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世界のたね

私は人間だから悲しくなる。人を傷つけてしまったかも、と思って悲しくなる。無力な自分に悲しくなる。

けれど、ふと思う。この世界は本当に存在するのだろうか。だって、この世界が始まる前には何があったの?宇宙の果てには何があるのかわかっていないと聞いた。何もないのはおかしいと思う。そもそも、何もない、つまりゼロは恐怖だ。得体が知れない。未だにその概念が理解できない。しかし、何かがあるというのも納得がいかない。その何かにも終わりはあると思うから。いや、もしかすると物事に終わりがあるというのは思い込みなのかもしれない。

私のこの世界のイメージは点。針で刺したような小さな小さな点。その周りは、わからない。みんなその小さな点の中で、悲しんだり、楽しんだり、苦しんだり、喜んだりしている。そう思うと、少し元気になる。なーんだ、たいしたことないじゃん。

さて、もうすこしでハロウィンだ。私はハロウィンというものが大好き。わくわくする。楽しさしか感じないから。不確かなものたちが動き出す感じ。クリスマスみたいに、少し切なかったりはしない。

私は人間だから、小さな点の中の、小さなハロウィンを思い切り楽しむ。