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「ミルク育児ですけど、何か?」

こちらの記事を拝見し、自分の体験も伝えたくなりました。

うちは結果的にほぼミルク育児です。
でもそれは正直、私が望んだことではありませんでした。

出産準備の記事でも触れましたが、私の乳首の形の問題&娘が小さめだったこともあり、娘は早々に母乳よりも哺乳瓶を好むようになってしまいました。
乳首の形は、扁平&やや陥没程度だったのですが、2,450gで生まれた娘にとては咥えるのにも難渋している様子で。さらに母乳の出もいいとは言えず、娘は早々に、まるで「泣きわめいてたら、もっと飲みやすいおっぱい(哺乳瓶)が来る」と学んでしまったかのように私の乳首を嫌がっては泣きわめき、哺乳瓶を与えられて素直に飲むというルーティーンができてしまったのでした。

病院の授乳室で、娘よりも大きな赤ちゃんが、はむっと大きな口で勢いよく乳首に食らいつくのを見ては、「娘もあれくらい大きかったら…」と羨ましく思ったり、吸わせてない側の母乳をこぼしてしまうお母さんを見ては「私の母乳も、あれくらい勢いよく出てくれれば…」と悔しく思ったり。
生後3日目くらいからすでに娘にとって母乳<哺乳瓶の気配があったのですが、入院中は助産師さんの手前、少しでも母乳を飲ませようと苦戦しては、泣き叫んで母乳を拒否して最終的に哺乳瓶からゴクゴクとミルクを飲む娘に、母親として拒否されているような疎外感すら味わっていました。

それでも、なんとか母乳を飲ませたいという使命感に駆られて、泣きわめく娘の口に乳首を押し当て。その結果痛む乳首を抱えつつ、病院の自販機に売っているニップルシールドとにらめっこしてはなぜか「まだやれる」と粘り、最終的に乳首が切れて血や血漿がにじみ、それでもどうにか母乳を飲ませようと奮闘していました。

助産師さんの勧めでニップルシールドを購入してみると、哺乳瓶の形状に近いからか、娘も泣かずに咥えてくれるようになったのですが、今度はすでに切れている乳首が痛くて痛くて授乳が苦痛で仕方がありませんでした。
入院中は特に、授乳時間や飲んだ量などを記入して病院に提出したり、他の赤ちゃんやママと自分たちを比較してしまったり、夜中に他の赤ちゃんの声で目が覚めるので自分の子に泣かれると他の部屋のお母さんに申し訳ない気持ちになったりと、半ばノイローゼ気味だったと思います。

退院して、夫にその話をすると夫は「ミルクでよくない? ミルクなら俺でもやれるでしょ?」とあっさりミルク前提で授乳スケジュールを組んでくれ、(えっ…それでいいの…?)と内心拍子抜けしました。
それでも母乳育児をあきらめきれずに搾乳機を購入。朝、ニップルシールドチャレンジ(負け確)からの哺乳瓶で授乳後に一人でこっそり搾乳し、次回の授乳時に搾乳した母乳を哺乳瓶で飲ませる……という、謎の習慣を3週間ほどつづけました。

「もう、ミルクでいいや」
そう思えたのは、1ヶ月健診がきっかけだったかもしれません。
1ヶ月健診で、すっかり授乳=哺乳瓶になっていた私は、病院に到着して健診前の授乳タイムに「ミルクを作りたいので、お湯をください」と申し出ました。原則母乳育児の産院だったので、「まず授乳して、足りなかったらミルクにしましょう」と言われて、(ああ、そういえばそうだった…)と母乳を飲ませようとしたのですが、まぁ相変わらず娘が泣きわめく。

結果、授乳タイムをすぎても泣きわめきつづけ、先生の講話の要所要所を的確に泣き声で遮りつづけた娘に助産師さんが白旗をあげ、ミルクをもってきてくださいました。
その途端にピタッと泣き止んで、ゴクゴクと哺乳瓶から飲む娘。

それを見たとき、なんだか憑き物が落ちたかのように「もう、ミルクでいいじゃん」となったのでした。

現在娘は2歳10ヶ月。生後2ヶ月から100%ミルク育児ですが、健やかに成長しています。
最近一緒にお風呂に入ると私のおっぱいに興味を示し、「あかちゃん、おっぱいのむんだよねぇ」などと話しながら私の乳首をつんつんするので、(キミはほとんど飲んでないんだぜ…おっぱいへの興味、もっと早くもってほしかった…)と思いながら、「そうだねー」と答えています。

もし「お、コーヒー1杯くらい奢っちゃるか」と思われたらサポートお願いします。私のコーヒー代か、娘のアンパンマンチョコ代になります。