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映画「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」を見てきた。架空の国同士の争い。

映画「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」を見てきました。現実世界を舞台にしていながら架空の国同士の戦い、という少し珍しい形の物語ですね。
全体としては面白かったと思うのですが、期待感があまり感じなかったです。

物語は前作でワカンダの王であったティ・チャラの死から始まります(これは主演の俳優「チャドウィック・ボーズマン」が亡くなってしまったという事情があります)。
ワカンダ国はヴィブラニウムという兵器ともなる鉱石があり、王の死によって国力弱まったと他国から思われているのか、その鉱石ひいては国が狙われることになります。ワカンダはそれを阻止しますが、他国はヴィブラニウムが欲しい。
ヴィブラニウムを探査機を作り、探査する米国。しかし、探査先で正体不明の青い人間に襲われる。

青い人間はタロカン王国という海底都市に住む人たち。彼らは海底の中で、地上への恨みを持ちながらも(昔、アメリカ大陸侵略からから逃れるために、不思議な力を得て海底に潜った)、平和に暮らしていたが、ヴィブラニウム探査機によって自分たちの国が脅かされることを危惧。
ヴィブラニウム探査機を作成した人間を連れてこいと、同じくヴィブラニウムを持つ国のワカンダを脅迫する。
そのためにワカンダ国の王女シュリ(ティ・チャラの妹)が動くことになる。
ヴィブラニウム探査機を作成した大学生リリとともにシュリはタロカンに捕まる。
シュリはタロカンの王ネイモアと話し、お互い譲りあえるかと思えたが、ネイモアの地上との戦いを共に行おうという提案は拒否。
助けに来たワカンダの戦士と共にタロカンから脱出する。
タロカンはワカンダを強襲。ワカンダ現在統治していたシュリの母は殺されてしまう。
ブラックパンサーとしての力を手に入れるための「ハート型のハーブ」を再生し(再生させるために、タロカンに行った時もらったタロカンの植物で作った腕輪を使ったのは良かった。どうもタロカン国の存在意義、というか設定かな? が物語の中で感じられなかったので)、シュリはブラックパンサーに、タロカンとの戦いに向かう。

という、あらすじなんです。
面白かったのですが、あまり先への期待感を感じられる場面が少なかったんですよね。
まあ、私がハーブとかワカンダの国の状況(前作での出来事など)とかまったく覚えていなかったというのもあるのですが(設定がわからないので、バーブとかでできてもそれに対する期待ができない)。
私が考えるに、主人公である「シュリ」にあまり魅力を感じなかったからかな、と思いました。
シュリは「兄の死という事実を認められない」という思いがあり、それを物語のラストで認めます。その思いから母との対立もあります。それ以外に、彼女自身が何がしたいのかわからないんですよね。一流の科学者という設定はあるのですが、それが彼女の葛藤につながるようなこともない。母が死に(死んでしまうので、母との対立の解決とかもなかった)、国を統治する存在になるのですが、それに対する葛藤もない(科学者として生きていたかったのであって、王になりたいわけではなかったと思う。ハーブを飲んで、ブラックパンサーになることへの葛藤もなかったし)。タロカンに行き、タロカンの状況から母との対立があるかと思いきや、特にない。内面の動きはない代わりに、身体的に派手な動きを見せるかというと、それもあまりない(前半のカーチェイスは面白かった)。ラストの戦いもそんなに派手でなかったし。ブラックパンサーとなったシュリを格好良く見せる演出もなかったような気がします。シュリの内面をもっと見たかった、と思いました。
シュリの想いを伝えるように、一人だけのカットとかありましたが、シュリに興味を持てなかったせいでしょうか退屈感じてしまったりもしました。
華奢なブラックパンサーの造形は素敵だったので、その姿で雑魚のかをバッタバッタと倒す場面が見たかったです。実質、ネイモアとの戦いくらいしか描かれなかったので。

キャラクターの魅力は話を面白くする重要要素ですが、それ以外にもおもしろする要素はあります。国と国との戦いでは、戦術、戦略とかでとか見せて楽しませるとかもたかったですし。
タロカン王のネイモアもあまり強そうに見えない(足に羽根生やして飛ぶってあまり格好良くないですよね……)ので「こんな強そうなやつと戦うのか、先が楽しみともならないですし」。なんねら部下の青い人たちの方が強そう。幹部二人がででくる場面は「面白くなりそう」と期待感をあげてくれましたけどね。

最後はきちんとシュリの成長を見せていて、物語としてはまとまってます。
ティ・チャラの存在が大きすぎて、その存在への想いを中心に描いてしまったが故に、この映画に出ているそれぞれの存在の個性が押し殺されてしまったのかもしれないですね。

シュリがリリと初めて会う場面は面白かったです。

ワカンダの戦士の青い鎧? あんまり格好良くなかったな。

ワカンダでも、タロカンでも応援させて欲しいよね。あまりそういう気持ちにならなかった。タロカンが地上を襲う理由はわからなくもないから、純粋な悪でもないので、ワカンダを応援しきれない面もあるのかな。

架空の国同士の争いなら、もう少し国の描写が欲しかったのかもしれない。何でこの二つの国が争うのか、いまいち乗り切れなかった。

タロカン王国の人たちが最初に出てきた時は、期待感ありました。皇女と一緒にリリに会いに行った、オコエとタロカン王国の戦士の戦いも良かった。最後の戦いはあまり私の中で、盛り上がらなかった。演出の問題なのかな?
ネイモアが変身して怪物なったりしたら、私はそれだけで「楽しい」と思ってしまったと思う。けれど、この作品が目指しているのはそこではないだろう。

これは仕方ない事だけれど、同じ作品で二作連続ヒーロー誕生の物語だったから、私の「期待した方向と違う」と思って、私が物語に夢中になれなかったのかもしれない。

良い映画でしたが、シュリの活躍をもっと見たかった。演出、見せ方のせいなのかな? 私があまり夢中にれなかったのは。

私が感じたモヤモヤはこの動画でうまく語られていた。
https://youtu.be/QAW6j55_RiA


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