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音楽の杜がおススメする邦楽

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人生の大半を音楽に注いできた「音楽の杜」がおススメする邦楽アルバム集
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2021年4月の記事一覧

はっぴいえんど「風街ろまん」(1971)

どうしてもたびたび聴き返してしまうのが本作。3枚しかオリジナルアルバムを発表していないはっぴいえんどですが、やはりセカンドの本作が、一番の名作でしょうか。 大滝詠一、細野晴臣、松本隆、鈴木茂の4人で結成されたはっぴいえんど。この歴史的名盤の本作、楽曲提供は大滝詠一氏が7曲、細野晴臣氏が4曲、鈴木茂氏が1曲(松本隆氏は作詞で10曲)と、圧倒的に大滝氏がリーダー色を発揮してますが、やっぱり細野氏の提供した4曲が個人的には興味をそそられます。 このアルバム、①「抱きしめたい」、

キャンディーズの魅力

こちらのnoteはだいぶハードロック系洋楽がお好みの方が閲覧頂いているので、そろそろタイトルの話題に言及してもいいかなと…(苦笑)。    コアなファンはよくご存じと思いますが、キャンディーズのメンバーは洋楽好きで知られています。あ、キャンディーズって、70年代に活躍した渡辺プロダクションが生んだアイドルグループで、メンバーは伊藤蘭(ラン)、藤村美樹(ミキ)、田中好子(スー)。 彼女たちのデビュー曲が「あなたに夢中」。スクールメイツ出身の彼女達は、最初はNHKの番組アシスタ

サーカス「ホームタウン急行」(1979)

以前ドライブのお供に連れて行ったのが、サーカスのベスト盤。アルファ時代のベスト盤ですね。この中の「ホームタウン急行(エクスプレス)」って曲が大好きなんです。ご存じですか? 恐らく殆どの方が全く知らないと思いますが、1979年当時放送されていた「鉄道公安官」っていうTVドラマのエンディングソングでした。 まさに1979年、我が家にラジカセが登場し、私は好きな曲がTVから流れると、TVのスピーカーとラジカセをくっつけて、その音楽を録音していました。この「ホームタウン急行」もその1

尾崎亜美「HOT BABY」(1981)

先日のBayFMのクリス松村さんの「9の音域」という番組で、尾崎亜美さんの「Angela」という楽曲が流れてきました。この曲自体知らなかったのですが、尾崎亜美さんの楽曲の割にはかなりAORな音作りに、ついつい聴き入ってしまいました。そしてこのドラム、独特のフィルイン、このグルーヴ…、まさかジェフ・ポーカロでは? すぐに調べたら案の定ドラムはTOTOのジェフ・ポーカロ。それからこの撥ねるようなキーボード、ギターのリフ。やっぱりデヴィッド・フォスターにスティーヴ・ルカサーでした。

稲垣潤一「246:3AM」(1982)

洋楽一辺倒だった私も高校・大学時代は結構邦楽も聴いておりました。特に心をワクワクさせてくれるような音楽は好んで聴いておりまして、その代表格が稲垣潤一さんです。 稲垣さんの音楽は、1982年のデビューから1985年発表の5作目「No Strings」までは、主に井上鑑のアレンジ、パラシュートのメンバーの名演奏によるジャパニーズAORの楽曲中心、それが1986年の「REALISTIC」からは、稲垣さん自身のツアーメンバー(TOPICS)による演奏、言い換えれば稲垣バンドが仕上げ

村下孝蔵の魅力・・・

村下孝蔵と言えば、我々世代にとっては「初恋」「踊り子」といった曲が御馴染みですね。中学生の頃、クラスの課題曲で、この「初恋」を皆で歌った記憶があります。 フォーク歌手の村下さん、でも村下さんには裏の顔があったのです。実は彼は知る人ぞ知る、ギターの名手であり、元々はベンチャーズの大ファンでギターをコピーしまくっていたギター少年だったんですね。ご存じでした? まずは表の顔の村下さん、言わずと知れた「初恋」。1983年の大ヒットナンバーです。この大ヒットが後に「自分は初恋以上の曲

岡田有希子「恋人たちのカレンダー」(1985)

昨日、4月8日は何の日だったかご存じでしょうか? 「佳桜忌(けいおうき)」…といっても殆ど誰も知らないと思うのですが、岡田有希子の命日でした。あれからもう35年が経ったんですね…(ユッコの本名、佳代と桜が満開になる時期から佳桜忌と呼ばれるようになりました)。 私は当時高校3年生、その日は入学式で在校生は休日でした。私はユッコのファンクラブに入っていた程の、デビュー以来のファンだったのです。ですからそれ以来、YouTubeが世に出てくるまで、彼女の音楽は一切聞くことが出来ませ

THE SQUARE「R・E・S・O・R・T」(1985)

最近訃報が相次ぎますね。レスリー・マッコーエンにアル・シュミット、そして驚かされたのが、スクエアのキーボーディストだった和泉宏隆さん。スクエア、特にTが付く前のスクエアが大好きでした。 実は私の学生時代のアイドルはカシオペアではなくスクエアでした。スクエアといってもT-スクエアではなく、ザ・スクエアです。ここのところはハッキリさせたいのですが、私はドラムが長谷部徹さんの頃の、タイトなフュージョンしていたザ・スクエアが大好きでした。 特に「うち水にRainbow」 (1983