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年賀状を送りあってみる

「もし嫌じゃなかったら、年賀状を送ってくれたら嬉しいな」

クリスマスの少し前、彼から突然こんなメッセージが届きました。

メッセージを見た瞬間、頭の中は???でしたが、その後に続く「結婚したらお互いに年賀状を送ることはきっとしないだろうから」というメッセージを読んで、とても彼らしい提案だなと思いました。

言われてみれば、結婚したらお互いに年賀状は出さないし、私が今の名字で年賀状を出すのもこのタイミングが最後なんだなと改めて考えさせられました。
(いろんな事情で旧姓に戻る可能性もあるから、絶対に最後とは言い切れませんが...。)

大晦日、元日と彼と一緒に過ごす予定ですが、新しい年のはじまりに大切な人へ新年のご挨拶が届くって、改めて考えると素敵なことだなって思えて、彼らしい可愛らしい提案がとても嬉しくなり、年賀状を書くことを決めました。



思い返すと、小さい頃は一生懸命に年賀状を書いていました。

ピークは小学生のころ。
私は北国で生まれ育ったのですが、北国は他の地域に比べて冬休みが長いんです。
なので、冬休みで友達に長いこと会えない間に年賀状を送りあうのが私の楽しみの一つでした。

みんなで住所を交換して、真っ白なハガキに思い思いにイラストやメッセージを書いたり、ステンシルなんかもした記憶があります。

当時好きだった男の子には、一番きれいに出来上がったステンシルの年賀状を送った記憶があります。
好きだった男の子へのめいいっぱいのアプローチがこれでした。

もちろんそんな私の気持ちを彼が気づいてくれるわけがないのですが、それでも一生懸命だったなと少ししみじみしていまいます。

手書きだったり家族写真が入ったきれいなものだったり、友達から送られてくる年賀状を見るのもとても楽しみでした。

そんな楽しみだった年賀状も、年を重ねるごとに年々減っていき、高校卒業と同時に実家を出てからは、年賀状のやり取りは全くなくなりました。

社会人になって、以前の上司や同僚から年賀状をもらうことも稀にありますが、転勤が多いため住所もみんないつしかわからなくなるし、時代の変化もあって最近は全く年賀状というものを書かなくなりました。



そんなわけで、今回の彼からの提案はなんだか小さいころを思い出すようなちょっとわくわくするものでした。

昔のように真っ白な年賀状にイラストを自分で書くなんてことはしませんでしたが、雑貨店で「どのデザインの年賀状にしようかな」とうんうん言いながら選ぶ時間はとても楽しかったですし、いろんな種類の年賀状があって見ているだけでも楽しかったです。

誕生日やクリスマスなど、節目節目で彼に小さなメッセージカードを送ることはあったのですが、いつも手渡しだったため、郵便でメッセージを送るというのは初めてです。

メールもLINEも瞬間的にメッセージを送りあえるのでとても便利ですが、メッセージを楽しみに待つことができる郵便というツールの魅力を改めて感じる機会となりました。

きっと最初で最後の彼に送る年賀状、楽しみに待っていてくれたら嬉しいな。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

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