記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

映画「天気の子」を見てきた! すごく幸せな気分になれる作品!

happy happy happy

こんなに幸せな気分になれる映画がかつてあっただろうか!

多分ある!

だとしても、この作品が最高な多幸感を味わえる作品であることには違いない。

雨が降り続ける東京。100%の晴れ女の陽菜が祈りを捧げると、一時だけれどその場所に晴れ間ができる。そのとき私は最高潮の多幸感を味わった。

雨は大切です。雨が降らなくなったら、私たちが飲む水はなくなり、作物は育ちません(あまり雨が続いて、夏らしい気温にならないのもまた問題ですが)。だけれども、雨が私たちの気持ちを憂鬱な感情にさせるのも事実です。

憂鬱な感情を吹き飛ばすように、雨雲に晴れ間ができ、美しく精緻に描かれた街に太陽の光が注がれた瞬間、私は多幸感を味わいます。晴れ間ができた時、その晴れを望んだ人たちが喜び。晴れを呼んだ陽菜、弟の凪、この晴れ女の商売を考えた家出少年・帆高たちも喜ぶ。そう、晴れの場面が多数の人たちの幸福を想像させ、私を幸せにしてくれるのです。

家出少年・帆高がなぜ家出して東京に来たのかは、故郷の島での生活が息苦しかったことしか伝えられません。東京で帆高がバイト探しに苦労して、結局お世話になる須賀との出会いはベタだし、帆高が陽菜と関わりをもつ展開もベタです。現実社会だったら、陽菜と凪という未成年の姉弟だけで暮らすことが可能なのか、銃を撃ってしまったところを監視カメラで撮られていた帆高が、しばらく捕まらずにいられるのかは私には詳しくはわかりません。もしかしたら、こういう場面が気になる人は楽しめないかもしれないです。「晴れ女」という設定は物語内ルールだからこれに納得できない人はそもそも、この物語を楽しめないですが。

主人公たちのバックボーンがほぼ描かれていない点について私はあまり気になりませんでした。おそらく、主人公たちの劇中での行動について、そのような過去を知らなくても、納得できたからだと思います。

うまいこと物語が連続しすぎているな、とは思いました。余計なエピソードをうまいことカットしています。帆高が街で出会った野良猫の雨はいつの間にか、帆高が住まいにしていた須賀の事務所にいるし、姉と仲良くしている帆高を見た凪には帆高に対してわだかまりがあっただろうに、帆高との対立は描かれないで、仲良くなってしまいます。上記しましたが帆高の過去もほぼ描かれていません。私はその省き方に「うまいなあ」思いました。拳銃の捨て場所もうまいですよね。現実に即して、わざと物語に歪みを入れたらいいのかと言われるとわからないです。私にはその歪みをどう入れるかの考えもないです。

・晴れを作ることができるというアイディア

・若い男女のボーイミーツガール

・文明批判(とは言わないまでも、現状私たちが立っているこの大地は人工的なものだと伝える)。これがテーマかな。愛もテーマだけれど。大人と子供の対比もテーマとしてあるね。

この三点が主な物語の主要な要素。他にも、須賀や須賀の事務所で働く夏実にもドラマがあります。

晴れ女のエピソードが終わった後、東京は大豪雨に襲われ、同時に監視カメラに映っていた帆高を警察は探し始めます。帆高ら三人は大豪雨の中の東京に逃げ出します。

昔の映画「小さな恋のメロディ」のような子供たちの逃亡。一瞬の疑似家族。いずれ終わることが約束されている場面は涙を誘います。この一瞬の永遠を願う帆高ですが、そんな時間は終わってしまいます。ここら辺からラストまで、私の心の高揚は止まりませんでした。

ラストは決してハッピーエンドではないです。文明批判的なところを見せて(立花 冨美の声を借りて)、いつまでも続く雨を止ませなかった二人に怒りがいかないようにしているのがうまいなと感じました。

「解決していない」という人もいると思いますが、「一人の命より、多数の命」という物語展開に対しての一つの答えだと思います。

「愛する人は、世界より大切」

長い時間で見れば、東京は元に戻っただけなのだから、これでいいんじゃないのかな。自然という視点で見たらハッピーエンドとも言えるし。伏線としてそれに気付かせる台詞があります。こういう伏線って大切ですね。これが「現実だったら」と言われると、よくないですが。

音楽も素晴らしいと思いますが、あまりよくわからないので感想は言いません。

絵は本当素晴らしいですよね。花火の場面とかちょっと他の場面と違って浮いていたけれど良かった。雲の上の場面も幻想的で素晴らしい。超能力的な力がある作品にはこういう場面があってこそ、超能力の説得力が増しますね。

動きも良かったです。導入の謎から、帆高が陽菜を助ける場面、晴れ女の商売、そしてクライマックスの逃走、と画面から伝えられる情報から絶え間なく私の心は動かされ続けました。物語の前半に「間延び感がある」「スローテンポ」という感想を散見しましたが、私は間延び感など感じずに夢中で見られました。映像から得ている情報量が「間延び感」を感じる人より多いのだろうか? 「エンドゲーム」の前半には「間延び感」というか「ちょっと退屈」だなと感じたのだけれど、何が違うのだろうか? これから考えよう。

とにかく素晴らしい作品でした。比べるのはあまりよくないけど私は「君の名は。」より面白かった。

若い頃にだけできる、愛の想いが紡ぎ出す物語。陽菜が最初に陽光射し込む廃ビルの屋上の場面を見て、「一体あれはなんだ」と疑問に思って物語に引き込まれてから、一瞬も映像は私の心を離さず、余計なことを考えず映画を見られました。見てよかった。オススメです!!

物語とは関係ないけど、映像がスクリーンに対して狭かったような気がしました。全画面じゃないのか。


更新情報はtwitterにUPしてます! フォローお願いします!

https://twitter.com/yuto_mori_blog

テーマを探求を中心とした映画ブログ書いてます。リンクは下記です。


映画の感想や、小説風の日常の記録でみなさんを楽しませたいと思っています! よろしくお願いします! 楽しめたら「スキ」「サポート」など頂けたら嬉しいです!