ディズニーから学ぶトリミングサロン3つの接客術
こんにちは、トリマーワーカーのゆう(@Trimmer_shop)です。
前回までの内容は「売上アップの基本的な考え」を紹介しました。
ここからは直接売上げアップに繋がる部分ではないですが、大事な接客ポイントについて紹介をしていきます。
ここでロールモデルとしているのが、ホスピタリティの塊であるディズニーです。
ホスピタリティ=おもてなし
そんなディズニーを参考にしながら、トリミングサロンで活かせる接客術を紹介しますね。
ディズニーはなぜオンリーワンなのか?
ディズニーがなぜあれほど多くの人を魅了するのかというと、
もちろんミッキーなどのキャラクター力もあると思います。
しかし、キャラクターの魅力だけではあそこまで長い間愛されることは難しいです。
じつは海外のディズニーでは集客で苦戦しているところもあるので、キャラクターの力だけでは限界があります。
海外のディズニーと比べて日本のディズニーは最も混雑するディズニーランドと言われているほど特別な存在です。
ディズニーに行った人は分かると思いますが、
働いているキャスト(スタッフ)の方たちの接客術に感動した経験はありませんか?
じつは、私はディズニーが長い間多くの人に愛される秘密は”キャスト”にあると確信しました。
キャラクターが素晴らしいのは前提に話しを進めますが、ディズニーはキャストの接客術が素晴らしいんです。
ただ、素晴らしいでは何が素晴らしいのかわかりませんよね?
そこで何が素晴らしいのかを言語化してみましょう。
以下の3点がディズニーのホスピタリティの素晴らしさです。
・見た目
・知識
・距離感
このポイントこそがディズニーに学ぶ”接客術の3つの心得”です。
一見どれもシンプルで分かっていると思うかもしれませんが、実はどれも奥が深いもの。
それでは掘り下げてみましょう。
見た目
「人は見た目が9割」
こんな本のタイトルを聞いたことはありませんか?
この本は113万部も売れた大ベストセラーです。
人が他人から受け取る情報は以下のようになります。
顔の表情…55%
声の質(高低)、大きさ、テンポ…38%
話す内容…7%
じつは、人は見た目で判断する情報が93%です。
だからこそ、見た目への意識は接客において非常に大事になります。
例えば、ディズニーランドに行ってみると、
キャスト全員に清潔感を感じませんか?
少なくとも不潔感のある人は働いていません。
それもそのはずで、ディズニーは接客のマニュアルなどはないですが、
”見た目”に関するマニュアルは厳格に決まっている”からです。
接客に関しては臨機応変に対応できるようにしてるのに、見た目は厳格なルールがあるというのは、
それだけディズニーにとって見た目が重要視しているのが分かると思います。
また、ディズニーに行ったことがある人はわかると思いますが、パーク内は常にキレイな状態なんですよね。
知ってる人も多いと思いますが、ディズニーは営業中も常に掃除をしているので、
キレイな状態を保てるように努力をしているんです。
あれだけ巨大なテーマパークなのに、その状態を常に保っているディズニーって凄いですよね?
ただ、これを凄いだけで終わらせてしまうのはもったいない。
経営視点でみると人件費をかけて常に掃除をする人を配置するのは、利益を減らすということです。
もちろん、お客さんがキャストに道を訪ねたりするホスピタリティの部分にも関係するんですが、
人件費をかけてまでパーク内をきれいな状態に保つということは、
ディズニーにとってお客さんのイメージを壊さないために必要なことになります。
あれだけ巨大なディズニーでも見た目の部分が徹底できてるなら、
小さなトリミングサロンで出来ないわけがないと思わないですか?
そうです、やるという意識が”ある”か”ない”かで大きく変わってきます。
だからこそ、見た目の部分は小さなトリミングサロンでも重視する項目の一つです。
そこで、トリミングサロンの見た目に関わる部分に注目をしてみましょう。
まずは店舗の外観。
外観はなかなか変えることはできませんが、きれいな状態に保つことはできます。
例えば以下は意外と見逃しがちなチェックポイントです。
・出入り口付近のゴミ
・ガラスの汚れ
・商品にホコリがかぶってないか
・トリミング室のガラスの水垢など
・お店は臭くないか
上4つは掃除に関する部分なので、少し意識をすればキレイな状態に保つことはできると思います。
ただ、お店のニオイに関しては、どうしても犬のニオイなので臭くなってしまいがちですが、
キレイな状態に保ててるトリミングサロンってそこまで臭くないんですよね。
「トリミングサロンだから仕方がない」
という考えは捨てて、どうやったらニオイがしなくなるのかの工夫が必要です。
次にスタッフの見た目の部分。
・ユニフォーム
・髪型
・爪
・靴
【ユニフォーム】
ここで質問ですが、あなたのお店ではユニフォームはありますか?
一部高級店などでは私服で営業をしているところもありますが、
やはり統一をしたほうが個人によってのバラツキを抑えることができます。
もしないとしたら、ユニフォームのように統一した着衣にしましょう。
私服にしてしまうと人のセンスにバラツキがでてしまうので、なるべく統一感がでるユニフォームがオススメ。
その中でオススメなのは、Tシャツではなく「ポロシャツ」です。
なぜポロシャツなのかというと、襟がついているので「清潔感」と「カッチリ感」を出すことが出来ます。
Tシャツではカッチリした感じはでにくいので、比較的安価でありながら見た目がいいポロシャツがオススメなんです。
また、無地のポロシャツでも問題ありませんが、お店の店名やロゴを入れることで、
オリジナル感もでるのでオリジナルポロシャツが理想です。
【髪型】
トリマーさんの髪型は接客だけではなく、トリミング時に邪魔にならないことも意識をしないといけません。
髪型はわりと自由な服装であることを売りにしていることもあります。
しかし、大半のトリミングサロンでは、統制を取っておいたほうがいいでしょう。
清潔感がある髪型で作業がしやすいように、髪を結んだりピンで止めたりするなどの見た目への意識は大切です。
【爪】
爪は基本中の基本ですが、意外と忘れがち。
爪切り自体を常備しておいて、少し伸びたらすぐに切れるようにしましょう。
オシャレでネイルをしてる人もいると思いますが、やっぱり普通の爪が一番無難ですからね。
【靴】
トリミングサロンでは職業柄、犬の毛が付きやすいので、トリマーさんの靴はわりと汚くなりやすいです。
毛を付いてしまうのは仕方がありませんが、ゴムが擦れて汚れたりヨレヨレになってませんか?
あまり汚らしくないように、
換え時などは事前に決めておかないと、ダラダラつかってしまうので気をつけましょう。
見た目に関する部分はできれば、従業員同士でチェックできる体制にするのが理想です。
始業前に着替え終わったらスタッフ同士で見た目をチェックして、清潔感がる見た目になっているか確認しましょう。
また、鏡を置いておくことで見た目への意識も自然と上がります。
知識
ディズニーでアトラクションの場所が分からなかったときに、近くにいたキャストに聞いたことありますか?
すると場所だけではなく隠れミッキーがいるとか、少し違った楽しみ方も教えてくれるんですよね。
もちろん、全員が+αで教えてくれるわけではないですが、基本的な知識は全てのキャストは持っている印象です。
もしキャストなら分かるようなことを聞いても、分からないと答えられたらガッカリしませんか?
ディズニーのキャストは知識が豊富なイメージがあるので、すでにお客さんのハードルが高いというのもありますが、
やっぱり知識が”ある”と”ない”だったら”ある”方がいいに決まってます。
さて、トリミングサロンの話に戻してみましょう。
トリマーとしての必要な知識は、カットの知識だけではありません。
なぜなら、お客さんにとっては身近な犬の専門家は獣医ではなく、トリマーだからです。
その身近な犬の専門家であるトリマーに質問をしても、
的確な答えが返って来なければお客さんは不安に思うでしょう。
そのため、お客さんからの質問されやすい知識は必ず覚えておきましょう。
最低限以下の項目は必ず覚えておく必要があります。
・しつけ
・犬のよくある病気(歯石・肥満・避妊去勢など)
・ドッグフードの選び方
もし、お客さんの質問でわからないことがあっても、
後日しっかりと調べて回答をするだけで誠実さが伝わるはずです。
ここで大事なのは、分からないことは適当に答えるのではなく、
しっかりと勉強をして答えるという誠実さをみせましょう。
また、ここであげた知識は最低限の覚えておいたほうがいいものです。
この知識だけではまだまだ足りません。
例えば、犬の悩みで最も多い皮ふの悩みやアレルギーなどについて勉強したほうがいいです。
例えばアレルギーの原因を探るときには、
先天性?後天性?食事は?生活習慣は?ストレス?など思い浮かぶはず。
しかし、知識がなければ獣医で見てもらってください、としかアドバイスができないので、
そうなってしまうとお客さんは今後あなたに犬の相談をしなくなるでしょう。
アレルギーには色々な要因があり、特定するのは難しいんですけど、
一緒に飼い主さんと考えてあげるトリマーさんであって欲しいと思います。
距離感
ここでいう距離感は精神的な距離感のことを言います。
しかし、精神的な距離感は接客業において一番実践が難しいです。
ただこの距離感を意識するだけでも、ワンランク上の接客をすることができます。
ここでもディズニーを例に話しを進めますね。
ディズニーではそこまでかしこまった接客はしないですよね?
どちらかというと、知り合いのような感覚で出迎えてくれます。
もしディズニーがかしこまった接客をしていたなら、心の底から楽しんでいいのかな?と不安に思うはず。
日常で開放できない本当の自分を開放できるようにディズニーでは、
意図的にキャストとお客さんの距離感の近さを演出をしているんです。
また、キャストはいつもニコニコ歩いているので、質問をしやすい雰囲気をだしていたりと、
ディズニー内の雰囲気をよくする一つのエンタメの要素にもなっています。
トリミングサロンでも飼い主さんとの距離を、近くに感じてもらうことが大切です。
なぜなら、距離感が遠いと気軽に相談できませんよね?
身近な犬の専門家であるトリマーさんに、質問をしたい人は想像以上に多いです。
だからこそ、相談しやすい環境を作ってあげることも、トリマーさんの大切な仕事になります。
例えば、
飼い主さんが来たときに、どちらの挨拶が親しみを感じますか?
「いらっしゃいませ」
「こんにちは」
多くの人は「こんにちは」の方が親しみを感じるはずです。
「いらっしゃいませ」だと距離が遠く感じますが、
「こんにちは」になると距離感を近く感じるんですよね。
こういう細かな違いは、飼い主さんとの距離を縮める魔法の言葉です。
新規のお客さんで距離感をいきなり縮めてしまうと、人によっては失礼に感じることもありますが、
常連さんなら逆に積極的に距離を縮めるべきです。
例えば、少しプライベートな話しをしてみたり、
愛犬の話題を中心に話をすることも、トリマーさんの距離感を縮める仕事です。
ここで大切なポイントは相手に心を開いてもらうには、まずは自分の心を先に開く必要があります。
そのため、飼い主さんに先に質問をするのではなく、自分のことを飼い主さんに伝えることで、
飼い主さんが自分の話をするような環境を作ってあげましょう。
そこから、疑問に思ったことを質問してくれるようになるので、
単なるトリマーさんから犬の相談にも乗ってくれる専門家にチェンジします。
私は全てのトリマーさんにただカットをしてくれるだけではなく、気軽に犬の相談を乗ってくれる専門家になってほしいです。
自分が受けてよかったサービスは、自分のお店に活かす、悪かったサービスは反面教師にする
普段から私は自分が受けてよかった接客やサービスは、自分のお店で活かせるかを考えています。
また、悪かったサービスがあるなら反面教師にすることで、自分自身が日々アップデートしていくのでオススメです。
今回お伝えした接客の部分は、誰もが一番最初に教わる基本的な部分だったと思いますが、
基本って時間が経つと少し崩れてしまうんですよね…
しかも、接客は個人の感覚に頼る部分が大きいので、スタッフ同士で合わせることもなかなか難しいです。
だからこそ、復習する機会を設けるのは大事ですからね。
アルバイトが約2万人いるディズニーでも、見た目に関して厳格に決められているのはすごいことです。
逆にトリマーさんが数人しかいないなら、それよりは統率するのが簡単だと思うかもしれませんが、
意外としっかり行うのって大変なんですよね。
大事なのは人数の多い少ないではなくて、
しっかりルールを守るという空気感や雰囲気だったりします。
ぜひ、あなたがリーダーとして率先して行動して見せるようにしましょう。
そうすると、自然と皆がついてきてくれるはずですよ?
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