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0円で飲食店のネットショップ開設。 それまでの大まかな流れと考え方


はじめまして。

僕は東京で飲食店の経営と、マーケティング会社を経営する人間です。

コロナの影響で世の中の飲食店はほぼ壊滅状態です。

この状態で僕自身が何が出来るのかを考えた結果、

マーケティングの知識と飲食店をなんとかしたく、この世のどこかの飲食店の方に少しでも役に立てそうなことを考え、「僕がやったことをそのまま公開してみる」ことにしました。

もちろん経営者さんだけではなく、スタッフの皆さんでも、誰でも出来るようになるべく簡潔簡単に整理してみました。

文章が下手なので、そこはご勘弁ください。申し訳ございません。

0円で飲食店のネットショップ開設。それまでの大まかな流れと考え方をまとめました。

目次

0 絶対に諦めない心を持つ

1近隣飲食店およびネット競合の調査

 ・自社の売上の減少の把握と損益分岐点を把握する
 ・近隣飲食店のテイクアウトと販売メニューの調査
 ・ユーザーアンケートの実施
 ・ネット販売での競合調査

2 自社商品の強みと販売価格帯の整理
 ・自社の商品の強みと弱みの整理
 ・ユーザーアンケートによるコロナ影響での販売価格のイメージをかためる
 ・ユーザーアンケートと自社の強みを掛け合わせる

3 自社の強みと販売チャネルの決定とユーザータッチポイントの整理
 ・ネットでの販売チャネルの戦略
 ・SNSでの投稿と拡散の整理

4 サイト開設準備と販売価格の決定
 ・baseを使っての開設準備にとりかかるまでの流れ
 ・メニューの設定と商品の販売価格、デザインの決定

5 公開設定とSNSの初動拡散までの流れ
 ・本日公開をいたしました
 ・初動の拡散と追従拡散で1週間の様子見
 ・気になる売上は今後公開出来るだけしていきます。

では、順番に開設までの流れを説明いたします。


0 絶対に諦めない心を持つ

ここは絶対に保たなければいけないポイントです。この先何日も何週間も、何ヶ月も、長ければ1年単位で伸びる可能性があります。それでも僕らは生き続けなければなりません。

諦めない限り、必ず先は見えます。死ぬなんて絶対にやってはいけません。

大丈夫です!

なんとかなる!なんとかする!って思ってください。

これを見た方は、奥さん、旦那さん、ご兄弟、ご家族、大切な友人の方がいたら必ず支援ではなくメンタル面のサポートをお願いいたします。とても大変な苦労の状況だと思います。

僕も、政策金融公庫、銀行、信金に借入の申し込みをしております。面談はまだ先になりそうですが、借入もなんとか出来るように準備をします。

先が長そうに見えますが、人生の何分の1かの話です。絶対になんとかしていきましょう!!!

1近隣飲食店およびネット競合の調査

 ・自社の売上の減少の把握と損益分岐点を把握する
 ・近隣飲食店のテイクアウトと販売メニューの調査
 ・ユーザーアンケートの実施
 ・ネット販売での競合調査

1)自社の売上の減少の把握と損益分岐点を把握する

自社の売上の整理をしました。

僕らの会社はざくっとですが4月は95%売上減少でした。

月間損益分岐点は3,000,000円ほどです。

月間3,000,000円ほどの▲になる計算です、当然ですがほとんど人件費と家賃です。(補助金・事業の給付金・休業補償の申請、今後の保険や税務署への納期の遅延連絡も同時に行っております。)

このまま1年何もしなければ、36,000,000円の▲になります。(おそらく経営的に困難です)

ここで年間36,000,000円に出来るだけ近づける売上確保を考えます。(損益分岐点での年間目標の明確化を決定)

2)近隣飲食店のテイクアウトと販売メニューの調査

4月中は近隣飲食店の営業縮小、テイクアウトにシフトしたために近隣競合店の調査にあてました。特に3つのポイントで絞りこみ、周辺を歩いて見周りました。(私たちの見たエリアは東京都江東区にある門前仲町駅から徒歩1分の立地です)

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3つのポイント

テイクアウトをやるお店がどれだけあるのか(定量)
テイクアウトの販売メニューは何か(バリエーション)
テイクアウトの価格帯はどれくらいか(価格設定)

門前仲町は個人経営のお店が多く、テイクアウトよりも休業のお店が多く、テイクアウトは全体の15%〜20%ほどでした。(ファーストフード・大型チェーン店は除く)

販売メニューは90%はお弁当の販売で、残りは惣菜、お肉、お魚を焼いた通常の惣菜屋さんのようでした。

価格帯はまちまちですが、お弁当で500〜800円程度で、惣菜は300〜500円程度でした。

僕の見解としては、近隣競合店はあまりぶつかる(僕らの業態とは被る)印象はありませんでした。

3)ユーザーアンケートの実施 

4月の後半にユーザーアンケートを設置し実施いたしました。僕の友人や協力をしてくれた方には感謝しかありません。本当にありがとうございます。

アンケート内容は全部で21項目でした。

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※アンケートは無料のGoogleフォームを利用しました。

ここでのポイントは3つ

・自炊をしている人の割合(PMFにおけるバランス)

・自炊をしている人の調理方法などの課題抽出(課題と解決策が自社の商品に合うのか)

・課題を解決策するために自社商品(おばんざい)ユーザーのニーズがあるのかどうか

アンケートに答えてくれた方は全部で200人ほどでしたが、

ほとんどの人が自炊に切り替えており、

自炊をしている人が99%以上になっておりました。

ほぼ自炊の方に対して、商品開発は必ず市場があることが明確になりました。

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また、食費は変わらない方が約25%、増える方39%、減る方36%でした

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ここから料理における課題です。

現状の自炊以外の方法、食事を作る際の面倒なことは以下になります。

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ほとんどの人が、

レシピを考える、買い物、片付けとあり、僕らは今回、テイクアウトではなく、「チルドでデリバリー配送の出来るネットショップを作る」という1つ目の仮説が立てられました。課題の抽出と解決策である自社の商品がマッチする割合は高いと踏みます。

また、僕らのお店の主力商品はおばんざいですそのために、野菜を食べる頻度に関しても調査しました。

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野菜を食べる頻度は変わらずとも、そのほとんどが生で食べること、焼くか炒めること、茹でるがほとんどで、僕らのおばんざいのように野菜で調理をすることはあまりないのではないかと2つ目の仮説を立てました。

おそらく皆さんのお店でも自社の主力(強みのある商品)は必ずあると思います。

自社商品の強み×お客様の欲しいもの(面倒なこと)=解決のための一歩です。かならず探りましょう。

4)ネット販売での競合調査

ここは、あまり大きく割合をしめていないのですが、ネット通販をやるにあたり、通常でしたら広告や、SEOなどを考えたり設計をしますが、今回は無料でやることにフォーカスを当てているので、簡単に説明します。

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僕らの「競合になりそうなキーワードと商品」を予めピックアップしましたが、すぐにどうでもよくなりました。このご時世で、毎日、毎週のように使うにはこの金額感では、僕らの考える商品価格は単価の勝負をした場合に質はともかく「価格」だけを切り取れば勝てると判断をしました。

ですが、みなさんの中には競合のお店や商品が、ネット上にいる場合があります。その場合は、現段階では、キーワードによるSEO集客でのネットによるサイトへの誘導は捨ててください。主にSNSまたは、ブログ、既存のウェブページ中心の売り方に変更をお願いします。

これは今回は割愛しますが、また機会のある時に説明します。

1の重要なポイントは、近隣飲食店およびネット競合の調査をしておき、現状の把握を全てしておくことが重要です。


2 自社商品の強みと販売価格帯の整理 

・自社の商品の強みと弱みの整理

・ユーザーアンケートによるコロナ影響での販売価格のイメージをかためる 

・ユーザーアンケートと自社の強みを掛け合わせる


1)自社の商品の強みと弱みの整理

自社の商品の強みと弱みの整理をします。

僕らの場合ですがこのような強み弱みがあります。

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僕らは、弱みを捨て、強みのみを打ち出す方式にしました。

2)ユーザーアンケートによるコロナ影響での販売価格のイメージをかためる 

ユーザーアンケートにより外食の頻度が減り、食費の減少が起きている方は全体での約30%が3000円、多いと10,000円も減っている方もいます。

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当然ですが、食費が増えた方もいましたが、

僕らの優先順位

食費の減った方、変わらない方で『僕らのおばんざいを変える金額』がある方がターゲットになりました。この時点ではある程度の価格(3,000円程度)のイメージが固めれます。

3)ユーザーアンケートと自社の強みを掛け合わせる

ここまでくるとイメージがだいぶ湧いてきました。

先ほどの1の項目で、アンケート結果を元に考える方法と、みなさまは飲食店での経験と勘があると思います。ですので今までの自分たちの経験や勘、お客さんの使っていただいていた金額(顧客単価)を信じることも大事です。(もちろん僕らもお店の客単価は意識しました)

ここで、シーズ(僕らの強み)とニーズ(お客様の求めるもの)の交換ができそうです。

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2の重要なポイントは、自社の商品(お店の主力となっていたものやメニュー)をいくらで売るイメージと、何回くらい買っていただくかのイメージを固めましょう。もう一度振り返り、実際にお客さんが求めそうなものは何か、それが対等に交換される価値ある商品(メニュー)なのかを考えてみましょう。


3 自社の強みと販売チャネルの決定とユーザータッチポイントの整理
 ・ネットでの販売チャネルの戦略
 ・SNSでの投稿と拡散の整理


 1)ネットでの販売チャネルの戦略
 僕らのお店が持つものは4つしかありませんでした。お金を出来るだけかけたくないのでSNS中心になります。

タッチポイントの整理をすると、

SNS(Facebook/Instagram)お店・個人

チラシ

コーポレートサイト

お店での声かけ

この4つを使いいかに『知ってもらえるのか』と『買ってもらえるのか』を考えます。このように4つになります。どこをどうやって発信をしていくのかを決めます。週に一度だと到底足りるわけではないですが、この時点では販売目標数は週に100個を目標に考えておりました。

僕らの場合はSNSが強いのでそこの部分において徹底的に投稿をすることに決めました。週に一度以上の投稿やできるだけ個人でも拡散をします。

また、チラシに関しては店頭に置くものを用意します。

タッチポイントは増やせるだけ増やしていき、今後の展開では、購買してくれた人の声や、SNSであげてくれたものを拾い集め、またSNSであげていけるように準備をします。

タッチポイントが整理付けられない場合は手書きでも下記のようにするといいと思います。

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2)SNSでの投稿と拡散の整理

お店でのSNSは主にFacebookとInstagramです

特にFacebookは2店舗の合計で約4,000フォロワーいますのでそこに集中して投稿を投げかけようと考えております。

おそらく過去の傾向から、投稿数にもよりますが、週に20〜30万リーチを叩く計算です。もし、自分たちがFacebookなどをやっていない場合でも心配ありません。今からどんなSNSでもいいです。作れるだけ作って、運用できるだけして、発信できそうなアカウントを増やしてください。

クヨクヨ悩んでいる間にお店が潰れてしまっても意味がありません。

頑張りましょうね!!!

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またここには載せておりませんが、個人のFacebookの友人も3000人ほどいますがそこっも加味して、スタッフさんへの協力も惜しみなくお願いしましょう。うちの会社は全員自然発生的に行ってくれております。

3の重要なポイントは、自社のタッチポイントを整理し、使えるもの優先順位を決め、予測販売個数まで、どれくらい発信回数と、何回くらいで購入まで辿り着きそうかを予測します。アカウントがない場合カジーだけは早めにご準備をお願いします。


4 サイト開設準備と販売価格の決定

・baseを使っての開設準備にとりかかるまでの流れ 

・メニューの設定と商品の販売価格、デザインの決定


1)baseを使っての開設準備にとりかかるまでの流れ 

やっとここまで辿り着きました。もうすぐ開設完了までは見えてきました。

僕らが今回使ったのは、

ネットショップを無料で簡単に作れるBASEで作成しました。

登録は簡単で、上記URLをクリックし、下記画面が出たら、

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アドレスを入力して開設準備に取り掛かります。

2)メニューの設定と商品の販売価格、デザインの決定

登録の完了が済みましたら、

ホーム画面に入れますので、そこから、

トップのデザイン(ここには無料のテンプレなどもございます、ちなみに僕らは無料のテンプレの)

商品の登録

説明文

価格

販売個数

などを決めて入力ください

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右上の商品を登録するを押すと、下記の商品登録ページにいきます

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ここで商品名と、商品画像をアップロードします。僕らの場合は簡易ですが、今までのメニューの写真を軽く加工してバナー風にしました。(パワーポイントで作ってしまいました)

参照ですが僕らのセットは3,000円で決まりました。

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元画像はこちら

またデザインページにもテンプレは選べるのですが、僕らと同じのいくのであれば、『YUMMY』を使うといいと思います。

左のページからデザイン変更できます

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5 公開設定とSNSの初動拡散までの流れ
 ・本日公開をいたしました
 ・初動の拡散と追従拡散で1週間の様子見
 ・気になる売上は今後公開出来るだけしていきます。


 1)
本日公開をいたしました

ここまできてやっと開設に漕ぎ着けましたが、このようなサイトになりました。

現在公開して6時間ほど経ちましたが、シェアは100件を超えておりました。


サイトを開いてくれた方はお分かりかと思いますが


僕らの商品は、

『毎週変わる中身と季節や旬の野菜で』(近隣ではやらないような)

『手間がかかり、扱いづらく家ではやらない』(アンケート調査をもとに)

「健康的で優しいおばんざいを」(自社の強みをいかし)

「SNSで拡散し、認知をとりつつ」(うちのタッチポイントの整理)

「3,000円で月に一度でも買って頂ける商品」(価格帯と目標売上に届く範囲)

となりました。


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今回の目標は

1つ目の目標がおばんざいセットを売ること

①3,000円×100食=300,000円×4週間=1,200,000円

1,200,000×12ヶ月=14,400,000円

2つ目の目標がおつまみあてセットを売ること

②4,000円×100食=400,000円×4週間=1,600,000円

1,600,000×12ヶ月=19,200,000円

合計33,600,000円を年間で売り上げられるようにしていくのが弊社の目標になりました。

冒頭にも書きましたが、年間損益分岐点が36,000,000円ですが、そのうちこの金額の目標を0円で作れるサイトを使い、売り上げられたら大、大、大、御の字だと思います!!

僕らができることはまだスタートしたばかりです。目の前のことをやりつつ、今後のことも考えることはとても大変ですが、一生に一度くらいしか経験しないようなこの大混乱を「機会」と捉えて前向きにやっていけるようにしましょう。

この先にある

 2)初動の拡散と追従拡散で1週間の様子見

 3)気になる売上は今後公開出来るだけしていきます。

この2つのことは順次公開をしていきます。

微力ながらに記事を書かせていただきましたが、一人でも多くの食の楽しさを伝えたく、食に関わる人が増えてくれましたら嬉しいです。

弊社の事例ですが参考になっていただけたら幸いです。

本当に簡単にできましたし、今後もお力に慣れることは協力をしていきます。融資や資金調達、助成金・補助金のアドバイスなどもできると思いますのでご相談ください。

長い記事ですがお読みいただきありがとうございました。

飲食店のみなさま、負けずにがんばりましょう〜〜〜

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