚目の「Silhouette」で財津和夫さんを起用して以降、積極的にニューミュージックの方々の楽曲を採用しており、この1983年発表の7枚目のアルバムもいろいろな方々が楽曲を彼女に寄せております。 このアルバムの白眉はやっぱりシングルとして発表された⑤「天国のキッス」でしょうか。あの鬼才、細野晴臣が書いた初のシングル曲で、作詞はもちろん松本隆。その松本隆氏は「この曲が松田聖子プロジェクトにおける最