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映画「ゴジラxコング 新たなる帝国」を見てきた。本当にプロレスしていた。

映画「ゴジラxコング 新たなる帝国」を見てきました。面白かった。「モンスターヴァース」シリーズで一番面白かったと思う。一作目は雰囲気が暗かった。コングの単独映画については、面白かったけれどコングにそれほど思い入れがない。「キング・オブ・モンスター」は好きだけれど、家族の話が見ていて辛い、面白くない。「ゴジラvsコング」は物語の展開に無理があったような気がする。今回は物語はわかりやすいので、そこで引っかかる要素はない、私は怪獣が戦っているだけでワクワクするのでそれ充分。すごく楽しめた。
人間ドラマがほぼないので「どうやって物語を成り立たせているのか、テーマは?」と考えさせる作品でもあった。

冒頭でも書いたように物語に引っかかるところがない。怪獣映画には「怪獣の出現理由」必要になる。その怪獣たちが戦うなら「怪獣同士が戦う理由」も必要になる。この作品なら怪獣は当たり前にいる世界なので「怪獣の出現理由」は必要でない、敵となる怪獣「スカーキング」は地下世界にいたという設定(この作品には地下世界があって、地下世界の平和はコングが守ることになっているらしい)。地下世界の説明も今までの作品で行なっているから説明必要なし。怪獣の戦う理由は「世界を守るため」なのか? モナークの人たちは地上は「ゴジラ」地下は「コング」が守ることになっていると説明しているので、そういうものなのだろう。コングはともかく、ゴジラは地上の支配は許さないけれど、人間を守るという感じてはなかったけれど。まあ、そういうものなのだろう。
歴代の映画で世界観の説明はできているので、世界観の説明に時間割かなくて良いので、怪獣対決に時間がたくさん取れるのだろう。世界観の説明するとしたら、視聴者が飽きないようにミステリー的な物語が展開されることが予想される。歴代作品はそこらへんがつまらなかったような気がする。というか地下世界が存在する理屈に納得いかなかったのかもしれない。どうせ納得できないとんでも科学なら、説明しない方がみたいものが見られて(怪獣の戦い)良いのかもしれない。
ちなみに人間ドラマは、他の子供と馴染めないジアが地下世界で失ってしまった自分の種族と近い地位族と出会うことによって、養母であるアイリーンと別れるか否か、という件のみです。それも、ジア側からの葛藤は描かれず、アイリーンが「ジアがここに住むと言ったら許容しよう」と思っていることが少し描かれるだけです(ジアは最初から別れる気はなかったようです)。その他の人間パートは物語の機能として働いているだけですね。「世界に何かが起こっている」ことを説明。地下世界に何か異変が起こっていることの説明(地下世界の旅の途中で、大きな手のひらを見せて、視聴者に「何だ?」と期待を持たせる場面もある)。地下世界の住民との出会い、その住民の協力をもとに「モスラ」を呼ぶ。あとはほぼ怪獣が画面に出ている。

物語はコングの登場から始まる。いきなり犬みたいな怪獣に追われている。初めからアクションがあって見やすくて良いですね。虫歯があって、後に虫歯を治すために地上に行く。
ゴジラは蜘蛛みたいな怪獣と戦っている場面から始まる。
期待感が上がる導入ですね。

物語はコング視点ですね(前作もそうだったれど)。コングが地下を探索していると、自分と同じような種族と出会うも、敵対されてしまう。その種族には赤毛の「スカーキング」というボスがいる。そして、スカーキングが従えている「シーモ」という、氷を吐く怪獣がいる。スカーキングら見た目も細いし、そんなに強そうに見えない(実際強くない。ただし、頭は良さそう)。シーモ(最初「アンギラスか?」と思った)も、最初は本名に強そうに見えなかったけれど、最初の戦いでコングを圧倒していて強そうに見えてきた。にしても、最後の戦いの相手としての迫力は「画」として弱いかなとは個人的に思うけれど。
コングは最初の戦いは負けて、逃げる。
凍傷になった腕を、パワーアップアイテムとなるガントレットをつけてもらう。
小さい猿の怪獣「スーコ(作中では名前はわからなかったけれど、サイトに名前があった)」と、コングの間にドラマがある。最初は敵対するも、だんだんコングに協力的になる。

ゴジラの方は、地上征服狙うらしい(スカーキングが言っているわけではないけれど)「スカーキング」に対抗するため、地上でエネルギーを貯めるために、各地に行く(その際、建物とかは壊される)。
そのゴジラを呼ぶためにコングは一旦地上に行くも、やってきたゴジラと戦う(バックドロップを、行なった時は笑った)。モスラが仲裁して、地下へ(ここら辺は、脳内でセリフが浮かんだよ。ここら辺を見ている時、睡魔が襲ってきたことは内緒だ……)。
そして、「ゴジラ」&「コング」、サポート「モスラ」 VS 「スカーキング」&「シーモ」の戦いが始まる。
地下での無重力状態の戦いから、地上へ。地上で四体の怪獣の大暴れ。
「アベンジャーズ2」や、「バットマンVSスーパーマン」で、ヒーローの戦いで一般市民に犠牲が出ることが問題になっていて、テーマでもあったと思うけれど、ヒーローたちの戦いと比べものにならないほど建物は壊すし、描写はないけれど人も死んでいる。確か「キング・オブ・モンスターズ」でも、怪獣による一般市民の死がテーマのひとつとして描かれていたけれど、「キング・オブ・モンスターズ」では怪獣は災害の一種だけれど、今回は建前上は「地上を守る正義の味方」だ。この暴れっぷりは「良いのか?」とも思った。
最後はスカーキングの支配から逃れたシーモがスカーキングを凍らせて終わる。
人間ドラマはジアがアイリーンのところに残ることを言って終わり。
終わり方はあっさりしていて「スタッフロール後の映像が何かあるかな?」と思ったが、なかった。

物語が単純なのであらすじが簡単に書けますね。テーマってあるのかな。「怪獣同士の戦いを描く」というテーマを第一にして、それを通して見ている人に伝えたいことはあるのかな。ないかもしれない。
要するに襲ってくる敵がいるから、倒さなきゃという作品で、戦う主体が人間なら「共通の目的のために人間同士の争いを止める」とか何らか(それが取ってつけたようなものでも)の見ている人に訴える要素がテーマとなると思うが。今回は怪獣同士の戦いだし、人間は怪獣たちの動きに協力するだけだし(特にそれに反対する人もいない)、人間側に葛藤はない。人間主体でないと、テーマってものは見えてこないものですね。
ゴジラやコングが戦いで人が犠牲になることを葛藤するわけもないし(コングは多少考えるかもだけれど)。ゴジラって神とか災害のやうな存在で、人間から共感できる部分はゼロですね。だから、なかなか怪獣同士の戦いの作品で主役にするのは難しい。なので、今作はコングが主体の物語。コングは一人であることを悲しんでいるし。
コングの悲しみと(種としてたったりひとり)、同族との出会いはテーマとなっていますね。テーマありましたね。

怪獣同士の戦いを見ているだけでワクワクする私にとっては、大満足の作品で面白かったです。次回もこの路線を続けるには、怪獣側に何らかのドラマを作らないといけないと思うのですが、コングの物語は一旦終わったとして、次回もこんな怪獣の戦いづくしで面白く見せられる作品作れるのかな。怪獣同士の戦いがメインでも、さすがにそこにドラマがないと見続けるのは辛い。と言って「人間ドラマを見せられても……」とも思う。次回作あるのかな?

本当楽しめる作品でした。怪獣同士の戦いは見ているだけで楽しい! 期待できる。

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