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【サプリメント】科学的に根拠のない無意味なサプリ一覧!

今回の記事は「サプリメントって意味あるのか?」についてお話しようと思います。

みなさんはサプリメントを飲みますか?

私はメラトニンやテアニンというサプリは飲みますが(不眠対策のため)、それ以外は摂りません。ちなみにメラトニンは睡眠を誘導する効果(5mgまでは安全性が確認されています)、テアニンは50〜200mgで鎮静効果が確認されています。

みなさんはサプリメントに対してどういう印象をお持ちでしょうか?

おそらく多くの人が、「効果は弱いかもしれないけど、害があるものでもないんじゃないの?」「ただの栄養素でしょ?飲んどきゃいいんじゃね?」という認識だと思います。

ところが一部のサプリメントは、効果がないだけでなく害しかないものがあります。

今回は「サプリと医薬品の違い」、「効果がない、あるいは安全性に問題があるサプリ」を紹介していきたいと思います。

  

<医療用医薬品とは?>

お医者さんが処方する医療用医薬品は、診断や処方が間違っていない限り、効果・安全性は期待できます。これは、医療用医薬品の有効性・安全性の審査基準が大変厳しいからです。有効性に関しては十分な数の被験者を集められ、統計学的に詳細に解析され、有効性と安全性が認められたものだけが市場に出ます。さらに市販後も長期にわたり大規模な追跡調査がなされ、有効性・副作用・類似薬に対する優位性などは常に厳しくチェックされています。

 

<サプリメントとは?>

一方で、巷で噂になっている数々の健康食品やサプリメントは、医薬品に比べ審査基準・規制が非常に甘いのです。

また医薬品のように市販後調査もしっかりとは行われないことや、そもそも医薬品とは違い個人が勝手な判断で使うので、医師・薬剤師による管理が行われづらく、その結果副作用の情報・効果効能の情報が迅速かつ十分に集まりません。

つまり医薬品に比べ、サプリメントは圧倒的に科学的データが乏しいため、有効でないものや安全でないものが市場に出回る可能性が否定できないのです。

  

<効果のない、あるいは害がある可能性のあるサプリ>

①ビタミンCサプリ

  ビタミンCは美肌効果や風邪を予防する効果、抗酸化効果による老化の防止などさまざまな効果がうたわれていますが、実際のところはどうなのでしょうか?。

  2005年に発表された論文では、少なくとも一般の人たちがビタミンCを摂っても風邪の予防効果はなかったとの見解が発表されています。

  また、ビタミンCの摂り過ぎは虫歯の原因にもなることが分かっています。ビタミンCを摂ると、口の中のpHが下がる(酸性状態になる)ことが確認されています。つまり歯が酸う蝕を起こしやすい状態になってしまうのです。また過剰な摂取により肝障害や尿管結石のリスクもあるそうです。

  ビタミンCを摂りたいのであれば、新鮮な野菜をバランスよく摂った方が、ビタミンだけでなく、ミネラルや食物繊維も摂れますので、サプリにお金を使うぐらいなら野菜を買いましょう。

②カルシウムサプリ

  カルシウムはいうまでもなく骨の材料ですね。ではカルシウムを摂ると骨は丈夫になるのでしょうか?

  結論は「骨密度には影響がない(つまり骨は丈夫にならない)」です。

  これは当然と言えば当然です。骨が形成されるためには、まず軟骨が形成される必要があります。この軟骨はコラーゲンの束で出来ています。この軟骨が十分形成されたあとで、カルシウムが沈着して硬骨となります。つまりコラーゲンを始めとした良質なタンパク質を摂らずにカルシウムばかり摂っても骨がつくられるわけがないのです。

  さらにカルシウムサプリの摂りすぎは、心筋梗塞のリスクを31%も上昇させるそうです。このようなリスクはカルシウムサプリによっては起こりますが、同じ量のカルシウムを食事から摂った場合は起こらないことも分かっています。

③マルチビタミンサプリ

  マルチビタミンサプリ。名前を聞くといいかんじですよね。一錠で多くの種類のビタミンが摂れるのですからね。

  ただこのマルチビタミンサプリ、慢性疾患の予防に効果がある可能性は低いということが報告されているそうです。またマルチビタミンサプリを摂るとがんにかかる確率が上がるという報告もあります(そこまで高いリスクではないので心配するほどではないと思いますが)。

  いまのところマルチビタミンサプリは、よっぽど偏食の人や風邪で食欲がない人が一時的な栄養補給のために飲む以外はあまりおすすめできないです。

④ローヤルゼリー

  抗菌作用や抗炎症作用がうたわれることが多いこのローヤルゼリーですが、効果効能に関しては科学的根拠が乏しいのが現状です。

  そればかりか、アレルギーを引き起こすこともあるということが報告されていて、特にもともとアトピー体質の人やぜんそくにかかっている人・食物アレルギーの多い人などはアレルギーが発症する確率が高いことが分かっています。

以上いかがだったでしょうか?

すべてのサプリに意味がないとまではいいませんが、基本的にサプリに大きな効果は期待できないと思った方がいいです。

栄養ドリンクも同じだと思います。漢方が入っている栄養ドリンクもありますが、漢方が飲みたいのなら、医師というプロがみなさんの症状に合わせて処方した漢方を飲めばいいわけであって、テキトーな配合の漢方入りドリンクを飲む必要はありません。

また、臨床データをとっていると豪語している健康食品もありますが、別に医薬品並みの厳しい審査とは次元がちがう緩さです。全くとんちんかんな実験をしているものもあります。

サプリメントに頼るより、三食バランスのよい食事を摂って、しっかり睡眠をとること、定期的に自分に合った運動をすること、そして体調の異常を感じたら病院へ行くことが健康の基本です。

変な情報に惑わされて、サプリメントを摂って自分で治そうとしないように気をつけてくださいね。

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