イニシャルのあのひと
最近は、本をなかなか読めていない。
私はムラのある人だから読むときはひと月に2、3冊読むこともあるけど、
この数か月はさっぱりさらさら。
ストックは2,3冊はあるのだけれど、文字や物語に向かう気分にならないのでじっくり寝かしている。冬眠かい?化石になってんじゃない?くらいに。
自力では物語を読み込めないが、映像がつくとそれとは逆に見ていることがある。とはいっても真剣に映像を追っているわけではなく、何かしながらの
ながら視聴がお決まり。どうも集中力がなくて困っちゃう。
で、何を見たかというと、江戸川乱歩の小説を映像化したドラマ?である。
主演は満島ひかりさん。このシリーズ結構好きで前のも見て映像も衣装も、
静かな語り口もとても印象的。
その中の1話に登場人物がイニシャルで表現されている作品が。
小説なのだし登場人物に適当な名前をつけてもよさそうなものだけど、
なんでイニシャル?とか軽く見ていたわけだけど、ナレーションが
「Yさん」とか「Mは」とかいうたびに、自分の中にある「Y」とか「M」
とかを想像して、妙に生々しく感じる。
映像があっても、フィクション感が少し薄れていくのに、実際に自力で
読んだら、もっともっと手触りのある生々しさを感じるのかな?とちょっと
ゾクっとしながら、今回のシリーズを視聴していたわけです。
江戸川乱歩の作品には、こうしたイニシャルの人が良く出てくる気がするのだけど、話の内容もありそうでなさそうな物語だから余計にそう感じるのかな。この生々しさをもう一度、味わいたくてまた本屋に向かう私がいます。
細々とやっておりますが、心の栄養となり、長年の希望の一歩となります。どうぞよろしくお願いいたします。