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9年間歩いた通学路
雨が降るとよく思い出すのは小学校の風景だ
授業中の教室から暗い雨空が見えている
おそらく季節は冬
みんなの椅子には紐でくくりつける
座布団のようなものが置いてあり
そこに座っているのだ
理由はわからない
特別雨の日の授業に思い出があるわけでもないのに
なぜがこの光景だけがいつも思い出されるのだ
小学校の頃に印象が強かったことといえば、通学路
わたしは小学校の横に中学校があったため
9年間同じ道を毎日歩いていたことになる
入学したての頃は母親が途中まで送ってくれて
さらに近所のお姉ちゃん達に連れて行ってもらった
慣れてくると同じ通学路の友達ができて
家の前まで迎えに行ったり
高学年になると
今度は自分が近所の子達を連れて通学したりもした
地区の端っこに住んでいたわたしは
みんなと帰っていても最後は必ずひとりになる
でも、そんな時間も楽しかった
帰り道にある文房具屋さんによって練り消しを買ったり
駄菓子屋さんによってお菓子を買って怒られたり
友達の家にそのまま行って遊んで帰りが遅くなったり
心配した母親が途中まで迎えにきていたり...
いろんな発見もあった気がする
学校の周りは田んぼも多かったから
いろんな生き物を見たり捕まえたり
花の蜜を吸ってみたりぺんぺん草で遊んだり
猫じゃらしをたくさん摘んで帰ったり
気まぐれにいつもと違う道を通ってみたり...
9年間も通っていると今でもはっきり道順を思い出せる
たまに夢にまで通学路が出てきて
しっかりあの時の記憶のままの風景が見えている
こんなことを思い出していたら
今はどうなっているんだろうとGoogleマップを見てみた
当時のあの道のりをストリートビューで辿ってみると
今も変わらない懐かしい風景もあれば
田んぼだった多くの土地は住宅に変わっていた
わたしが実際に歩いていた9年間の間でも
まだ土だった道がちゃんと舗装されて
家もお店もどんどん増えていったのだ
特に住みやすいとされている地区だったから
どんどん人も増えて変わっていっているのだ
正直、寂しい気もしたけれど
はじめて歩いたあの日から20年以上経っても
変わらない風景もあることに嬉しくなるのでした
機会があればまた歩いてみたいなぁ
では、また〜👋
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