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映画「バーバラと心の巨人」をNetflixで見ました。少女が戦う心を持つまでの物語。

映画「バーバラと心の巨人」を見ました。バーバラのことが気になってしまったのか、食い入るように見てしまいました。バーバラがこのあとどうなるのか、巨人の存在、ソフィアとの友情やスクールカウンセラーのモル先生との関係は。それらに対する、バーバラの行動への期待が目を離せなくします。前回見た「エターナルズ」は途中で、期待感が消えてしまったんだな、とこの映画を見て思いました。最初は持っていたはずなんです。途中で「あれ、この映画(エターナルズ)に乗れないぞ」という瞬間がありました。どこだったんだろう? 思い出したい。その瞬間の後は、「エターナルズ」については場面場面は面白いところがあったので、退屈はしませんでしたしアクションとかは楽しんだのですが、いまいち乗れませんでした。その点、この映画は場面場面については「エターナルズ」ほどには楽しめてないかもしれません(派手なアクションとかはないしね。映像的には良い場面も多いし退屈はしてません。森の中俯瞰でバーバラを取る場面や、廃列車での戦いとか楽しみました)。ただ、一点バーバラへの興味で見てしまってます。「エターナルズ」が画面の動きのみに興味を持っていたのとは反対に、この映画については画面の中の動きに加えて、バーバラの内面の動き(それもまた映像から想像させるのですが)にも興味を持っていたのだと思います。「エターナルズ」には「エターナルズ」の面白さがあって、比べるものではないですが、映画の面白さを比べているのではなく、映画を見て自分の中で感じた感情を比べています(たまたま「エターナルズ」の次にこの映画を見ただけですので)。物語についても、「エターナルズ」の方が壮大で面白いと思います。しかし、一つの作品としての映画として見たときは、私はこっちの方が好きです。物語ってなんだろう? って思いますね。人物や、人物の見せ方の演出で物語として面白い作品より、興味を持ってしまうのいうのは不思議ですね。

バーバラは巨人と人知れず戦っていて、街を守っています。タイトルを見ちゃうと、ネタバレになってますが(原題は「I Kill Giants 」でネタバレになってません)、私はタイトルをまるで気にしてなかったのでしょう「本当に巨人がいるのか? それともバーバラの妄想?」終始気にしながら見ていました。最後にバーバラが不治の病の母から逃げるために作られた妄想だったとわかるわけですが、バーバラは本当に信じて巨人と戦ってます(本当に色々な罠など仕掛けて、「ここまでやっているし妄想じゃないだろ」と私は思ってしまいました)。巨人さえ倒せば、母が治ると信じているようです(野球でジャイアンツを完封でしている選手の話を、母がしているところを思い出としてテープに残している)。バーバラが母の死を受け入れまでを、引っ越してきて友達になったソフィアや、スクールカウンセラーのモル先生との危う苦なる関係性(二人ともバーバラのことを心配しているのに、彼女はその心配に向き合わない)、家族関係や学校でのいじめを見せながら描いていきます。嵐の中、バーバラはモル先生から母のことを話され、逃げるように浜辺に行き、そこで巨人と戦います(その前に巨人が出てきた時も、ソフィアが母のことを話そうとした時でした。母のことを聞かされると、逃げるためにバーバラは巨人を作っていたのでしょう。と同時に現実と向き合わなくてはならない、母のことを考えなくてはならないことを意味します)。今まで巨人たちが出てきても、襲ってこようとはしませんでした(廃電車の戦いから襲ってきます)。バーバラが現実と向き合おうと思ったからこそ、巨人は襲ってきたのでしょう。そして、バーバラは巨人を倒す。それは、現実と向き合う決意ができたことを意味します。今まで行けなかった2階にいる母と出会い、その後母が死にます(その前にソフィアと充実した夏休みを過ごしたことを学校で語ります)。窓から見える巨人に「ありがとう」「私は平気よ」「私たちは大丈夫」「本当は強いんだよ」と言いいます。巨人は去っていき、物語は終わります。

十代という多感の時期の少女が主人公だからできた話(大人だったら、ホラー仕立ての作品になるだろう)。視点人物はバーバラが中心で、ソフィアとモルも少しある。二人の視点から見たバーバラの危うさや、二人の心配がバーバラへの興味を増幅させる(二人の視点もバーバラに向けられており、劇中の悩みもバーバラ由来です。常に中心にバーバラがいます)。悩みある十代が見る映画なのだろう。大人になったわたしは「現実から逃げるために、こういうことを考えたこともあったな」と思った。現実を受け入れて大人になっていく子供がテーマなんだろうね。

物語は地味ですが、楽しんで見られました。良かったです。

冒頭で、バーバラは変な薬品の素材(キノコの胞子とか)を集めてましたが、その薬品の説明はないな、と思って見てましたが、妄想なんだからなんでも良かったんですね。


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